「遅咲き」の自分を楽しむという選択肢

「まだ始まっちゃいねーよ」

こんにちは!Jimmyです。

世に出て成功するのに時間がかかった人のことを「遅咲き」と表現します。

 

典型的な”成功者”をイメージしたとき、どんな人が思い浮かぶでしょうか。

若い頃から異彩を放ち、有名大学を中退して、20歳前後で起業するような人を想像する人も多いかもしれません。

 

それもそのはず、成功者の代名詞のような人には、そういった人が目立ちます。

ビル・ゲイツ(マイクロソフト)、スティーブ・ジョブズ(アップル)、マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック)など、有名な大学を中退して起業しています。

日本でも、少し時代はさかのぼりますが、松下幸之助氏にせよ、本田宗一郎氏にせよ、小学校を中退し事業の道に進んでいます。

 

このようなインパクトのある事例を聞くと、自分には才能など無い、住む世界が違うと感じることもあるかもしれません。

しかし、早くから世に出る人もいれば、遅くに成功する人、遅咲きの人は、それ以上に多く存在します。

 

挑戦や努力をせず、あるいは希望も持たないまま人生を過ごすのは、どうにももったいないように思えてなりません。

自分が遅咲きかどうかもわからないまま終わる、という状況は回避したいものです。

 

キッズ・リターンという北野武監督の映画があります。

世間一般で言う「落ちこぼれ」の高校生が、ボクシングにのめり込んだり、ヤクザの道に入ったり、

様々な成功と挫折が描かれています。

20代で夢破れ、久しぶりに再会した主人公二人が交わす会話が印象的です。

 

まーちゃん、俺たちもう、終わっちゃったのかな?
バカやろう!まだ始まっちゃいねーよ!

 

多くの人から見れば、”終わってる”と見られてもおかしくない二人なのですが、本人はしっかりと希望を持っています。

この「まだ始まっちゃいねーよ」

始まらずに、終わってしまう人が多い世の中に向けて発信された言葉のようにも思えてきます。

(完全に個人的な感想)

遅咲きの成功者の方が実際は多い

40代で世に出た人が多い

インパクトがあるのは、若くして大成功した人のほうかと思います。

一方、冷静に見てみると、20代で成功する人のほうがごくごく稀なケースであることがわかります。

 

様々な調査から明らかになっていることは、起業する際の平均年齢は、日本、他国を含めた事例ともに40代ということです。

成功率としては、45歳前後がもっとも高いという結果もあります。

 

成功する人は、学生の頃からすごかったのだという考え方は、一部分しか見えていないということになります。

日本でも世界でも、40代で成功を収めた人は多くいます。

 

有名どころを示すとすれば、アメリカ、フォード社のヘンリー・フォードが創業したのは40代のときでした。

日本では、日清食品の創業者、安藤百福氏がチキンラーメンを開発したのは48歳のときだそうです。

こうしてみると、20代で「まだ始まっちゃいねーよ」というのは、ごもっともであると思えてきます。

 

50代以降で世に出た人

さらに、40代を過ぎても、遅すぎるということはありません。

よく知られているのは、伊能忠敬です。

日本全国を測量して「大日本沿海輿地全図」を作成した功績が有名です。

測量の勉強を始めたのは、50代になってからということです。

人生50年と言われた時代に、50歳から学び始め、日本の津々浦々を歩き、地図を完成させた偉業はまさに驚異的です。

 

アンパンマンの作者で有名な、作家のやなせたかし氏も遅咲きの代表格と言えるでしょう。

アンパンマンが初めて出版されたのは50代のときであり、

有名になり、数々の賞を受賞するようになったのは、60代になってからです。

 

海外で言えば、まず思い浮かぶのは、ケンタッキーフライドチキンの、カーネル・サンダースこと、ハーランド・デヴィッド・サンダース氏です。

真っ白な髪の毛のおじいさんのキャラクターが有名ですが、フライドチキンのフランチャイズ事業を創業したのは、60代になってからのことです。

 

今の時代、健康寿命も伸びており、昔の年齢感覚よりも、断然若くなっているはずです。

実際に、既に聞くこともありますが、70代、80代で成功するといったケースも増えていくことでしょう。

20代で「もう終わっちゃったのかな?」と言っている場合ではないのです。

 

遅咲きのタイプも人それぞれ

遅咲きの人のタイプを見ても、人それぞれなのがおもしろいところです。

もちろん、それまで天職に出会わなかっただけで、出会った瞬間、あふれる才能が開花していくということもあるでしょう。

誰もが知っている絵画の巨匠、ゴッホは、実は27歳になってようやく画家を志したそうです。

早熟が多いと言われる芸術の世界では、珍しい存在と言えるでしょう。

本人が生きている時代に、今のような評価を得たわけではありませんでしたが、画家としての活動は、わずか10年ほどでしたが、数々の名作を生み出しました。

誰にとっても、まだ出会わぬ才能があるかもしれません。

 

前出の、漫画家やなせたかしさんなどは、継続的な努力の賜物であると言えるでしょう。

若い頃に売れなくても、諦めることなく漫画を描き続けたからこそ掴むことができた成功です。

多くの人が、20代、30代で諦めていくところを、じっと耐えて挑戦し続けたのがやなせさんでした。

継続することの大切さがわかります。

 

伊能忠敬の事例は、思い一つで、人は大きなことを成し遂げられるということを示しています。

周りが、「もう50歳なんだから無理だ」と引き止める一方、

本人は、「まだ50歳になったばかりだ」と言って学び始めたということです。

途方も無い測量を完成できたのも、自分はできるという思いがあったからこそでしょう。

 

カーネル・サンダースの事例などは、人生の経験を総動員して勝ち取った成功と言えそうです。

若い頃から、思うような仕事ができず、何十回も転職を繰り返しながら葛藤してきたそうです。

30代の頃に、ガソリンスタンドの経営で一時成功しますが、それも、これまでの葛藤から学び、お客様視点のサービスを心がけた成果と言われています。

カフェの経営でも一時成功しますが、不運も重なり、店をたたむことになってしまいました。

成功を掴みかけては頓挫する人生でしたが、ケンタッキーフライドチキンで、大逆転勝利を収めます。

 

カフェやレストランで培った料理の腕、研究を繰り返し生み出されたフライドチキンという商品はもとより、

転職を繰り返す中で身につけた、顧客視点と、ニーズを発掘する考え方、

ガソリンスタンドの経営から身につけたビジネススキルや営業スキルなどが礎になりました。

だからこそ、フランチャイズという手法で、レシピ、ノウハウを売るという戦略に行き着き、そして実行できたということです。

 

一見関係ないとも思える様々な経験が、後々に繋がり、自分の人生を見事に彩り、成功を掴むことができたら何とも素晴らしいことではないでしょうか。

人生に無駄なことはありません。

自分という遅咲きの花

スポーツ、芸術、超有名な起業家には、比較的若くから才能を発揮し、成功する人が多いかもしれません。

その影響もあるのかもしれませんが、40代以降での成功は、遅咲きと表現されることが多いかと思います。

それでも、成功者には、若くして才能が開花させた人ばかりではなく、40代以降で成功を収める人もたくさんいます。

40代で(ましてや20代や30代で)、成功をつかむための勝負どころは終わったと考えるのは、まだまだ早いかもしれません。

 

自分も遅咲きであり、必ず咲くのだと信じるべきですし、その方がずっと前向きになれます。

先ほども紹介したとおり、遅咲きの中にも色々な人がいて、いかようにでも咲くことができます。

こうしなければ成功できないということはありません。

 

「世界に一つだけの花」という歌がありますが、まさに一通りではない自分なりの成功の方法があるはずです。

これまで迷っていた人も、遅咲きの自分を楽しみに、人生を”始めてみては”いかがでしょうか。

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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