ビジネスでカタカナ語は極力使わない方がよい理由

違和感!ビジネスセミナーで横文字・カタカナ語

こんにちは!Jimmyです。

私が就活していた十数年前でも「ビジネスカタカナ語」を使う人は少なからずいました。

外資系企業を志望する学生を中心に多かったように思います。

 

ルー大柴さんの真似をしているのではないかと言ったら怒られました。

 

なんでも、OB訪問や説明会での社員登壇の際、そのカタカナ語を聞いたのだとか。

それに感銘を受けたようで、コンサル会社のことを「ファーム」と呼ぶようになり、

グループワークで、「バリュー」を生み出したとか「ノーバリュー」だとか感想を言い合うようになっていました。

 

私自身、直接聞く機会は無かったのですが、外から見ていると少し異様に感じたのを覚えています。

 

最近、セミナーやイベント等において、以前にも増して、カタカナ語が増えているという印象を受けました。

 

中には、特定の業界では当たり前になっている業界用語もあるのかもしれません。

しかし、様々な業種、背景の人が集まるセミナーやディスカッションの場で、当たり前のように使われることには違和感を覚えます。

 

質疑応答中、登壇者のカタカナ語が理解できなかったのか、中には聞き返す人もいます。

それでも、同じカタカナ語をもう一度繰り返すという強者もいました。

聞こえなかったと思ったのか、それとも日本語で適当な言葉を知らなかったのかはわかりません。

業界用語は業界内で

カタカナ語は、短く表現でき、便利な時もあります。

職場で使うのであれば、周りは似通った人であることが多いため、都合がよい場合があります。

 

かく言う私も銀行員時代、自然とカタカナ語を使っていました。

しかし、それは会社内の共通認識のもとで使っているもので、相互に利便性があるものでした。

 

銀行であれば、融資の審査には必ず数字の根拠となるデータ、「エビデンス」をつける必要があります。

審査をする側も、これが欲しいときに、毎回「根拠はどこにありますか?」、「元となるデータはどこですか?」と聞かなくても、「エビデンスは?」で通用します。

 

銀行では、借入返済計画を変更することを「リスケ」と呼びます。

昔から使われている融資関係の専門用語です。

また、約定返済と言わずに「アモチ(アモチぜーションの略)」と言った方が簡潔なので銀行員はよく使います。

 

これは、会社内では、だれもが理解しているため使ってよいのです。

業界が違えば不自然に感じる人もいます。

 

お客さんの前では、「エビデンス」ではなく、詳細を説明するための資料とか、元のデータと言うべきでしょう。

「リスケ」ではなく返済計画の変更と言えばよいのです。

銀行関係に詳しい財務の方でない限り、一般のお客さんに対して使用しない方がよい言葉です。

 

カタカナ英語ではないですが、築地市場(今は豊洲)のせりなどは、何を言ってるか一言もわかりません。

しかし、運営者によると、あれでないとスムーズにせりが進まないのだそうです。

せりに参加している人が理解しており、より効率的に進行するために出来たものであるため、だれも違和感を持たないでしょう。

使ってよいビジネスカタカナ語とは

企業戦略に関する書籍で、海外の著者が使う言葉をそのまま日本の書籍に書いたものなどはよく見かけます。

これらは、日本語に変換した方が伝わりにくい場合もあるため、書籍の言葉としてそのまま使っているのです。

 

これらは、概念を一言で表すための適当な言葉が今まで無かったため、新たに作られた言葉や、

効果的な分析手法を、だれでも簡単に利用できるようにまとめたものの名称だったりします。

 

フレームワークとして成り立っているものです。

フレームワーク、これもカタカナ語ですが、ある程度市民権を得ていると思われるので使いました。

この辺の線引きも難しいですが。

 

SWOT分析、ファイブフォース、コアコンピタンス、ブルーオーシャン等

 

これらは、カタカナ英語と区別して利用してよいものなのだと思います。

外国人のビジネスマン・ビジネスウーマンが聞いてもわかります。

異業種間や初対面で気をつけるべきカタカナ語とは

気をつけるべきカタカナ語とは、わざわざそう言わなくても、、、と思ってしまう単語です。

バリュー⤴️、ファーム⤴️、ナレッジ⤴️、コンセンサスです。

それぞれ、価値、会社、知識、同意、と言えばよいのです。

 

無くても何の不便も無く、日本語でも簡単に言い表せる言葉です。

 

コンセンサスなどは、「どうい(同意)」と3文字で言えばいいのにと思う人も多いでしょう。

「わざわざカタカナにして!」と余計に他人をイラっとさせる効果もあるかもしれません。

「部長のコンセンサスは取れてるの?」は「部長の反応は?」でいいのではないでしょうか。

 

イラっとさせるだけならまだよいですが、カタカナ語は、話した人と聞いた人の解釈が微妙に違う場合があります。

ミスコミュニケーションの原因になり危険です。

 

上の例で言えば、コンセンサスとは何でしょうか??

同意ですから、正式な決裁はまだだけど部長は一応口頭で了解しているからOKなのか、

いや正式に決裁を得て初めてコンセンサスなのか、案件を進めていることを知っている程度でよいのか、受け取り方はそれぞれです。

 

この曖昧さを、敢えて狙って使っている人もいるでしょう。

日本語にすると、しっかり相手に伝わってしまいます。

そこで、敢えてニュアンスをぼかして、適当にその場をしのごうというときに使われているような気がします。

「えー、少し今ペンディングになっています。関係各部のノウハウ、ナレッジを集約しまして、、、」等。

使わなくてもよいカタカナ語の生みの親

なぜ、このような言葉が世に出てくるのか。

一つは、外資系企業発信で、日系企業に伝わり、最終的に学生まで使うようになるという経路です。

 

大元は海外のビジネススクールなのかもしれませんが、有名外資系企業の影響力が強いことから、外資系企業発信と言ってよいかと思います。

数年前、マッキンゼーの社員(元社員だったかもしれません)の方の書籍が発売されたので読んだことがあります。

マッキンゼーでの働き方、考え方について書いてあり、興味があって購入したものです。

 

すると、見慣れない言葉がありました。「イシュー(issue)」です。

昔、英単語を覚えるときに暗記したような記憶はありましたが、使ったことはありませんでした。

 

ある問題を分析、解決しようとするとき、たくさんの課題が考えられます。

その中で「何が最も重要な課題か」、それがイシューのようです。

ただの「問題」ではないようです。

 

イシューを出発点に考えていく手法が紹介されていました。

マッキンゼーではまず、イシューを明確にすることが大切とされているそうです。

 

社内で共通の用語となっているのは明らかです。

これはマッキンゼーの中での考え方と言ってよいでしょう。

 

こうやってマッキンゼーの人は成果を出していくのかと感心しましたので、イシューという言葉が記憶に残っていました。

 

そして、、、再会は突然訪れました。

本を読み終えてから程なく、日系企業である我が職場で。

 

会議で話し合う中で、

ある先輩社員から突然、

「それ、、、イシューではないよね?」

 

雰囲気から察するに、チンプンカンプンの人が多かったと思います。

先輩も、最近同じような本を読んで触発されたのでしょう。

このように、カタカナビジネス用語が伝播していくのだと感じた一幕でした。

 

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コミュニケーションの目的は伝えること

安易にカタカナ語を使うのは、相手を慮っていない証拠といってよいかと思います。

「今の時代、これくらいの英語であれば、はじめて聞いてもわかってもらわなきゃ!」

という人は相手の立場に立っていないと言えます。

コミュニケーションを取ろう、伝えようという意識が欠如しています。

 

特に、様々な業種の人が集まるセミナーや意見交換会で、カタカナ語を連発する人は考え直した方がよいでしょう。

 

学生同士でカタカナ語を使っているのは、かわいげがありますが、いずれ気づいてほしいと思いながら見ています。

何気なく使ったつもりでも、初めて会った人は引いていってしまうかもしれません。

 

初対面の人から、「今度新しい事業をトゥゲザー(Together)しませんか?」

と言われたらどういう反応になるでしょうか?

ルー大柴さん以外は使わない方が無難です。

 

特に日本で働く外国人は、カタカナ語を不思議に思っています。

日系企業で働く外国人の多くは、しっかりとした日本語で話せば理解してくれます。

もしくは、しっかりとした英語で話せば理解できます。

 

しかし、カタカナ語で「バリュー⤴️」と語尾を上げられても、理解できません。

英語でもないですし、正しい日本語でもありません。

 

使う場所を考え、相手に伝わることを第一に考えることで、無駄なカタカナ語を聞く機会は随分減るのではないかと思います。

 

なお、同窓会などで使うのは絶対やめましょう!

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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