中国から見た日本、本当の日本はどんな国?

違和感いっぱい!日本メディアの偏った情報

こんにちは!Jimmyです。

「日本はどんな国ですか?」と聞かれてどう答えますか?

 

欧米は経済も発展しており、文化も洗練されている。

日本は戦後、そんな欧米に追い付け追い越せと努力してきた。

そして今や、経済大国としてアジアで最も住みやすく、生活レベルの高い国になっている。

そのように思う日本人は少なくないかもしれません。

 

日本人が持つ中国の印象

では中国についてはどうでしょう。

私が習った時分を思い出すと、学校の教科書にあった内容は、おそらく1980年代から1990年代前半の中国でした。

中国の現状に関する記載内容でいえば、「上海の経済特区」を中心に成長を始めているということ。

あとは、来料加工くらいでしょうか。

 

印象としては、依然発展途上にある国だと思っていました。

みんな人民服を着て、自転車に乗っているイメージです。

 

そんな時代から数年間の間に、中国は急激に経済発展を遂げ、GDPで日本を抜き、世界第二位の経済大国となりました。

 

一方、製造業における技術レベルは依然低く、安価な労働力を武器に粗悪品を大量生産して世界に輸出しているという印象をもっている人も多いでしょう。

さらに、餃子に段ボールが入っていた事件や、大気汚染がひどく、真っ白な街の風景を報道されていたのを覚えている人もいると思います。

 

政治の観点からは、日中関係が良くなったり悪くなったりが繰り返し報道されています。

 

数年前からは、中国人観光客による爆買いが注目されました。

その時も、中国人が豊かになっているというよりは、中国製品の品質は悪いため、日本の高品質な物に対する需要がある、という趣旨の報道が多かったと記憶しています。

 

総じて、日本人の多くが持っている中国の印象は、あまりよいものではないようです。

 

日本における中国の報道

新聞やニュースを見ても、あまり肯定的なニュースは見ません。

よく見るのは、「中国大減速!」、「成長鈍化!」、「隠れた不良債権!」といったマイナスのものばかりです。

 

私は2011年から約7年半、仕事で中国に勤務していました。

中国に赴任する前は、非常に不安でした。

食べ物や環境には特に不安を感じていました。

発展途上国へ赴任するような心持でした。

 

しかし、実際に生活してみて感じたことは、「全然聞かされていたのと違う!」でした。

 

当時、多くの駐在経験者とも話しましたが、中国の経済成長のスピードと勢いはすさまじいものがありました。

また、実際に外から日本という国を考える視点を得ることで、日本で言われていることが100%正しいということはなく、偏りもあることがわかりました。

 

街も人も活気に満ちており、日本の新聞で書かれている論調と比較すると、かなりの違和感を覚えました。

明らかに中国のマイナス面を好んで取り上げているということに気付きました。

日本のマスコミ、メディアも確実に情報は偏っていることを実感した経験でした。

 

中国が好きになったからこう書いているのではありません。

マナーの悪さや文化の違いで嫌な思いをしたこと、腹が立ったこと、けんかになったことは数えきれません。

 

ただ、日本で得られる情報と、実際体感した感覚とはずいぶん開きがあったのです。

恐らく中国の現状を勘違いしている日本人は多いと思いますので、実際に起こっていることをできる限り公平な視点で書いていきたいと思います。

 

その上で、日本は本当はどんな国なのか?中国から見た日本という視点で、今の日本の現状について紹介したいと思います。

中国から見た日本人の所得 中国人は日本人より金持ち?

突然ですが、中国人のお金持ちが激増しています。

ご存知の通り、世界富豪ランキングで、最もよく登場するのはアメリカ人です。

ジェフ・ベゾスやビル・ゲイツなどがおなじみです。

 

しかし、ここ数年で中国人のトップ30入りが増えています。

2018年には、トップ30に3人ランクインしています。

ちなみに日本人はゼロです。

では、一般的な中間層ではどうなのか?

記事を見ていると平均年収は100万円未満だとか、はたまた日本人と同水準だとか、一人当たりのGDPではいくらだとか・・・

記事によってかなり開きがあります。

ただし、どれもデタラメというわけではなく、それなりの根拠はあると思います。

 

強調したいのは、中国において、平均を使うのは本当にナンセンスということです。

格差がありすぎて、平均と言っても、それが大部分の人に当てはまらないからです。

 

5億人以上と推測される農村部に暮らす人たちは、年収で言えば50万円にも満たないでしょう。

中国の人口が13億人ですから(実際はもっといるかもしれませんが)4割もの人がこの層に入ります。

 

そのため、無理やり中間層を定義しようとすれば、都市部に住むサラリーマンとすればよいでしょうか。

もちろん数億人単位でいます。

 

しかし、この場合も、中国では新卒と管理職(だいたい課長職や部長職)の給与の差は歴然としています。

10~20倍以上の場合も珍しくありません。日本であればせいぜい2〜5倍くらいでしょう。

よって統計を見るのが非常に難しいのです。

 

ここは私の肌感覚になってしまいますが、都市部の30代~40代ホワイトカラー(役職者)では、日本人の平均年収と大差ないかと思います。

さらに、中国大手企業の、福利厚生という手段も見逃せません。

 

法律上、基本給を下げるということが難しいため、給与としてではなく、福利厚生を充実させていると解釈しています。

例えば、社員食堂を準備し、一日中食べ放題、つまり朝、昼、夜すべてタダとします。

他にも、交通カード(日本でいうSUICAのようなもの)を支給したり、理容施設の利用料を免除したりと、バリュエーションも豊富です。

 

インフラ(移動手段や公共料金)も日本に比べると格段に安いため、無理やり定義した中間層で比較すると可処分所得は平均的な日本人よりも多いでしょう。

 

多くの一般的な中国人サラリーマンは、もはや日本で働くことに大きなメリットを感じていません。

日本企業では長い時間働かなければならず、息苦しいわりには給与は中国と変わらない。

家賃や生活費も高く不便。

中国で暮らした方がよいと考える人も増えているようです。

 

もちろん他の問題のために、外国国籍を取得する中国人は依然多いのですが、所得が主な理由ではないという場合が増えているように感じます。

平均的な日本人サラリーマンの豊かさは相対的に下がっているのが現状です。

中国から見た日本は便利な国なのか?

次に生活の水準(便利さ)について書きます。

ここでは、都市部を比較します。

 

まずはインフラです。

結論、トイレ事情は断トツで日本がきれい。それ以外はあまり変わりません。

いや、若干中国の方が便利かもしれません。

 

中国でも、都市部では地下鉄がかなり整備されています。

タクシーも24時間走っています。

今は、バスにせよ地下鉄にせよ、全体的に日本の方がきれいですが、数年しないうちに変わらなくなると思います。

 

一番の違いは、トイレです。

ニュースにもなっていましたが、日本のウォシュレットが大人気となり、家庭での普及がが進んでいます。

 

しかし、公共のトイレはとても汚いままです。

人気の観光地は、本当に汚いです。

中国人の友人も使いたくないと言っています。

一部のホテルや高級ショッピングモールの中はきれいになりましたが、飲食店をはじめ、大部分のトイレは日本の方が断然きれいです。

 

その他はあまり変わりません。

都市部では、基本的に車が無くても問題ないほど公共交通機関が発達しています。

 

家電、食材、衣服についても、利便性という観点ではどちらも充実しています。

 

先ほど、中国の方が若干便利と書いたのは、二つ理由があります。

一つは、電子決済、二つ目は、インフラ料金の安さです。

 

電子決済について、日本では各社がしのぎを削っていますが、なかなか店舗加入も進まず、利便性は低いままです。

消費者からしてみても、何を使えばいいのかわかりません。

 

中国では、アリペイ(支付宝)とWechatペイ(微信、日本のLINEに相当)のどちらかをスマホにダウンロードしておけば、本当に一日現金を使わなくても大丈夫です。

 

驚くほど、どのお店に行っても使えます。

個人経営のお店、しかもおじいちゃんおばあちゃんが細々とやっているような極小店舗でも使えます。

使えない店舗を探すほうが大変です。

 

割り勘をするときなどは、現金を出さずに、Wechatで友人に決済します。

使い方も非常にシンプルなため、幅広い層に使用されています。

 

二つ目のインフラ料金の安さですが、暮らしの上では重要です。

まず、電車、バス、タクシーの交通料金が、日本よりも大幅に安い水準で利用できます。

 

電車、バスは地域にもよりますが、初乗りは1元(16円くらい)~3元(48円くらい)です。

路線の始発駅から終着駅まで乗っても5元ほどで行けます。

 

タクシーは年々料金が上がっていますが、高いところで初乗りで15元(240円)程度です。

中国の中でも物価の高い上海ではかなり高くなってきていますが、それでも日本に比べれば、気軽に利用できます。

 

少しの距離を移動するだけなら、タクシーに乗っても、日本の電車料金と変わりません。

もちろん、タクシー手配もアプリですぐにできます。

 

ほんのイメージですが、東京駅から渋谷駅くらいまでの距離をタクシーに乗る場合、上海のような高い都市でも1000円くらいかと。

日本だと3000円くらいかかると思います。

 

里帰りなどで、大きな荷物を抱えて移動するときは大変です。

一時帰国のとき、大きな荷物を持って、成田に降り立ったときは、少し気分が重くなります。

電車に乗ったり、歩いたりする必要があります。(都内までタクシーを使う人はあまりいないでしょう)

 

中国では、そんなときは迷わずタクシーを呼びます。

私は、直近は瀋陽という都市(東北地方遼寧省の省都)にいましたが、自宅から空港まで30キロ弱の道のりを、高速代込で1000円程で行けます。(高速代も5元(80円)と低料金)

日本が最も便利な国かと問われれば、そうではないと答えます。

中国から見た日本は暮らしやすい国なのか?

次は暮らしやすさを比較します。

これは、人によるため、何とも言えない!が結論です。

 

先ほどまで、日本と比較した中国の利便性について書いてきました。

しかし、サービスという部分ではやはり日本が優れています。

 

中国も年々急速に、至る所で、サービスの質が向上しており、一部のレストランや銀行などは、日本のサービスと同レベルかそれ以上です。

しかし、ひどいサービスもまだ多く残っているのも事実です。

 

「お客様は神様です!」の丁寧すぎるサービス対応に慣れてしまっている人は、中国のサービスでは受け入れられない部分もあるかもしれません。

かく言う私も、タクシー運転手とはよくけんかをしていました。

腹が立つことが多かったのは間違いありません。

 

一方、多くの場合、悪気が無いのも事実です。

いちいち気にしない、すぐに慣れるという日本人も少なくありませんでした。

考え方次第ですが、日本のきめ細やかなサービスは、そこで働く従業員の方の苦労の上に成り立っています。

 

過剰とも思えることが多々あります。

言葉遣いなどは、丁寧に丁寧にと意識しすぎているように感じます。

時に、慇懃無礼に感じることすらあります。

 

サービスする側の立場、つまりそこで働く人の立場に立てば、息苦しい職場と思う人もいるのではないでしょうか。

集団意識が強く体育会系。

多様性を受け入れないというのも日本組織に多い特徴です。

働き方改革がこれほど苦労しているのも納得できます。

 

日本では、生活自体が息苦しいと感じる人もいます。

休暇が終わり、中国に戻ってきた日本人駐在員が、「中国に戻ってきてちょっとほっとしたと」と言っているのを何度も聞いています。

空気が汚いことが原因で、息苦しく感じる日は冬場に多くありましたが、日本特有の息苦しさはありませんでした。

中国から見た日本は安全大国なのか?

ここでも都市部という前提で書きます。

治安という面では日本も中国も基本的に良いと言えます。

 

中国は監視社会です。

監視カメラが至る所に張り巡らされています。

厳しく管理されているという印象です。

 

中国では、外国人観光客目当ての詐欺や、置き引きなどは観光地ではよく起こりますが、命の危機を感じることはほぼありません。

 

問題は、環境、健康面です。

 

まずは環境面、思い出すのは大気汚染でしょうか。

こちらも一時期に比べると急激に改善しましたが、一年に数日は、とんでもない汚染指数を示すことがあります。

PM2.5が300を超えるような日があります。(PM2.5は日本でも知られる言葉になりました)

 

近年、質の悪い石炭から天然ガスへの燃料シフトなども進み、汚染の問題は小さくなりつつあるのも事実です。

いつまでも続く問題ではないでしょう。

 

そして、健康面。

これについても、現状は日本の方が、全体的に安心感はあります。

専門知識が無いため断言は出来ませんが、中国の食品には、不安を感じました。

 

規定以上の農薬を使った野菜や、成長剤を過剰投与したスイカに食肉、メラニン粉ミルク、汚い油等々。

食品に関しては、不安なニュースがたくさん聞こえてきます。

中国人の友人からは、「屋台で売られているものは食べてはいけない、安い市場で野菜や肉を買ってはいけない」と言われてきました。

発展の速さが桁違いな中国

これまで何度も、急激な速さでという表現をしましたが、日本では考えられないほどの速さです。

これを可能にしているのが共産党政権です。

もちろん、一党独裁に関してはメリット、デメリットありますが、政策決定、推進力という部分では、圧倒的に強いと言えます。

 

新たな規制を作って、すぐに公布、と思ったら即日施行、もしくは数日遡って施行ということもあります。

強制力も、もちろんあります。

以前、道路ではクラクションがよく鳴っていました。

日本の比ではありません。

 

何かあれば鳴らしますが、何もなくても鳴らします。

注意喚起の意味だったりします。

当然気に入らないことがあれば、躊躇なく鳴らします。

とにかくうるさいのです。

 

それが、ある日気づきました。

最近、クラクションが鳴っていないと。

 

聞いてみると、クラクションを鳴らす場所を規制するようになったということでした。

守らないと、監視カメラで写真を撮られ、罰金の督促状が届くのだそうです。

 

政府の推進力は、当然、経済対策においても力を発揮しています。

政府の為替介入は、他国から批判を浴びることもありますが、実に機動的にコントロールされています。

 

産業規制、政策、不動産規制なども、時機を逸すると大変なことになりますので、速やかに、規制制定や指導などを実施し、経済をコントロールしています。

 

13億人から選ばれた秀才たちが、国費で留学し、最新の経済学、理論に触れ、日本のバブル崩壊含めた歴史を学び、自国の政策に生かしています。

アメリカにとっても脅威になるのは当然です。

 

一長一短はありますが、民主主義国家の日本とは対照的です。

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以上、私の経験をもとに書いてきました。

日本がよいと思える部分もありますし、中国が優れているところもあります。

ステレオタイプにとらわれずに見て考えることで、見識や発想も広がります。

 

事実、経済的、利便性において、日本の優位性はほとんどありません。

一方、食品、環境については、改めて日本が優れているところであると実感しました。

 

最後に、日本人は中国人に対する印象が悪いようです。

メディアの影響もありますが、日本人が中国人に持つ印象は、9割の人が悪い印象を持っているという結果でした。

中国人=マナーが悪い、うるさい、嘘つき、見栄っ張りというようなステレオタイプがありませんか?

前にも触れましたが、中国を語るのに、平均を用いるのはナンセンスです。

いろいろと振れ幅が大きすぎるのです。

 

驚くほど、真逆の中国人もいます。

マナーが良く、物静か、誠実で謙虚な中国人もいます。

 

海外旅行などで傍若無人に振る舞う中国人がニュースになる機会はありますが、謙虚に振る舞う中国人はニュースになりません。

 

自国のみならず、外国での考え方も学んでおり、公平な視点を持っている人も存在します。

道徳心のある優れた人格を持つ人です。

 

知り合って、自分の成長をもたらしてくれる人です。

今後、海外の人たちと接することが増える人も多くいると思います。

 

自分の成長と見識を広げるチャンスを逃さないよう、頭の片隅にとどめておいていただけたら幸いです。

以上、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

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