こんにちは!Jimmyです。
今回は、与えることで生まれるエネルギーに注目します。
前向きになれないときこそ、受け取ることではなく、与えることを考えるという趣旨になります。
元気ができない状況としては意外な方法ですが、効果は期待できると思います。
与える人が一番元気をもらっている
エネルギーレベルの極めて高い人がいます。
そのような人の周りには、人が集まります。
稲盛和夫さんによると、人間には、三種類の人がいます。
- 自ら燃えることができる「自燃性」の人
- 他者から与えられて燃えることができる「可燃性」の人
- 燃えることのない「不燃性」の人
もちろん、自燃性の人こそ、エネルギーレベルが最も高く、そうなるべきというのが稲盛さんのメッセージです。
組織の中に、一人でもこのような自燃性の人がいれば、他者に良い影響を与えるものです。
いつも前向きでエネルギッシュな人と、可燃性、不燃性の人の違いは大変大きいように感じられるかもしれません。
しかし、根本的な能力については、それほど大きな差があるようには思えません。
つまり、自燃性になり、他者にエネルギーを与えることで、今まで以上に自分もエネルギーを受け取っているということです。
だから、エネルギーレベルに違いが出るのです。
何かを教える人と、教えを請う人がいます。
知識や技能を与えられているのは、教えを請う人です。
一方、最も活き活きとするのは、教えている人であることが多いはずです。
自分が教えたことで、相手が喜び、成長していると感じれば、幸福感と自己肯定感に包まれます。
誰にでもそのような経験はあると思います。
教えられる人が、学んでよかったと思えば、それ以上に教える人はエネルギーを得ているのです。
そのエネルギーや考え方を活かして、自己啓発セミナーや講演などでも人気を集めている人もいます。
セミナーであればお金ももらっているのだと思いますが、それ以上にエネルギーも補充しているように思います。
会場全体にエネルギーが満ちているという状況は素晴らしいものです。
参加者も、一定の学びと満足感を得ているのでしょう。
一方、明らかにセミナー講師本人が、最も突き抜けて楽しそうであり、エネルギーを得ているのではないかと思うことがよくあります。
まさに、多くの人に与える人ほど、エネルギー、元気を得ているというわかりやすい例ではないでしょうか。
元気を出したいときこそ与える側に
与える効果は科学的にも証明
与えるということは、他者の役に立つということです。
他者の役に立ったという実感は、精神的に大きな満足感をもたらします。
これは、経験から納得する人も多いと思いますが、科学的にも説得力のある証明がなされているようです。
人の役に立つ行動をすることで、脳内物質が分泌されることが確認されています。
最近ではよく聞くようになった、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンや、ストレスを和らげる効果のあるオキシトシンなどです。
これが、人を前向きにし、余裕とエネルギーをもたらすということです。
この心理状態は、何かを「得た」時にもたらされる幸福感よりも長く続くそうです。
ちなみに、何か報酬を得たときに、強い快感をもたらす代表的な脳内物質はドーパミンと言われています。
これが作用する時間が短いため、刹那的な快感にとどまり、長続きしないということです。
前向きになれない時こそ与える側に
科学的にも、経験則からも、人に与えることでもたらされるエネルギーを認識できました。
与えるからこそ元気が出るという認識を持てば、元気がない時こそ、与える側になるという選択が有効になります。
もちろん、元気がないときというのは、自分の心配事で頭がいっぱい、自分のやるべきことで手一杯ということが多いでしょう。
人のことを考える余裕がないというのも正直な感覚です。
その一方で、余裕がない時に、もっと困っている人の問題に一緒に取り組む経験をした人も少なくないと思われます。
成り行き上、仕方なく話を聞くことになってしまったという状況もあるでしょう。
人との関わりで成り立つ社会であるため、このようなことも当然あるはずです。
私自身のケースを振り返っても、最初は「勘弁してほしい」という思いが強かったことを思い出します。
しかし、聞いていると、意外と冷静に、相手のことを考えられる自分もいたのです。
向き合っているその時間だけでも、相手のために真剣に誠実に考えていると、そこに新たなエネルギーが生まれるものです。
話し終わると、自分も少しすっきりした気分になっていたということに気づきました。
自分の意志とは関係なく、向き合わされた問題であってもです。
不安になっているとき、元気がでないときこそ、他人のために動いてみることで、気分が好転するものだと思います。
時間があれば、ボランティアや地域活動に参加するというのも良い選択肢です。
そこまでできなくても、ほんの些細なことをするだけでも、意外と気持ちが和らぐものです。
気持ちが滅入っているときこそ、人に優しい言葉をかける、道を譲ってあげる、感謝を口にし、相手をねぎらう。
これらも、立派な「与える側」の行為です。
早く意欲を取り戻し、前向きになるために有効な方法です。
最後に 「与える初心者」の手引
与えることの重要性と、得られるエネルギーの効果を示してきました。
与えられるよりも、与える人のほうが、エネルギーを得ていると言えます。
一方、これを書き進めながら、どうしても気になることがありました。
それは、仕事などの関係で見られる、与えられることばかりを考える人、そしてさらに、搾取する人の存在です。
自分の仕事、利得のために、他者をとことん利用しようと考えている人は組織には必ずいます。
仕事のような、利害がはっきりしている環境ほど、この傾向は強いでしょう。
さらに、ギブやテイクの範疇を越えて、とにかく搾取しようとする組織の意向があるケースもないとは言えません。
むしろ、今の世の中、生きていれば、このような相手と向き合うことは避けられません。
このような相手を動かしていく必要もあるでしょう。
しかし、このタイプと付き合っていくには、訓練や経験が必要なのも事実です。
「与える初心者」であるなら、最初は、仕事とは関係ないところで実践を考えたほうがよいかもしれません。
利害関係のほとんどないところであれば、善意を搾取されるような場面は少ないはずです。
仕事に費やす時間がほとんどであれば、信頼できるチームメンバーや、部下、後輩に対して「与える」ことを意識するのが現実的でしょう。
何度も経験しているうちに、「与える」ことの満足感や効果をより強く実感できるようになります。
そして、自燃性の人となって、周りに大きなプラス影響をもたらす人になれば、一段と大きな幸福感と自己肯定感がもたらされるはずです。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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