こんにちは!Jimmyです。
情報があふれている世の中、多くの人が、新聞やニュースから情報を取っていると思います。
とりわけ、ビジネスにおいては、日本経済新聞をはじめとする新聞を読むように教育された人も多いでしょう。
しかし、情報を眺めるだけ、読めと言われるから読んでいるというスタンスの人も少なくありません。
本来の意義を見失っていると言えます。
新聞やニュースを読む意義は、考えを構築して行動を起こすことにあります。
世の中の流れを認識することが最終目的ではありません。
今回は、新聞やニュースの有効な読み方について解説します。
考えを構築するために新聞を読む
考えて行動するための情報
考えて行動を起こすために新聞を読みます。
ぼんやりと眺めて、事実を把握した気分になっているだけでは、ほとんど意味はありません。
多くの人は、毎日天気予報を見るでしょう。
雨なら傘を持ってでかけようか、寒そうなら厚手のコートを着ようかと考え、行動に移します。
当たり前ですが、天気予報を見る意味はそこにあります。
今朝の天気予報、降水確率90%、最低気温は2度。
それを記憶していても、傘とコートを持っていく判断と行動が伴わなければ意味がありません。
考えを構築せず、事実として認識するだけではほとんど意味がないという極端なたとえですが、同じような状況が頻発しています。
クイズ番組にでも出ない限りは、「知っていますよ」ということに、価値はないのです。
そして多くの場合、認識したニュースは、短時間のうちに記憶から消え去ります。
情報を取る目的は、考えて行動を起こすこと、これを再度強調します。
つまり、流し読みするようなことに根本的な意味はないのです。
今起きている最新のことから考える
多くの場合、思考して行動指針を作るためには、過去と現在の情報が必要です。
書籍などは、過去の蓄積を学ぶ典型的な手段です。
歴史、確立された理論、注目を集めた人の考え方など、系統立てて学ぶことができます。
ただし、時間軸としてはかなり遡るため、最新の出来事や変化を反映できない部分もあります。
一方、新聞やニュースは、今起きている情報です。
そのプロセスの繰り返しが、自分の思考力として蓄積されていきます。
そして、時間を経て、より大きな行動を後押ししてくれます。
知識よりも価値のある武器と言えるでしょう。
そのため、常に最新の出来事を把握し、考える必要があります。
自分の見解を考える習慣を
考えて行動することを前提とすると、次から次へと記事を読み進めることは間違いであるということになります。
一つの記事を読んだ上で、自分の見解を考えます。
未来への課題を投げかけている記事でも、不祥事の記事でも、政策の記事でもかまいません。
政治経済の話であれば、間接的にでも、必ず自身にも関係があるはずです。
はじめは時間もかかるため、考えるのは一つのニュースだけでよいと思います。
その積み重ねが大切です。
一つに絞ることで、わからないことがあれば、調べることも増えるでしょう。
漠然と読んでいるだけでは疑問も生まれません。
温暖化の問題、格差の問題、デジタル化の問題、働き方の問題、政治の問題、様々なニュースが日々更新されています。
どれも、自分個人、地域、国に関わる問題です。
(一つの企業が、従業員の人生を丸抱えで面倒見てくれる時代ではありません)
事実を知っているのと、見解を考え蓄積してきたのとでは、判断と行動に大きな差が生まれます。
多くの場合、前者は、動かす側にとって都合の良い情報に疑問を持たず、流されてしまうことになります。
自分の人生を選ぶための思考力、行動力という認識を強く持ち、日々のニュースの意味を考えるべきでしょう。
新聞の読み方に関する間違った常識
毎日日経新聞を読み、世の中の流れを把握すると言えば聞こえは良いかもしれません。
しかし、さらっと流し読みをするだけでは、把握はおろか、思考、判断はできません。
これまで常識とされてきたことの中にも、正しいとは限らない考えも多く存在します。
日本経済新聞は社会人の常識なのか?
ビジネスマンの常識とされている日本経済新聞(日経)。
しかし、結論は、日経でなければならない理由はどこにもありません。
自分に必要な情報を詳しく扱う媒体を中心に読めばよいと言えます。
では、なぜ日経が今でも常識とされているのでしょうか。
その答えは、組織の上層部や経営層の多くが、日経を読んでいるからです。
こちらの通りです。
日経の読者の中心はビジネスの中核を担う年齢層。ホワイトカラー、経営・管理職が大きな割合を占めています。
最近では、情報が複雑化している背景があります。
また、組織、媒体により立場や主張も大きく異なります。
当然の流れとして、他の媒体を読む人も増えていますが、年配世代を中心に、日経は圧倒的な支持を得ています。
つまり年配世代では、日経が情報源としての常識なのです。
そうなると、本質とは異なる理由になりますが、必要性という意味では認めざるを得ません。
偉い人が読んで気になる記事があれば、部下に話すでしょう。
自社の取引先の記事があれば、担当者への質問攻めが待っていることでしょう。
読んでいない、知らないということになれば、大きく評価を落とす可能性もあります。
そのため、上の層が読んでいれば、下も読まざるを得ないということになります。
同じく、外部との関係で考えた時に、日経に出ていた記事が話題になることもあります。
日常的な会話、世間話としても発生することから、日経に書いてあることは、一応目を通すという形になりやすいのです。
ただ、誰もが日経だけを読んでいればよいという時代ではありません。
専門性や、向かうべき方向性によって、情報源は変えていくことが自然でしょう。
上に言われているから、質問がくるからという防衛的な理由で読んでいるのであれば、尚更、主体的に考える情報源も確保するべきです。
電子版はダメなのか?
若年層を中心に、電子版での新聞、ニュースを閲覧する人が増えています。
一方、電子版ではよくないとする層も根強いのが現状です。
その理由を聞くと、電子版の場合は、偏った情報しか見なくなるからということです。
電子版の場合、見出しが表示されるのみであるため、ほとんどの記事は開かれることがありません。
紙の新聞であれば、見出しや、要約部分が自然と目に入ってくるため、興味関心が薄い分野であっても見ることになる。
結果、分野に偏りなく、世の中の流れを俯瞰できるという主張です。
しかし、先述したとおりですが、目に入って流し読みをした程度では、あまり意味はありません。
なんとなく知っていることに、価値はそれほどありません。
さらに言えば、すぐに忘れることになります。
紙の媒体のほうが、様々な情報を俯瞰できることは確かですが、それと、記事の内容を思考することとは違います。
電子版であっても、例えば日経であれば、それぞれのジャンルのタブがありますので、順々に見ていけばよいだけです。
時間はどれくらいかけるのか?
引退した人でもない限りは、新聞を読むのに何時間もかけられるはずはありません。
数十分から1時間程度が限界でしょう。
つまり隅々まで読む必要はありません。
見出しを見ながら、興味があれば要約部分を読み、さらに大事であると思えば、もう少し先まで読みます。
そして、その日の考える題材に認定します。
時間が限られるため、目に触れる見出しの数は減るかもしれませんが、それでも考える時間を優先確保することをお勧めします。
何をどう思考すればよいのか?
今回の趣旨は、新聞を流し読みしたり、俯瞰したりすることではなく、思考することこそ重要であるということです。
俯瞰して、流れを把握したつもりであっても、翌日にはほぼ忘れているはずです。
それなら、目を通す見出しは少なくしても、重要な記事についてしっかり考えるほうが効果的であろうという考えです。
そこで数分間でも時間をかけて思考した内容は、数ヶ月経っても、関連する記事を読んでいると脳によみがえってくることがあります。
思考して見解を示す際、重要なのは自分の立場と主張を明確にすることです。
必ずしも記者の論点に合わせる必要はありません。
発想が飛んでも問題ありません。
記事に書いてある事実や、記者の主張から、自分の主張を一つ導き出せばよいということです。
上のツイートの記事は、その思考結果の一例です。
アマゾンが、アメリカ国内の配送車内にカメラを設置し、ドライバーを監視するAIシステムを導入したというものです。
配送の安全性が高まる期待もある一方、従業員からは不満の声も出ているようです。
どこまで監視するかという問題は、これからの世の中では大きなテーマになります。
記事を見て、「ふーん」で終わるのではなく、監視の是非や効果について考えることは、他の場面でも役に立つ思考となるはずです。
最後に
私の場合、日経、Forbes Japan、東洋経済オンライン、ダイヤモンドオンライン、ロイターは毎日、
ITmediaNEWS、現代ビジネス、BBC、CNNなどの媒体も、時間があるときに目を通しています。
読む記事の数は多くありませんが、気になった記事については、疑問点を調べる時間、思考して見解を述べる時間に全体の半分近くは費やしています。
これを毎日繰り返していると、一つの記事に対して、読みながらでも自分の考えを構築できるようになります。
読み終えた瞬間、見解を言えることも出てくるでしょう。
そうなれば、自分の見解を考える、述べる、行動することが、より簡単にできるようになります。
せっかく新聞を読むのであれば、目的意識を間違えないように注意したいものです。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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