こんにちは!Jimmyです。
これからの時代こそ、哲学が必要になります。
今回は、哲学を学ぶ意味と、学ぶきっかけの一例を示していきます。
極上の「枠組み」をとことん利用すべし!
哲学を学ぶことで、考え方の「枠組み」を手に入れることが、最重要項目の一つです。
この枠組を持つことで、人生を考える様々な場面において、応用可能となります。
仕組み化でパフォーマンスが劇的に変わる
いきなり枠組みと言われてもわかりにくいため、日常のケースで考えます。
通常、企業などの組織には様々な「仕組み」が導入されています。
分業化することで効率性を高めたり、マニュアルを作ることで、個々人の能力によるばらつきを抑えたり。
仕組み化された業務を担うことで、生産性が驚くほど高まることもあります。
無印良品の「MUJIGRAM」が代表例でしょう。
接客方法から、商品の並べ方、出店基準まで、業務の全てをマニュアル化し、徹底的に効率化を図っています。
(もちろん、仕組み化することのデメリットがあることも確かですが、ここでは省略します)
マニュアルがない方がうまくいく人がいるとすれば、あらゆるプロセスにて経験を積んだ人だけでしょう。
ここで認識するべきは、仕組みを利用するということは、何も組織運営だけに限った話ではないということです。
個人が、物事の本質を考える上でも、仕組みは助けになります。
仕組みというより、ここでは考え方の「枠組み」とします。
枠組みを活かした思考の例
今は、正解のない世の中、大変化の時代です。
自分の生き方を考える機会も必然的に増えていくことでしょう。
しかし、人生という大きな領域においては、一から一人で考えを構築することは、大変な困難を伴います。
この枠組みを学ぶのに、哲学は最適です。
自分が何をしているのか、本当にやるべきことは何なのか、何が正しいのか、よくわからなくなることもあると思います。
たとえば、フランスの哲学者、サルトル(1905-1980)の枠組みを学んだとします。
「アンガージュマン」という概念が出てきます。
運命により決まっているのではなく、自分の人生は自分で切り開くものである、自分で責任を持って選択しよう!
この態度をアンガージュマンと呼びます。
これと似たような言葉だけなら、10代の若者でも言えそうです。
しかし、枠組みとして機能するには、ここに至るまでの道のりが必要です。
サルトルは、実存主義という立場で、人間の存在から説明してくれます。
人間が存在するということは、何らかの立場を選択し、世界と関わって生きるということ。
どのような消極的な立場でも、その立場は自らにより選択されたものであること。
その人間によってのみなされる選択は、当然その人間に責任があり、重視されるべきことである。
この状況を、サルトルは「人間は自由の刑に処せられている」と表現しています。
それを認識し、積極的に社会参加、そして自己実現をしていこうということになります。
アンガージュマンするという枠組みで考えることで、思考も進みます。
たとえば、自分も周りも、ほとんどはアンガージュマンしていないということに気づくこともあると思います。
敷かれたレールの上を歩き、決められたことをすることが本当に正しいのか、強く疑問に感じるかもしれません。
自ら立場を選択し、世界との関わり方を積極的に考えていくことにこそ、人間の意義があるのではないか、そのような考え方もできるでしょう。
枠組みはいくら持っていても困ることはありません。
当然、他の枠組みで考えてみるのも効果的です。
少なくとも、一人で考えていては、「人間は自由の刑に処せられている」という発想はなかなか出てこないでしょう。
自由と人間の話であれば、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」から学ぶことも大いにあります。
際限がなくなるため、このあたりでとどめますが、「自由からの逃走」に関するポイントは、以下の記事をご覧ください。
異なる考えを受け入れ且つ動揺しない
受け入れる度量と屈しない強さ
哲学を学び、様々な枠組みを知っていると、異なる考えを受け入れる力も備わります。
見方や前提を変えれば、異なる考え方になることは当たり前にあるからです。
視野も広がります。
さらに重要なメリットは、そう簡単に声の大きな他者の意見に屈しなくなるということです。
実績のある人、先輩上司など経験のある人から、自分の考え方、人生観を否定されれば、自信をなくす人が多いと思います。
自分一人だけの思考であれば、簡単に揺らいでしまうでしょう。
相手の方が、経験に勝ることが多いため無理もありません。
しかし、哲学の学びがあれば、そう簡単に圧倒されたり、流されたりすることはありません。
そもそも、そう簡単に全面否定などできるものではありません。
哲学者の中でも、相反する意見は多く存在します。
少なくとも、各時代を代表するような頭脳明晰な人たちが、とことん考え、議論してきた内容です。
そのようなものを、目の前の相手が100%否定して、簡単に決着をつけられるはずはないのです。
例えば善悪や道徳の考え方も様々
例えば、何が善なのか、正しいことは何か、道徳とは何かについて、簡単に結論づけることはできません。
カントは、正しさの基準は、「善意志」と呼ばれる絶対的な善であると言っています。
その「善意志」に向けて人を動かすものが、人間に必ず備わっていると主張します。
他方、ニーチェは全く異なる視点から道徳の観念を導き出します。
道徳的な善悪基準の起源は、身分が低いものが高いものに対して持った妬み(ルサンチマン)であるとしています。
このように、正しさや善悪の基準ですら、全く異なった視点で議論されています。
一方的に、どちらが正解であるということはありません。
自分なりの正しさや人生観について、他者から異論を唱えられても、哲学を学んでいれば、対応は大きく変わります。
一つの考え方として受け入れ、自分の思考と比較して考える材料にすることができます。
あわせて読みたい
哲学を学ぶきっかけ:自分の人生を考える
自分の人生について、真剣に考えるときが来る。
そう思うのであれば、哲学を学ぶべきです。
私個人の経験ではありますが、哲学を学ぶきっかけは、自分の人生を真剣に考えたことでした。
あまり深く考えずに、大学、就職と進んでしまったためか、社会に出て働く中で、改めて大いに考えることになりました。
気づいたときには、口癖は「あー我が人生!!(どうすればよいのか?)」になっていました。
このような葛藤を解決するために、最初に行き着いたのは、セミナーや、自己啓発本、成功者の書籍などでした。
そこから、歴史の分野へと進み、過去の流れや、個別事例から学ぶことが増えました。
それを続けていくと、最終的には、正しさとは何か、存在意義とは何かといった問に近づいていくものだと実感しています。
必然的に、哲学、思想に関心を持ち、それを学び、自分の考えを整理する武器としていたという流れです。
正解のない大変化の時代では、多くの人が、人生について根本的に考える機会が増えると予想します。
これまでの常識が破壊されることもあるかもしれません。
そのような大変な時代に、自分の軸を確立するためには、それだけ深く考える必要があり、そのために哲学は素晴らしい武器となるはずです。
最後に おすすめ書籍
哲学を学ぼうと興味を持った人もいるかもしれません。
しかし、何から手を出してよいのかわからないというケースが多いでしょう。
まずは、多くの哲学者、思想家の考え方のポイントだけ学べるような本を読むとよいと思います。
最後に、哲学を学ぶきっかけとして、おすすめの本を以下に示します。
参考にしてみてください。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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