こんにちは!Jimmyです。
仕事で自らが成長することも、人を育てることも、言わずもがな重要なことです。
昔から、企業では当たり前のように人が成長し、他者を育てるという循環が繰り返されてきました。
しかし、今の時代、人が成長すること、あるいは人を育てることが難しいと言われています。
それは、右肩上がりの経済的成長が難しくなっていることが大きく影響しています。
これまで、いかに成長や育成を、組織自体の右肩上がりの規模拡大に依存してきたか。
そして、今の時代、個人の成長、育成を促進するために、どのような「発展」を目指すべきなのか。
今回は、経済低成長時代の働く意識を考えます。
右肩上がりなら人は育つ
CoCo壱番屋の創業者が語った人材育成
どうしたら、人は成長できるのか、経営者側の目線から言えば、人は育つのか。
個人の視点からも、会社の視点からも、様々な方法が考えられ、実際に提唱されています。
私自身、自己啓発本、リーダーシップ本、経営論など、様々な書籍から学んできました。
その中でも、納得せざるを得ないのが、組織の「右肩上がりの成長」という要素です。
以下、ダイヤモンド・オンラインの記事にあった内容です。
(参考:ダイヤモンド・オンライン記事)
CoCo壱番屋の創業者である、宗次徳二さんのインタビュー記事ですが、そこで語られていることが印象的です。
- 後継者は、知らない間に育った。(育てようと思ったこともない)
- それは、右肩上がりで会社が成長してきたおかげだと思っている。
- 自分自身(宗次氏自身)、直接的に人を育てる能力はそれほどない。
- 現場重視、OJT重視でやってきた。
- 社長の姿勢と、毎期発展している結果を見て、やる気になってくれたのではないか。
右肩上がりは挑戦する機会を創出する
上記のインタビュー記事では、右肩上がりの成長があってこそ、人は育つという発言を宗次氏はされています。
(もちろん、率先垂範、人格重視など、他の当社方針も極めて重要であったと思われます)
会社の売上規模が、右肩上がりであれば、社員としては、新たな挑戦の機会も増えます。
新規出店、オペレーションの進化、上場、海外進出など、多くのイベントが発生してきたことでしょう。
挑戦する機会が次々と出てくるからこそ、少し難し目のことに挑戦させる、任せることが可能になります。
拡大傾向の中で、新たな挑戦をする時というのは、前向きになれるものです。
私も、サラリーマン時代、わずかな期間ではありましたが、急成長する中国での業務を経験し、実感しました。
次々と、日本企業が進出し、新たな取引が増え、成果が右肩上がりになるときというのは、清々しいものです。
これと言って工夫をしなくても、新しいビジネスチャンスが出てくる状態でした。
そこで発生する、新たな、しかも多様な業務経験は、個人の充実感と成長をもたらします。
ところが、中国進出ラッシュも一段落し、成長も鈍化すると、停滞感が組織を覆い始めます。
新たな挑戦の機会も減ります。
業務としては、苦し紛れの戦略や分析、形式を整えるためだけの会議、資料作りなどが増えます。
同じ人が働いていても、組織として右肩上がりの成長があるかないかで、個人の成長と意欲も大きく変わります。
まさに、高度経済成長期の日本は、右肩上がりの中で意欲を保ち、個人が成長できた時代であったのでしょう。
時には、お花見の場所取りのような仕事であっても、右肩上がりの中では前向きに捉えられていたのかもしれません。
現代社会では、意欲を持って成長するというのも、人を育てるというのも、昔よりも格段に難しくなっていると言えそうです。
人を育てる環境
日本の成長率を見ても分かる通り、今の時代、右肩上がりの売上成長を実現できる組織はひと握りです。
努力の問題ではなく、そういう時代のステージにいるという影響も間違いなく大きいと言えます。
そう考えると、成長を志すにも、人を育てるにも、環境が大切な要素になることは間違いありません。
いくら個人として強い意志があっても、適した環境にいないと、長くは続きません。
経済成長以外で(企業で言えば規模や売上成長以外で)、いかに前を向ける環境を組織として作っていけるかが重要です。
個人とすれば、どのような組織を選ぶべきか、判断する軸が必要になってくるでしょう。
経済成長がない時代に必要な目標
人が成長するため、人を育てるために、右肩上がりの環境をいかに作ることができるか。
成長産業や、スタートアップなど、経済的な成長を目指せる組織であれば、売上や利益などの右肩上がりを目指すのもよいかと思います。
一方、先に示した通り、経済成長は難しい時代であることも事実です。
いたずらに、売上や利益の右肩上がりを目指しても疲弊するだけでしょう。
過度な利益偏重目標は、コンプライアンス違反や不正も招きやすくなります。
つまり、今の時代、経済成長だけに依存しない、成長の目標も重要な要素になってきます。
もちろん、簡単ではないとは思います。
組織の経済的な成長は、給料をはじめとする待遇の改善にもつながります。
そこに、大きな満足感と目的意識を置く人も多いはずです。
そこだけではなく、他の軸での成長、改革に価値を置くとなれば、個人としても、強い価値観軸が不可欠でしょう。
社会貢献、地域貢献、チーム貢献などで右肩上がりを目指すということも考えられます。
それに関する新たな指標を取り入れ、組織として大きく変わっていることを実感できるとよいでしょう。
経済的な成長は、副業で挑戦するというのも一つの手です。
働き方は、益々多様化していくことが予想されます。
組織にいる目的意識も、当然に多様化してよいはずです。
既に、営業目標の設定をなくすような組織も出てきています。
売上数値を伸ばすのではなく、お客さんに寄り添った対応に重きを置くという施策です。
一昔前であれば、まず考えられなかった対応ではないでしょうか。
時代が変われば、成長のための考え方も変わっていくはずです。
右肩上がりの業容の拡大が、チャンスをもたらし、モチベーションを高め、個人が成長したという従来のプロセス。
これも突き詰めれば、組織からの承認が大きく関係しています。
いかに、組織として盛り上げていけるか、個人としては、いかに経済的な豊かさ以外の価値観を強く見出せるか。
右肩上がりとは、経済的な成長だけを示すものではないという認識は、持っておくべきかと思います。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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