モンスターペアレント対応が悲惨、教師の地位と質の変革が必須な理由

モンスターペアレント対応の問題は深刻

こんにちは!Jimmyです。

モンスターペアレントへの対応で、教育現場は疲弊しているようです。

 

今回、モンスターペアレントが問題となっている原因と、対応方法を勝手ながら考えてみました。

 

先般、都内の学童保育機関の方とお話する機会がありました。

東京都内でも地域によって状況は異なるものの、都心の地域では特に、親、子供ともに対応が難しい家庭がたくさんあるそうです。

 

問題は山積みだと仰っていました。

”決して楽な仕事ではないけれど、やりがいのある仕事です”

これは、教育関係の求人情報などでもよく見る言葉です。

 

子供の成長を間近で感じられるという崇高な職場であることをアピールするとともに、決して簡単な職場ではないということもわざわざ書いているわけです。

 

他の職業ではあまり見かけません。

マイナスなことをわざわざ大きく書くということは、それだけ注意喚起しておく必要があるということです。

 

特に都心では、親の要望も多岐にわたり、無理難題や、おかしなことを言ってくる人もいるようです。

いわゆるモンスターペアレントです。

90年代後半くらいからよく聞かれるようになった言葉ですが、惨状はどんどん深刻化しているようです。

モンスターペアレントが出現する原因・背景

モンスターペアレントが増えてきている原因・背景について様々な議論がなされています。

大きく以下の3つに分類してみます。

 

  1. 変化の激しい時代、子供の将来に対する不安が増大
  2. 格差の広がり、拝金主義の蔓延
  3. 教師の地位と質の相対的低下

 

①変化の激しい時代、不安が増大し、寛容さが減少

1億総中流社会は、完全に終わったと認識するべきでしょう。

 

ひと昔前は、”普通に”伸び伸び育てば、ほとんどの人が中流階級として生きていける時代でした。

そんな時代であれば、親も比較的寛容になります。

事実、30年ほど前まではそうでした。

 

しかし、変化が激しく、子供の将来に対する不安が高まっています。

親としては、より良い教育の必要性を感じており、教育現場に対して神経を尖らせることになります。

教育水準の良し悪しで、子供の将来の生活水準に大きく差が出ることを意識しているからです。

 

また、そんな変化の時代を生きている親世代自身が、精神的な余裕を失い、寛容な行動や大らかな判断ができなくなっています。

不安が増大して、寛容さが欠けたことで、モンスターペアレントを作る土壌が出来上がりました。

 

②格差の広がり、拝金主義の蔓延

1億総中流社会の終焉ははすなわち、経済格差の拡大をもたらしました。

そしてそれは、目下急速に拡大しているのが現状です。

 

そんな世の中で蔓延しているのが、拝金主義です。

経済至上主義といってもよいかもしれません。

お金を払ったものがとにかく偉いという価値観です。

 

お金を払っている方が立場が上、お金を受け取った側は、顧客が満足するモノやサービスを提供する義務が生じます。

よって顧客側は、あれこれと要求をする権利があり、要求が満たされなければ、罵詈雑言を浴びせて非難しても問題ないとする考え方に繋がります。

 

寄付金や献金などが大きい家庭であればなおさら、学校側との上下関係が強固になってしまいます。

 

共働き世帯も増え、子供と接する時間がなくなり、教育を学校に任せざるを得ない側面もあります。

以前であれば、教育に占める家庭の役割は大きく、学校での行いの悪さは家庭の教育の悪さだと考えることが一般的でした。

 

それが今では、お金を払って、教育を任せる時代です。

学校で悪い行いがあれば、学校の教育のせいにしてしまいます。

 

”お客様は神様”に代表されるように、お金を払ってくれる人に対しては、大きく出られない風潮になっています。

まさしく、お金を払えばなんでもありの精神です。

 

③教師の地位と質の低下

上記①②とあいまって、教師の地位が、ひと昔前と比べて急激に低下しているように感じます。

年々、教師の難しい立ち位置は深刻になっています。

親の要求は高く、多様で、しかも余裕のない人が多く、不寛容、自己中心的ときます。

 

教師という職業を敬遠する人が多くなっているのが事実です。

有効求人倍率を見れば明らかです。

 

当然そうなれば、質の低下を招くことに繋がります。

教師の地位と質が低下していけば、問題解決からは遠ざかるばかりです。

どんな人がモンスターペアレントにないやすいのか

クレーマーは昔からいた

教師や学校にとって、困った親、困った生徒という存在は、いつの時代もいます。

私が子供の頃は、”キレる17歳”と呼ばれた世代に近く、よく問題になっていました。

学級崩壊や、将来に希望を見出せずに、まっとうな道から外れていくような人も少なくありませんでした。

 

親世代も、今と比べて分別のある人が多かったかというと、そうでもないと思います。

クレーマータイプの人は、今も昔も存在していると思います。

 

高学歴、高収入世帯のモンスターペアレント化

圧倒的に増えてきているのは、いわゆる高学歴、社会的地位が高めの世帯におけるモンスターペアレント化です。

医者、弁護士、または外資系、有名企業に属する一部の高給取りのサラリーマン世帯です。

便宜的に、金持ち世帯と呼ぶこととします。

 

冒頭で、学童保育関係者の方の言葉を紹介しました。

その方の実体験として仰っていたのは、東京都でも、23区を離れると少し状況は緩和しているということでした。

都心に近いほど、問題は複雑になっているということです。

 

都心の学校に通わせることのできる世帯とはどんな世帯か。

金持ち世帯です。

 

年収の高い世帯が集まる都心に近づくほど問題は大きくなっている現状を踏まえると、金持ち世帯のモンスターペアレントが大きな問題となっていると推測することができます。

少なくとも無関係とは言えないと思います。

 

金持ち世帯が教師を見下す現状

これまで書いてきたように、教師の地位が相対的、感覚的に低くなっているのが今の社会の現状です。

そんな中で、はっきりとわかるのは、金持ち世帯が”教師を見下している”という基本姿勢です。

 

金持ち世帯からすると、教師になる人は、能力的に高くない人と位置付けられ、自分たちの考える主張の方が正しいという意識を持っています。

 

このような人たちは、寄付や献金などの金銭面で学校に対して貢献していることも多く、学校側も強く出られないという状況がまずあります。

そして、ある程度弁が立つ人も多く、学校側が触れられたくない痛いところを的確に攻撃することができます。

 

自尊心が高い金持ち世帯

さらによくないのは、金持ち世帯の自尊心が極めて高いことです。

最近もよく聞く話ですが、子供が学校で叩かれたり、嫌がらせを受けたりすると、親が烈火のごとく怒って学校に駆けつけ、教師や相手の親を非難し、謝罪を要求するというシーンです。

もはや、子供の気持ちを第一に考えているとは言えない行動です。

 

自己満足が目的になっているようにも思います。

相手を論破したり、非を認めさせることで、一種の達成感か快感を得ているのでしょう。

 

子供が望んでいるのは、相手の親や教師から謝罪の言葉を聞くことでしょうか、、、

といつも思ってしまいます。

また、必要以上に自尊心の高い人たちは、相手の言い分を聞くこともしないため、余計にタチが悪いケースが多いでしょう。

 

子供の視点に立っても、親の行動や学校の対応を見て、「先生って大したことないんだ、親が言えば何でも言うことを聞く人なのだ」と思ってしまうでしょう。

 

そうなれば、もう先生の言うことを聞こうとはしないでしょう。

子供も、教師を見下すようになってしまいます。

 

一昔前の世代では、(個人的な感覚としては)親が教師のことを見下すような発言はありませんでした。

当然好き嫌いはありましたが、最低限、教師としての地位は保たれていたのではないかと思います。

モンスターペアレント対策、教師の地位向上は不可欠

相手が林修先生でも同じ行動をしていたか?

モンスターペアレントで、問題を深刻化させているのは、いわゆる金持ち世帯であると私は考えています。

これまで書いてきたように、教師を見下す姿勢を持っています。

 

これを解決するには、教育に関わる人たちの地位と質の向上が一番です。

相手が医者や弁護士、もしくは教職関係であっても林修先生のような教師だったら、同じような強硬な対応をするでしょうか?

 

逆に親側の落ち度や、痛い部分を指摘されることを考え、行動も慎重になるのではないかと思いますし、話し合いの場を設けて冷静に考える時間も作れるのではないかと思います。

そうなれば、いたずらにクレームを入れるのは、子供のためではなく、親の自己満足のためだったと気づくこともあるのではないでしょうか。

 

先生の地位と質向上のためにできること

現状の学校や、学童保育機関、その他教育関係機関における教える側の採用状況を見る限り、現状のままでは質と地位の向上を図ることはかなり難しいのではないかと思います。

実際に「とりあえず教員免許だけ取っておこうかな」と言っている人を多く見てきました。

 

2020年から教育改革が始まりました。

今までの教育は、生徒へ一方的に教えるという形を取っていましたが、今後は双方向の会話を前提としたフラットな関係が重要視されるようになります。

 

それ以上に、身につけた知識が社会でどう役に立つのか、技能をどう活かすのかが大事になってきます。

教師のあり方が変われば、教師の採用基準やルートも変わってもいいのではないかと思います。

 

教師を見下す理由の一つは、”社会で働いた経験が無い”ことです。

社会経験を豊富に積んだ人や、実績を残してきた人を採用するルートがあってもよいのではないかと思います。

それだけでも、教師に対する見方は変わります。

 

少なくとも、高給サラリーマン世帯であれば、例えば大会社を長年率いてきた実績のある人が教師であれば、見方は変わると思われます。

親の要求が多様化している以上、教師側も多様な人材を揃えていなければ対応できません。

他業界からの流入を促進するような補助金を出して、優秀な教育者を増やしていくことが、地位と質の向上の近道であると考えます。

 

教育の衰退は国力の衰退に繋がります。

それくらいのことをして、テコ入れしてもよい時期にきているのではないかと思います。

 

以上、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

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