「道は開ける」著書概要
こんにちは!Jimmyです。
今回は、自己啓発分野で時代を超えたロングセラーを誇るデール・カーネギーの名著の中から、
「道を開ける」(How to stop worrying and start living )を紹介します。
著書の概要
著者 : デール・カーネギー
著者情報: 自己啓発、対人トレーニング、話し方などについてのスペシャリスト。(1888〜1955年)
英語のタイトルにある通り、本書は
不安に打ち勝ち、本当の幸せな人生を始めることを目的にした本です。
不安は幸福感の大敵であり、現代でも多くの人が、日々耐えきれないほどの不安に苛まれ、幸福感を持てない人生を送っていると感じます。
むしろ、年々精神的な疾患を患う人は増えています。
今の時代に必要な本ではないかと思います。
読むべき名著である理由(ここに注目!)
著者デール・カーネギー
カーネギーは、世界の誰よりも、不安と闘い道を開いてきた偉人の伝記を研究しました。
成功者・失敗者にインタビューし、不安に打ち勝つ方法を研究してきました。
そんなカーネギーが見極めた、効果のある実践書です。
豊富な事例と偉人の名言
イライラや不安で人生を台無しにしてしまった人や、不安を乗り越え克服した人の事例、
そして偉人の名言が溢れんばかりに記されています。
職業や社会的地位に関係なく、あらゆる人の事例があります。
勇気づけられ、読者の心に響く言葉が散りばめられています。
行動力を引き出す
この本の目的は、「すでに知っていることを呼び起こし行動させること」だとカーネギーは言っています。
誰もが認識する通り、行動できなければ意味がありません。
「不安に打ち勝つ方法」といった類の指南書は、短絡的、概念論的になりがちですが、
本書は、実例と克服の事実が、これでもかというくらい示されています。
そのため、自分でもやってみようと思える具体的な方法として受け取ることができます。
おすすめするポイント
いくつかおすすめするポイントを示します。
不安のメカニズムを認識!
過去と未来のことを考えすぎるから不安になる! ということをまず認識します。
過去は変えられないこと、未来は当然、「誰にもわからない」ことです。
変えられないこと、わからないことばかりを気にしていれば、エネルギーを浪費し、心を苛まれ、安まることはありません。
ということは、必然的に、今に集中することが最善かつ唯一の方法ということになります。
本書では、今を生きるために必要な問いかけが数多く散りばめられています。
まずは今に集中することの大切さを学び、そして気持ちを今に向けるための問いかけがセットになっているところが重要かと思います。
不安の習慣を防ぐ・脱却する方法
不安は習慣になります。
習慣にならないよう、気をつける必要があります。
その具体的方法について、過去の偉人の例などを交えて紹介されています。
- とにかく忙しくすることがいかに有効か。
- 心配事のほとんどは実は発生していないという事実。
- 手に負えないことは運目に任せるという考え方。
様々な角度で、不安の習慣と向き合うための方法が示されています。
自分にあった方法が見つかるのではないかと思います。
幸福感を感じるための心を育てる
不安の習慣から解放され、幸福な人生を歩むために必要な考え方を学ぶことができます。
正しく、明るい考え方をもつだけで、いかに人は人生を前向きにとらえることができるかを著者自身が、長年の調査やインタビューにより確信しています。
時代を超えて変わらない、重要な考え方ばかりです。
一例を引用しながら紹介します。
仕返しはしない
憎悪というものは、いくらしたところで相手になど及ばず、むしろ自分に跳ね返って、昼も夜も地獄へと変えてしまうものなのだ。
仕返しをしようと考えることは、憎悪の感情が伴います。
憎悪は、眠りの質や、食欲、血圧など健康にも悪影響を及ぼしますので自分にとって良いことはありません。
もしも人に利用されそうになったら、仕返しを考えるのではなく、さっさと縁を切るべきだとカーネギーは言います。
嫌いな人のために頭を悩ませる時間は無益ということです。
感謝を期待しない
鋼鉄王で知られるアンドリュー・カーネギー(本書の著者もカーネギーですが別人)は、ある親戚に100万ドルを贈与しました。
親戚だという理由だけで大金を手にしたこの人物ですが、A・カーネギーに感謝するどころか、ひどく憎み、不満を漏らしたそうです。
「慈善団体には何億ドルも寄付しているのに、自分にはたった100万ドルしかくれなかった」ということに腹を立てたのです。
人の本性とは残念ながらそのようなもので、感謝をしない人は世の中にたくさんいます。
感謝を期待し続ければ、胸の痛みを生み出すことになりかねないのです。
愛されることを求めすぎるあまり病んでしまう人が多い。
愛を得るための唯一の方法は見返りを求めず自らの愛情を人に注ぐしかない。
幸福を手にしたいのであれば、感謝や忘恩は気にせず、与えることの内なる喜びを得るべく与えるべきだ。
人のために尽くす
これも大切な考え方だと思います。
実際にカーネギーは、自分を忘れて他人のために尽くすことで、幸せを得てきた人に数多く会ってきた結果、このことを確信しました。
人のためにできることを考えているときは、自分のことを考えません。
本書に限らず、幸福感を持つためには、人の為を考えること、利他の精神をもつことが必須だと言われますが、こちらも納得感のある解説です。
感想・レビュー
パート4まで読めば99%核心がわかる
本書は比較的長編ですが、もっとも大切なことは、前半部分に集中しているように感じました。
パート4まで読むだけで、本書の核心の99%をカバーしていると私は思います。
文庫本を手に取ると、500ページを超えていますので、忙しい人や半信半疑の人は敬遠してしまいがちではないかと思います。
「後半にかけては、読まなくてもいい」くらいの気持ちで、まずは読み始めてみることをお勧めします。
時代を超えて通用する法則
現代でも、多くの素晴らしい自己啓発本が出版されていますが、
本質的には本書の内容と通じている部分が多いことに気づきます。
1948年の出版にもかかわらず、本質的な不安への解決法は何ら変わっていないことがわかります。
本書が時代を超えた名著と言われるのも頷けます。
行動を起こすための実践本
大事なことは、行動できるかどうか、習慣にできるかどうかです。
その点、本書は、数多くの実践者たちの経験が示されているので、自分に置き換えて考えやすいと言えます。
能力の際立った偉人だけではなく、一般的な人の経験談も多く示されているので、より説得力が増し、納得することができます。
冒頭にも書いた通り、本書は不安に打ち勝つために、「すでに知っていることを呼び起こし行動させること」を目的にしています。
何となくわかってはいる、頭の中にはあるけれど、行動に移せない、そしてなかなか習慣にできないことばかりです。
それは、重要性の認識が足りないか、優先順位を間違っている結果であると思います。
不安をなくして幸福な人生を歩むことに直結することを改めて強く意識させられる本です。
以上、今回はD・カーネギーの「道は開ける」を紹介しました。
幸福感のある人生を確実に歩むために、是非読んでみてください。
書籍はこちら
カーネギーの他の著書「人を動かす」については以下の記事を参考にしてください。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。