道は開ける(D・カーネギー)要約・感想・時代を超えた名著である理由

「道は開ける」著書概要

こんにちは!Jimmyです。

今回は、自己啓発分野で時代を超えたロングセラーを誇るデール・カーネギーの名著の中から、

「道を開ける」(How to stop worrying and start living )を紹介します。

著書の概要

著書名 : 道は開ける (1948年初版発行)
著者  : デール・カーネギー
著者情報: 自己啓発、対人トレーニング、話し方などについてのスペシャリスト。(1888〜1955年)

英語のタイトルにある通り、本書は

不安に打ち勝ち、本当の幸せな人生を始めることを目的にした本です。

不安は幸福感の大敵であり、現代でも多くの人が、日々耐えきれないほどの不安に苛まれ、幸福感を持てない人生を送っていると感じます。

むしろ、年々精神的な疾患を患う人は増えています。

今の時代に必要な本ではないかと思います。

 

読むべき名著である理由(ここに注目!)

著者デール・カーネギー

カーネギーは、世界の誰よりも、不安と闘い道を開いてきた偉人の伝記を研究し、成功者・失敗者にインタビューし、不安に打ち勝つ方法を研究してきました。

そんなカーネギーが見極めた、効果のある実践書です。

 

豊富な事例と偉人の名言

イライラや不安で人生を台無しにしてしまった人や、不安を乗り越え克服した人の事例、そして偉人の名言が溢れんばかりに記されています。

職業や社会的地位に関係なくあらゆる人の事例です。

勇気づけられ、読者の心に響く言葉が散りばめられています。

 

行動力を引き出す

この本の目的は、「すでに知っていることを呼び起こし行動させること」だとカーネギーは言っています。

誰もが認識する通り、行動できなければ意味がありません。

「不安に打ち勝つ方法」といった類の指南書は、短絡的、概念論的になりがちですが、

本書は、実例と克服の事実をこれでもかというくらい示されているため、自分でもやってみようと思える具体的な方法を提案してくれます。

 

本書の構成

「道を開ける」は、以下の10パートで構成されており、さらに30の章に分けて詳細が説明されています。

1 そもそも不安とは何なのか
2 不安分析の基本テクニック
3 不安の習慣、その先手を打つには
4 平穏と幸福をもたらす心のあり方を育てる7つの方法
5 不安に打ち勝つ黄金律
6 批判を気にせず忘れる方法
7 疲労と不安を予防して元気になる六つの方法
8 幸福と成功をもたらす仕事の見つけかた
9 お金の不安を軽くするには
10私はこうして不安を乗り越えた三十二の実話

各パートのポイント

本書は比較的長編です。(文庫本では500ページ超)

各パートで重要と思われるポイントを簡単にまとめます。

本書には膨大な事例と偉人の言葉が記載されていますが、本記事では、その一部を紹介します。

 

パート1 そもそも不安とは何なのか

過去と未来のことを考えすぎるから不安になるということです。

過去は変えられないこと、未来は当然、「誰にもわからない」ことです。

 

変えられないこと、わからないことばかりを気にしていれば、エネルギーを浪費し、心を苛まれ、安まることはありません。

不安は物事への集中を奪う大敵です。

 

「全ての知恵と情熱とを今日1日に傾けること!」それが明日への最高の準備です。

不安と戦う術を知らないビジネスマンは若くして死ぬことになる
(ノーベル生理学・医学賞受賞、アレクシス・カレル博士)

 

今を生きることを不安により先延ばしにしていないか?

過去のことでくよくよして現在を曇らせていないか?

今日を生きるという決意で目を覚まし、精一杯今日を生きようとしているか?

今日という一区切りを生きれば、もっと人生を豊かにすることができるのではないだろうか?

いつも問いかけ、今日を懸命に生きることが大切です。

 

パート2 不安分析の基本テクニック

1、事実を把握

世界にはびこる不安の半分は、解決のための知識を持ち合わせていない状態で決断しようとすることが原因だとされています。

わからないことをすぐに決めようとしないこと、

期限までは決断しなくてもよいと考え、事実を把握することに全神経を集中することが重要です。

 

事実が完璧に把握できれば、問題は解決してしまっていることが多いとカーネギーは言います。

 

実際に、事実に集中するのは簡単ではないので2つの方法でアプローチします。

  • 自分は人のために情報を集めているのだと自分を騙す。(客観的に見る)
  • 相手側の弁護士となって自分を論破するつもりになる。(見たくないものにも目を向ける)

 

2、事実を解析

  • 事実を踏まえて、結局自分は何を不安に思っているのかを考える。
  • その不安を打破するために何ができるか、選択肢を挙げる。

 

3、決断を下し決断に従った行動をする

  • 選択肢の中から、どうするべきか決める。
  • その決断を即座に行動に移し、くよくよしたり、決断の後に考え直したりしないこと。

 

パート3 不安の習慣、その先手を打つには

不安は習慣になります。

習慣にならないよう、気をつける必要があります。

忙しくすること

人間は、同時に二つのことを思考することができません。

とにかく忙しく、思考と計画が必要なこと(考えずにできることはダメ)に集中すれば、不安について考えることは無くなります。

実際に、戦争で精神的な後遺症が残った元兵士たちには、恐怖を思い出させないために、敢えてたくさんの仕事を与えて忙しくさせるという「作業療法」により、多くの人が不安の習慣脱出に成功したとされています。

 

心配事の99%は起こらない

不幸と不安は空想の産物です。

平均の法則から見て今不安に思っていることが起こる確率はどれくらいなのだろうか?と冷静に考えてみることが大切です。

小さなことにこだわっているうちに人生は終わってしまう。
(ディズレーリ元英国首相)

 

手に負えないことは運命に任せる

一文無しになっても悩んだりしない、悩んでも何も得られない、ただベストを尽くして結果は神の手に委ねるよ。
(J・Cペニー/ペニーストア創業者)

 

パート4 平穏と幸福をもたらす心のあり方を育てる7つの方法

明るい思考

断言してもいいが、私たちが向き合うべき最も大きな問題(唯一の問題と言って良い)は「どう正しい考え方を選ぶか」ということ。

明るい思考を持てば人生は明るくなる。

生き生きとすることで、人生の難局を乗り越えた成功者がいかに多いか、カーネギー自身が、実際にインタビューや調査をする中で確信したことです。

 

仕返しはしない

憎悪というものは、いくらしたところで相手になど及ばず、むしろ自分に跳ね返って、昼も夜も地獄へと変えてしまうものなのだ。

仕返しをしようと考えることは、憎悪の感情が伴います。

憎悪は、眠りの質や、食欲、血圧など健康にも悪影響を及ぼしますので自分にとって良いことはありません。

もしも人に利用されそうになったら、仕返しを考えるのではなく、さっさと縁を切るべきだとカーネギーは言います。

嫌いな人のために頭を悩ませる時間は無益ということです。

 

感謝を期待しない

鋼鉄王で知られるアンドリュー・カーネギー(本書の著者もカーネギーですが別人)は、ある親戚に100万ドルを贈与しました。

親戚だという理由だけで大金を手にしたこの人物ですが、A・カーネギーに感謝するどころか、ひどく憎み、不満を漏らしたそうです。

「慈善団体には何億ドルも寄付しているのに、自分にはたった100万ドルしかくれなかった」ということに腹を立てたのです。

人の本性とは残念ながらそのようなもので、感謝をしない人は世の中にたくさんいます。

感謝を期待し続ければ、胸の痛みを生み出すことになりかねないのです。

愛されることを求めすぎるあまり病んでしまう人が多い。

愛を得るための唯一の方法は見返りを求めず自らの愛情を人に注ぐしかない。

幸福を手にしたいのであれば、感謝や忘恩は気にせず、与えることの内なる喜びを得るべく与えるべきだ。

 

”ない”ものばかりに注目しない

人は、今手にしているものは見ようとせず、持っていないもののことばかりを考え不幸な気分になります。

自分が今持っているものの価値に気づきにくいのは、世界で最も悲しい真理と言えるかもしれません。

 

自分らしく生きる

自分らしく生きないと、精神的な強迫観念を生み出す原因となります。

ハリウッド映画監督のサムウッドは、「俳優に自分らしくあることが一番大事だと分からせるのが一番難しい」と言っています。

カーネギー自身、俳優を目指した時も、作家になるときも、成功者の真似をして、いいところだけを寄せ集めればいいと思い込んでいましたが、それは失敗に終わりました。

自分、つまりD・カーネギーでなければならないことを悟り、自分の経験、調査、信念を頼りに本を作り上げ、結果後世に残る大ヒット作となったのです。

他にも、多く人が苦心の末、この心境にたどり着いたことをカーネギーは発見しています。

(チャップリン、ウィルロジャース、マリーマーガレットマクブライドなどなど、多くの成功者?の名前と事例が挙げられていましたが、国も時代も私たちとは異なるので名前で共感できないところは致し方ないかもしれません。)

 

マイナスをプラスに変える

状況を嘆かず、チャンスに変えていくことを考えるべきということです。

フロリダに移り住んだある農夫の話です。

移住したものの、土地は痩せて何も育たない、家畜を飼うこともできない、そこにあったのは、痩せた樫とガラガラヘビだけという状態でした。

農業をするには最悪の状況に見えますが、この農夫は、ガラガラヘビで商売をすることに目をつけ、農場を作りました。

へびの毒から抽出された抗体は、有効な薬の開発に役立ち、皮はバッグの材料として高値で取引されました。

肉は缶詰となり、世界中に出荷され、農場は観光客で賑わいました。

 

人のために尽くす

実際にカーネギーは、自分を忘れて他人のために尽くすことで、幸せを得てきた人に数多く会ってきた結果、このことを確信しました。

人のために考えれば自分のことを考えない、悩みや不安は自分のことを考えることで出てくる。

自分を幸せにするには人を幸せにしなければいけない。

 

パート5 不安に打ち勝つ黄金律

黄金律とは、すなわち信仰心です。

どんなに屈強な人でも、心の強そうな人でも、国を救った英雄であっても、信仰の力に頼り、窮地を乗り越えた人たちが大変多いことにカーネギーは着目しています。

アイゼンハワー将軍もマーククラーク将軍もネルソン提督も、極限の状態でも聖書を持ち、宗教に救いを求めたことがわかっています。(いずれも戦争時に賞賛を浴びた、現場を率いた勇敢な軍人)

どんな人でも、極限まで追い込まれるような状況では、何かに助けを求め、すがらずにはいられないことがわかります。

 

パート6 批判を気にせず忘れる方法

自分より成功した人や、努力している人を叩こうとする人間は、いつの世の中にも必ず存在します。

歴代の大統領も、成功を収めた人も、数多くの言われなき批判を経験しています。

目立つようなことがあれば、批判をする人は必ず現れます。

これは防ぎようがありませんが、それに傷つくかは自分次第であり、ベストを尽くすことにだけ集中するべきです。

人の上に立つのであれば批判は避けられない、そんなものだと受け入れてベストを尽くせばいい。
(米国のある経営者)

ベストを尽くしたならば、不当な批判を受けたときは、批判に耳を傾けるべきではないということです。

そして、他人はそれほど深刻に自分のことを気にしていないことを覚えておくべきです。

人はあなたが浴びている批判など全く興味を持っていない。

朝も昼もそして夜中もずっと自分のことを考えているものなのだ。

 

パート7 疲労と不安を予防して元気になる六つの方法

よく休むこと、リラックスできる時間を作ること、信頼できる人に話すこと、優先順位をつけて仕事をすることが大切です。

(本書は1948年に発行されたものです。パート7については、休息の重要性やリラックス、睡眠の効果などについて考察されていますが、このあたりについては、医療や脳科学の進化もあり、現代の情報の方が格段に有益だと思われますので、ほぼ割愛しています。)

 

パート8 幸福と成功をもたらす仕事の見つけかた

好きなこと、自分が熱中できることを見つけなければなりません。

「毎日嫌でたまらない仕事と向き合わなければならないとしたら、それはこの世で最も不幸な人々なのである」とカーネギーは断言しています。

世界最大の航空機メーカーであるボーイング社の元社長、フィル・ジョンソンの事例です。

父親が経営するクリーニング店で働いていた時、ジョンソンは無断欠勤が多く、やる気も示さず、父に恥をかかせるような存在だったようです。

ジョンソン自身、クリーニングの仕事には興味がなく、やりたいことは機械の整備士であることに気づき、仕事を辞めて整備士になりました。

経営者の座が約束されていたような立場だったのですが、わざわざ工場労働者になったのです。

そこからは、見違えるように生き生きと努力し、エンジンの仕組みや難しい工学を学び続け、ついにはボーイング社の社長にまで登りつめました。

 

パート9 お金の不安を軽くするには

悩みや不安の中でも、お金に関する悩みはとりわけ多く、そのほとんどは、お金の使い方を知らないことからきています。

(パート9では、上手なお金の管理のための方法が示されています。日本人の感覚としては特筆するべきところは少なく、当時のアメリカ人の実態とは若干異なっているように感じたので、多くを割愛しています。)

 

パート10 私はこうして不安を乗り越えた三十二の実話

世界的な大富豪ジョン・D・ロックフェラーの話を紹介します。

スタンダードオイル社の創業者であり、伝説的な大富豪、投資家として有名ですが、多方面で多額の寄付を行うなどの社会活動家としても知られています。

しかし、昔は驚くほど金の亡者で、多くの人から嫌われる存在だったようです。

20代で100万ドルの資産を築き、あっという間に成功者になったロックフェラーですが、成功しても金への執着はなくなりませんでした。

失うことへの不安は消えず、人を信用せず、ユーモアもなく、裏切りへの恐怖に怯える日々を送っていました。

運動不足、過労などもあり、53歳の時には心身ともにすり減らして、体調を悪化させ、死の淵を彷徨います。

毎週100万ドルも収入があるのに、食べることが許された栄養食品は週に2ドルのビスケット程度でした。

死の直前で、自分の人生と向かい合い、「不安にならないこと」、「食事制限」、「リラックスと運動」に取り組むようになりました。

実業界から身を引き、ゴルフやガーデニングを覚え、この頃から寄付もするようになり、隣人との交流も始めました。

そして、人の幸せに貢献することを考えるようになったのです。

大学、医療機関、芸術など数々の方面に寄付をし、その頃から不安は消えていき、97歳まで生きることができました。

感想・レビュー

パート4まで読めば99%核心がわかる

本書は比較的長編ですが、もっとも大切なことは、前半部分に集中しているように感じました。

パート4まで読むだけで、本書の核心の99%をカバーしていると私は思います。

文庫本を手に取ると、500ページを超えていますので、忙しい人や半信半疑の人は敬遠してしまいがちではないかと思います。

「後半にかけては、読まなくてもいい」くらいの気持ちで、まずは読み始めてみることをお勧めします。

 

時代を超えて通用する法則

現代でも、多くの素晴らしい自己啓発本が出版されていますが、

本質的には本書の内容と通じている部分が多いことに気づきます。

1948年の出版にもかかわらず、本質的な不安への解決法は何ら変わっていないことがわかります。

本書が時代を超えた名著と言われるのも頷けます。

 

行動を起こすための実践本

大事なことは、行動できるかどうか、習慣にできるかどうかです。

その点、本書は、数多くの実践者たちの経験が示されているので、自分に置き換えて考えやすいと言えます。

能力の際立った偉人だけではなく、一般的な人の経験談も多く示されているので、より説得力が増し、納得することができます。

冒頭にも書いた通り、本書は不安に打ち勝つために、「すでに知っていることを呼び起こし行動させること」を目的にしています。

何となくわかってはいる、頭の中にはあるけれど、行動に移せない、そしてなかなか習慣にできないことばかりです。

それは、重要性の認識が足りないか、優先順位を間違っている結果であると思います。

不安をなくして幸福な人生を歩むことに直結することを改めて強く意識させられる本です。


 

以上、今回はD・カーネギーの「道は開ける」を紹介しました。

幸福感のある人生を確実に歩むために、是非読んでみてください。

 

書籍はこちら

道は開ける

 

カーネギーの他の著書「人を動かす」については以下の記事を参考にしてください。

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