肩書や敬称で呼ばれることのデメリットについて

意外と種類が豊富!呼ばれ方あれこれ

こんにちは!Jimmyです。

他人から呼ばれるとき、どのように呼ばれているでしょうか。

時と場合によって、様々なケースがあるでしょう。

 

年上の人や、親しい友人などからは、いわゆる「呼び捨て」で呼ばれることも多いと思います。

「〜くん」、「〜さん」、くせの強い人だと「〜ちゃん」もあるかもしれません。

また、相手がお客さんであれば「お客様」、「〜様」のような呼び方になります。

組織内であれば、役職が付与されています。

「〜部長」、「〜課長」のように役職名で呼ばれることが多いでしょう。

さらに、組織の外であれば、「先生」などの敬称で呼ばれる人もいます。

医者、弁護士などの士業、コンサルタント、議員などがその典型です。

自身の立場で考えてみても、ケースによって様々な呼ばれ方をされていることに気づくはずです。

 

では、なぜこのような使い分けがされているかと言えば、何かしらの必要、メリットがあるからわざわざ区別されているわけです。

単純な話、店員さんから呼び捨てで呼ばれたら、腹が立つか、サービスの質を疑うでしょう。

「〜さん」でももちろん問題ないのですが、「〜様」のほうが一層敬意が強調されるためよく使われる印象です。

状況にもよりますが、たとえ自分が平社員でも、「社長さん!」と呼ばれれば、案外悪い気はしないものです。

職場の上司も「〜さん」でもよいはずですが、中には役職名で呼ばれることを望む人もいるものです。

 

呼び方は、礼儀の一つでもありますが、相手に気分をよくしてもらうためのツールとしても機能しています。

だからこそ、落とし穴も存在するということになります。

今の時代、特に肩書や敬称で呼ばれることには注意が必要ではないかと思います。

肩書や敬称で呼ぶことのメリット・デメリット

上下関係浸透や尊敬の表現として

肩書をつけて呼んだり、「〜さん」以上の敬称で呼んだりする場合、明確な上下関係を前提としている印象を与えます。

つまり、お互いに上下関係をはっきり認識するという効果があります。

上の立場の人であれば、自分は自他ともに上の立場であると認識されたのだとわかることで安心します。

組織内であれば、上下関係によって命令系統を明確にし、統制をとりやすくするという点で、この方法が重宝されるでしょう。

日本のほとんどの組織において、長年にわたって愛用されている方法と言えます。

 

組織外であれば、「お客様」と言うことで、相手に対して敬意を伝えることができるでしょう。

お客の立場としても、「〜様」と呼ばれていれば、自分は大切な存在として扱われていると感じることができます。

 

わざわざ「〜先生」と呼ぶことで、相手に敬意を示すだけでなく、一段上の特別な存在であるというニュアンスを醸し出します。

呼ばれた側は、無意識的にも自尊心を満たすことに繋がります。

 

上下関係を区別する効果の落とし穴

一方、肩書や敬称で呼ぶこと(呼ばれること)に対する落とし穴も存在します。

特に、呼ばれる側は、自分でも意識しないうちに、自分が上なのだと傲慢になり、勘違いしてしまうことがよく起こります。

 

何かしらのサービスを受ける際、「お客様」、「〜様」と呼ばれて丁重に扱われていると、態度も上からになりやすいでしょう。

自分の方が偉い、主張して当然であると思ってしまいがちです。

サービス側の過剰な「お客様志向」と、傲慢なお客やクレーマー増加問題は無関係ではないように思います。

 

組織内であれば、上下双方向のコミュニケーションを阻害する要因になり得ます。

組織の部下からは「〜部長」と呼ばれ、部下に対しては「〜くん」「〜さん」と呼ぶ関係。

これを続けていれば、呼ばれる方は、悪気はなくても自分のほうが偉いものだと思ってしまうものです。

人間ですから、勘違いもします。

呼ぶ方も萎縮してしまいがちになります。

結果的に、意見などは言いにくい、いわゆる風通しの悪い組織になりやすいと言えます。

日本の組織が、なかなかフラット化しないのは、指示体系以上の「偉い・偉くない」という過剰な上下意識が根強く残っていることも大きな原因の一つでしょう。

 

「先生」という言葉も厄介です。

以前、とある講演にて「先生という言葉には注意するべき」と発言されていた方がいました。

「先生」などは、まさに上下関係を明確にする言葉です。

ご自身も、よく講演され、「先生」と呼ばれることが多いからこそ気をつけていると仰っていました。

自分が偉いものだと勘違いしてしまいやすい、傲慢になりやすい呼ばれ方であると注意喚起されていました。

 

毎日のように「先生」と呼ばれる士業関係者、コンサルタントなどは、確かに「偉そう」な人の割合は多いと言ってよいでしょう。

相手からは敬意や気遣い、あるいは打算的な意味合いも込めて「先生」と言われることの多い人ほど、人格的な問題も発生しやすいという落とし穴です。

 

「〜さん」で統一する組織も増加中

一昔前のように、上意下達で一糸乱れぬように画一的に働けばよい時代ではなくなりました。

これまで見てきた通り、上下関係を、明確にしすぎることの弊害の方が大きくなっていると言えます。

大企業を見ていても、フラットな組織へ向かおうとしている動きも見られます。

社内では、役職に関係なく、役員でも部長でも「さん」付けで呼ぶことを徹底している組織も増えています。

士業などでは、なかなか難しいかもしれませんが、自分を偉いと勘違いしていると、成長も鈍化し、傲慢になる危険性は認識しておきたいものです。

 

私たちが、普段消費者として受けているサービスを見ていても、

「お客様、サービスさせていただきます」ではなく「お客さん、サービスしとくよ〜!」くらいのやりとりが、ちょうどよいのかもしれないと、最近はよく思います。

上下関係を明確にしたり、相手を持ち上げたりするための「肩書、敬称と呼び方」が若干暴走気味になっている世の中は、多くの人にとって心地よくない社会ではないでしょうか。

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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