お金以外の「報酬」基準を作っておくべき理由

報酬とは何か?

こんにちは!Jimmyです。

「報酬」とは何でしょうか。

報酬と聞けば、まずお金を思い浮かべる人がほとんどのはずです。

労働、契約履行に対する対価のイメージが強いかと思います。

報酬は、人が行動を起こすための大きなモチベーションとなります。

一方、必ずしも、報酬はお金だけとは限りません。

報い、返礼が成立すればよいという前提で考えると、お金である必要はありません。

今回言いたいことは、世の中には、お金だけではない、高いモチベーションを引き出す報酬もあるという趣旨です。

お金を目当てに動くことが多い世の中ですが、それだけではない価値観も持つことで、人生がより豊かになるはずです。

お金によって失われるもの

以下、東洋経済オンラインの記事に対するコメントをしたツイートです。

もともと備わっている意欲

この記事には大事な気付きがありました。

本来、人間に備わっている貢献意欲や、地域への関心、文化遺産への思い等の強さです。

いくつかの事例が掲載されていますが、興味深いのは、お金による報酬を与えることで、意欲が減退するというケースです。

 

例えば、タンザニアのある村で行われた研究事例です。

村民たちに、それぞれ村の小学校で、半日、校庭の草刈りをしてほしいと呼びかけました。

ある村では、少額の金銭報酬を出すことを示し、ある村では金銭的な報酬は無しという条件でした。

結果、少額の報酬を提示した村では、金銭報酬のない村よりも、草刈りに参加した人数は20%少なかったということです。

そのうえ、報酬を受け取った参加者のほとんどが、草刈りの終了後、作業にも報酬にも不満を述べたのに対し、

金銭報酬のない村の参加者の多くは、村の役に立てたことへの満足感を口にしたということです。

 

金銭報酬がなくても、本来人が持っている貢献意欲、善意が満たされることで、満足感を得られたことがわかります。

一方、少ない金銭報酬を導入したことで、それらの意欲が、金銭的な動機に取って代わられてしまうと、満足度は金額の多寡に依存してしまうようです。

おそらく、金額が大きければ、ものすごい数の参加者と満足感をもたらしたはずです。

しかし、現実的に、いつも十分な金額を支払えるとは限りません。

今回のケースでは、金銭的な基準のために、もともとあった意欲を低減させ、満足度も下げてしまうという結果となりました。

 

資本主義社会では、人に行動を起こしてもらう時には、金銭のやり取りが頻繁に発生します。

それが、もっとも効率よく人に動いてもらう手段であると、当たり前に認識されています。

一方で、この研究からもわかる通り、すべてを金銭報酬に頼ることがよいとも限りません。

日本でも、金銭的な報酬がなければ動く価値はないとする人、自分の行動を金銭的価値に置き換えている人は多いでしょう。

その結果、人間が本来持っているはずの満足の基準が損なわれているように思います。

経済的には豊かになっても、ギスギスとした、あまり幸福とは言えない社会が広がっていることとも無関係ではなさそうです。

動機づけの方法は多様であるべき

お金以外の報酬基準を認識する

確かに、お金を確保することは、今の世の中では不可欠です。

最低限、お金という報酬がなければ、生活基盤が整いません。

しかし、それだけの価値基準でいると、人間が本来持っている意欲が忘れ去られてしまいます。

満足感、幸福感の引き出しが、一つだけでは心もとないと言えます。

報酬とは、お金だけではありません。

 

モノでもよいですし、他者貢献も、人間関係(信頼)も、承認も、自己肯定感も、人間性の成長も、経験も報酬です。

お金は、目に見え、定量化しやすくわかりやすいため、すぐに認識できます。

お金以外の報酬については、定量化しにくいからこそ、報酬として、まずはしっかり認識することが大切です。

たとえ、お金が伴わない、あるいは、十分な金額が得られない場合でも、意味のある大きな報酬を得ていることも少くありません。

 

日頃から、お金以外の報酬基準についても、得られたものを考える習慣が大切です。

せっかく、お金よりも満足感をもたらす報酬があるはずなのに、お金基準で見てしまって、微々たる金額に不満を覚える結果となれば、大変もったいない話です。

幸福感アップには欠かせない考え方です。

 

ポイントは内発的動機

お金以外の報酬に気づくためには、内発的動機をしっかり認識しておくことが必要です。

金銭、地位、名誉などの欲求は、自分の外からもたらされるため、外発的動機と呼ばれています。

 

それに対して、自分の内面からくる興味、関心、意欲、そこから生まれる目的意識が内発的動機です。

周囲を良くしたい、役に立ちたいという貢献意識、心底にある興味関心、使命感などが当てはまります。

ポイントは、内発的動機は誰にでもあるということです。

そして、外発的動機よりも、長く安定した満足感と幸福感をもたらすということです。

 

刹那的な刺激は外発的動機のほうが強いため、どうしても金銭的な価値に目が行きがちですが、それだけを求めていても、幸福感は長くは続きません。

 

お金も大変大切ですが、それ以外の報酬の基準をしっかり認識することが、幸福感を持って生きるためには不可欠であると言えます。

報酬は、日々様々なところで受け取ることができるはずです。

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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