こんにちは!Jimmyです。
久しぶりに大相撲の話題を書きます。
コロナ問題の影響で2020年の5月場所は中止となりました。
残念ですが仕方ありません。
本場所がないなら、、ということで昔の力士を思い出しながら相撲に思いをはせてみました。
今回は、大関にはなれなかったものの、本当に強かった力士を勝手にランキングにして考えることにしました。
世が世なら(タイミングや、他の力士の状況次第では)もっと上位になっていたであろう強者がいます。
そんなことを想像しながら、次の場所を楽しみにしたいと思います。
本当に強かった力士・前提条件
以前、歴代大相撲の力士の中で誰が最強なのかというテーマで勝手にシュミレーションをした記事を書きましたが、同じように前提条件を以下のように定義します。
✔️最高位が横綱・大関以外の力士が対象。
✔️現代(令和時代)に相撲を取っていたら大関になれたであろう力士。
✔️概ね、千代の富士世代よりも昔の力士は全員カット。(※)
✔️生涯成績や金星の数だけで判断しない。
(※)スポーツ科学の進歩、食料環境の改善などの背景により、江戸から昭和にかけての力士は、平成以降の力士には及ばないという勝手な解釈により、千代の富士世代(昭和末期)よりも前の世代の力士は一律対象外としました。
完全に私が生で見ていて感じた印象、主観になりますが、大関としても十分活躍できたであろう力士を思い浮かべながら考えています。
令和の時代になり、相撲界は明らかに過渡期にあります。
長らく、若手の台頭を阻み続けてきた白鵬も全盛期を過ぎたことに加え、休場する機会が多くなっています。
加えて大関陣も怪我を抱えて苦しい場所が続き、大関に昇進しては負け越すという光景が増えています。
必然的に、下位力士が白星を重ね、上位に駆け上がるチャンスは増えています。
優勝争いに平幕力士が加わることも、最近では珍しくなくなりました。
以下にランキングを示しますが、どの力士も、現在(2020年)の状況で相撲を取っていれば、大関になっていたであろう力士です。
大関になれなかったけど本当に強かった力士ランキング
5位 貴闘力(たかとうりき)
1967年生まれ
藤島部屋、二子山部屋
幕内成績:505勝500敗
幕内在位:67場所
最高位:関脇
優勝1回、三賞14回、金星9個
制限時間前の立ち合いといえば貴闘力。
制限時間を使い切らなくても、気合がみなぎり、相手を挑発する姿勢は、見る側としては大変ワクワクしました。
相撲の型は、突き押しで、激しい相撲が持ち味でした。
曙キラーとして、曙から7つの金星を獲るなど、上位陣を苦しめる存在でしたが、押し相撲の宿命でしょうか、取りこぼす相撲も多く、大関を期待されながら、昇進することはできませんでした。
賭博にハマらなければ、もっと上位にいけたのではないかと思うと残念です。
4位 土佐ノ海(とさのうみ)
1972年生まれ
伊勢ノ海部屋
幕内成績:569勝615敗16休
幕内在位:80場所
最高位:関脇
三賞13回、金星11個
幕内成績が負け越しているのが意外なほど強い印象でした。
それもそのはず、三賞は13回も獲得し、金星11個は歴代4位です。
全盛期は、何より立ち合いの力強さが飛び抜けていました。
頭からぶつかっていく強力な立ち合いと押し相撲は上位力士たちの脅威であり、横綱、大関戦でも事実、遜色のない戦いを繰り広げました。
大関経験者との対戦で見ると、雅山と武双山には勝ち越しています。
なぜ、この通算成績なのか不思議なくらいですが、取りこぼしは多かったかもしれません。
はたきに弱い一面もあったからでしょうか。
令和に入り、朝乃山の目がさめるような立ち合いをみて、この力士はすごいと思って見ていたら、あっという間に大関になりました。
タイミング次第では、大関に昇進していてもおかしくなかったと思える力士です。
3位 若の里(わかのさと)
1976年生まれ
鳴戸部屋、田子ノ浦部屋
幕内成績:613勝568敗124休
幕内在位:87場所
最高位:関脇
三賞10回、金星2個
正統派四つ相撲で怪力、上半身の筋肉の盛り上がりは稽古の賜物でしょう。
怪我に苦しみましたが、実力は間違いなく大関クラスであったと思います。
貴乃花には一回も勝てなかったように、貴乃花の時代から、朝青龍や白鵬が台頭した時代の力士であったため、時期としては若干不運であったように思います。
それでも朝青龍に10勝(19敗)している通り、上位陣を苦しめる姿はよく印象に残っています。
また、琴欧洲、貴ノ浪、出島、雅山といった大関経験者にも、通算成績で勝ち越しています。
2位 安芸乃島(あきのしま)
1967年生まれ
藤島部屋、二子山部屋
幕内成績:647勝640敗78休
幕内在位:91場所
最高位:関脇
三賞19回、金星16個
2位と1位は、私の印象の中でも別格なのですが、2位は安芸乃島です。
幕内成績を改めて見ると、本当にこれほど負けているのかと疑ってしまいました。
三賞、金星ともに獲得数は歴代1位です。
安芸乃島が横綱と対戦するときは、千代の富士であっても、横綱が敗れる画を想像することができました。
175センチと、力士としては小柄ながら、体重は150キロを超えていたと思います。
重心が低く安定していて、見るからに腰が重そうな力士でした。
相手をする力士も取りづらいだろうなと思いながら見ていました。
得意な型は四つ相撲で、四つに組んだら、相手が上位陣だろうと安芸乃島が勝ちそうな気がしていたのをよく覚えています。
私の子供の頃のヒーロー、横綱旭富士とは特に相性がよかったようで、毎回旭富士対安芸乃島のときは、横綱が負けるイメージが強くありました。
旭富士が安芸乃島に敗れて、よくテレビの前でがっかりしていたことを思い出します。
対戦成績を調べてみたら、なんと横綱相手に12勝8敗と勝ち越していました。
通算成績が物語る通り、下位相手に取りこぼす相撲が多かったのですが、横綱、大関並に、敗れる姿を思い出せないのがこの安芸乃島という力士です。
1位 琴錦(ことにしき)
1968年生まれ
佐渡ヶ嶽部屋
幕内成績:506勝441敗43休
幕内在位:66場所
最高位:関脇
三賞18回、金星8個
多くの相撲ファンからすれば当然の結果かもしれません。
そういう意味では平凡なランキング結果となりますが、1位は琴錦です。
平幕優勝を2度経験し、4場所に1回は必ず獲得するペースで三賞を受賞しています。
対横綱戦も、通算17勝を誇ります。
若貴を大いに苦しめました。
押し相撲が得意とされていますが、四つに組んでも強い力士で、投げ技も強烈です。
速い相撲が持ち味で、身体は大きくはありませんでしたが、相撲巧者という印象です。
怪我や、肝心な一番での取りこぼしなどがあり、大関にはなれませんでした。
2度の平幕優勝の他にも、何度か優勝争いの先頭を走りながら、後半下位力士に敗れて失速という場所もありました。
実力から考えれば、大関になれなかったのがこれほど不思議な力士はいません。
本人曰く、大関になるつもりはなかったとのことですが、安芸乃島と並んで、大関以上に横綱を苦しめる存在であったように思います。
番外編: 隠岐の海と栃煌山
現役力士なので、大関になれなかったという表現は、力士に失礼なので番外編に記載しています。
(※栃煌山は2020年7月に引退)
二人ともいつの間にか30代に入り、全盛期は過ぎていますが、実力者として長年注目している力士です。
”強い”と思わせるような相撲を取るときと、あっけなく敗れる時の落差が大変大きい力士でもあります。
世代のタイミングなどもあり、貴景勝、朝乃山、御嶽海などが相次いで上位に上がっていきましたが、実力から考えても遜色あるとは思えません。
今から大関を目指すのは難しいかもしれませんが、上位を苦しめる相撲を期待しています。
最後に
大関に昇進する力士の中には、タイミングにも恵まれ、一気に上がっていく力士もいます。
実力に恵まれながら、大関になれなかった力士を考えると、今の時代に全盛期を迎えていたら面白かっただろうと勝手な想像をしてしまいます。
千代の富士、北勝海、大乃国、旭富士の横綱勢に加え、小錦、霧島が活躍していた時代、その後の若貴、曙、武蔵丸がいたような時代、そして朝青龍、白鵬の全盛期になると、なかなか下からはチャンスがなかったのが事実です。
そのような時代に、琴錦や安芸乃島などが三役を張っていたことを考えると、やはり一昔前の相撲は面白かったと懐かしい思いになってしまうものです。
一方、今の相撲界でも、土俵を沸かせるような力士が出てきていることも事実です。
朝日山親方(琴錦)、高田川親方(安芸乃島)からは、今の力士に対して厳しいコメントが聞かれることも多いですが、このご両名が認めるくらい、強い力士がどんどん出てきて、上位陣の層を厚くしてくれることを願っています。
琴錦、安芸乃島に替わって、「最強の関脇」の称号を奪う力士が出てくるような状況になれば、その時こそ、相撲界が一段と盛り上がる時代になるのではないかと思います。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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