こんにちは!Jimmyです。
アメリカ発祥とされ、広く浸透しているコーチング。
個人としても、組織としても導入が進んでいます。
スティーブ・ジョブズや、Googleの経営陣に多大な影響を与えた1兆ドルコーチ、ビル・キャンベルの手法も注目されています。
正解のない今の時代でこそ、必要性は高まっていると言えます。
日本でも、最近ではよく認知されており、コーチングを受けることを検討している人もいるようです。
今回は、個人でオンラインコーチングを受けることを検討している人に向けて、メリットと注意点を示します。
コーチングとは何をするもの?
コーチングとは何か?
コーチングに明確な定義があるわけではありませんが、以下のような特徴として捉えることはできると思います。
本人(コーチングを受ける人)が目標と現状を認識し、そのギャプを埋められるよう支援すること。
それがコーチングです。
そのために、傾聴し、問を投げかけ、ときに考え方の枠組みを示しながら伴走します。
つまり、現状認識にせよ、行動計画にせよ、考え、決めて実行するのはあくまで本人であり、主体的であることが前提です。
本人の視点で考えると、与えられるという受け身の態度ではありません。
また、本人とコーチの間には、教える、教えられるという上下関係があるわけでもありません。
自ら行動する意欲を導き、方法を考えることで、その場しのぎではない、強い行動指針を得ることができるということです。
コンサルやカウンセリングとは違うのか?
問題解決という意味では、コンサルティングやカウンセリングも似たような印象を持たれるかもしれません。
混同しないために、違いを示すとすれば以下のようになります。
コンサルティング
顧客にはない知見、情報、ノウハウを提供するのがコンサルです。
つまり、コンサルタントは、問題分析から、改善策、行動指針策定まで実施し、顧客に提案します。
スピード感というのも、コンサルティングでは重要視されていることの一つです。
もちろん、その案を受け入れるかは顧客次第にはなりますが、顧客が主体的に考える機会は少ないと言えます。
カウンセリング
カウンセリングは、悩みを持った人に助言や指導をすることです。
心理学などの専門的な知識を基に行われることも多いでしょう。
コーチングとの違いは、主に現状の問題をなくすことにフォーカスしていることです。
コーチングは、未来の目標にフォーカスします。
現状の問題も目標も所与のものではなく、都度修正しながらあるべき姿を考えることになります。
今コーチングを受けるメリット
事実として、アメリカのみならず、日本でも浸透しているコーチングです。
以上の特徴を踏まえて、今の時代にコーチングが必要な理由を示します。
正解のない時代に必要な判断軸
本ブログでは何度も示してきましたが、今一度強調します。
今は大変化の時代です。
- 経済的な大変化(低成長、格差の拡大、資本主義の過渡期)
- 文化的な大変化(働き方、価値観の多様化)
- 地球環境の大変化(温暖化問題等)
これらの変化が一気に押し寄せているのが現在です。
このような変化の中にあっては、正解が変わることは頻繁にあり、唯一の正解もありません。
人間は、元来変化を好みません。
そのため、これだけの大変化を前にすると不安になるのは当然です。
そこで不可欠になるのが、自分自身の強い判断軸です。
以前のように、単一的な価値観を与えられていた時代とは違います。
経済成長というアクセルのもと、少しの淀みや矛盾は物質的な豊かさによる満足感が包み込んでくれたのが前の時代です。
辛くても、ひたすら与えられた仕事、言われたことを一生懸命やっていれば成長と幸福感が確かにあったのでしょう。
今は、そのような時代ではありません。
与えられた価値観、旧来の常識に縛られず、自分で考え、判断するという習慣が必要です。
コーチングは、そういった必要性によくマッチしています。
組織としても、主体的で創造的な人材を求めています。
変わらぬやり方を継承するだけでは、イノベーションが起きないどころか、組織の存続も危うくなるでしょう。
だからこそ、個人だけでなく、組織としてもコーチングを取り入れるという事例が増加しているのだと思います。
多様性、幸福感、道徳感の欠如を防ぐ目
変化の激しい、正解のない複雑な時代にあり、多様性、幸福感、道徳が欠如する傾向が顕著に見えます。
- 旧来のやり方にとらわれ、多様性を受け入れられない。
- 不安が社会を覆い、幸福感を感じられない人が増える。
- 資本主義社会で競争が熾烈化し、道徳観念が希薄化する。
これらの要素が重なり合うことで、さらにギスギスした社会になっているとも言えます。
自分がわからなくなり、判断もできないまま、コンプライアンス違反や集団不正をしてしまう事例は増えています。
押しつけられ、追い込まれ、悩み、病んでいく人がどれだけ多いことか。
精神疾患者数や自殺者数、やりがい調査などを見ればその傾向は明らかです。
このような状況を打破するには、どうしても広い視野が必要です。
しかし、言うは易く行うは難し。
視野を広げ、様々な方法や可能性、価値観を見る必要がありますが、同じ組織にいるとどうしても視野は狭くなります。
そこで第三者の目が有効になります。
伴走してくれる人がいると、視野を広く保ちやすく、気づきを与えてくれることも多くなります。
複雑で難しい社会だからこそ、多様性、幸福感、道徳を保つためにも、コーチの役割は重要です。
個人でオンラインコーチングを受けるメリット
組織としても、コーチングを導入したり、役職者、管理職にコーチングの訓練をしている組織もあります。
それと比較して、個人でコーチングを受けるメリットは、会社のためにではなく個人のためにという視点が明確であることです。
場所、時間の問題、さらにはコロナ問題もあり、個人でオンラインコーチングを受けることを選択する人も増えているようです。
個人の考え方に、堂々と正直に焦点を当てられます。
組織で取り組むコーチングも、組織全体として一丸となり目標に向かうという意味では、大いに効果が期待できるでしょう。
しかし、どうしても組織としての最適を目指すため、個人に対する個別対応が徹底できない部分もあるはずです。
個人としての生き方から考えるのであれば、組織から離れたところで考えることも有効です。
個人でオンラインコーチングを受ける際の注意点
今の時代に必要なコーチングですが、注意するべき点もあるように思います。
コーチの真髄を、「質問力」のようなイメージで捉えた人もいるかもしれませんが、考え方の枠組みを「提供」することは必要です。
コーチングを受ける側にも、適した条件は存在するでしょう。
注意点を詳しく見ていきます。
なお、すでに示した通り、コーチングのポイントの一つは、受ける側の主体性です。
自ら変わろう、目標を設定しチャレンジしようという意思があることは、大前提として考えています。
コーチングに国家資格は存在しない
国家資格とは、国から職業的な地位を保障され、社会的な信用度が高い資格と言えます。
弁護士、公認会計士、医師などの資格を想像すればわかりやすいと思います。
一方、コーチングに関する国家資格は現状存在しません。
いくつもの資格があるようですが、それらは民間が独自に作成した資格と基準です。
プロコーチと言っても、名乗ろうと思えば誰が名乗ってもよいというのが現状です。
そのため、それらしい資格の名称だけを見て、安心できるだろうと判断するべきではありません。
コーチングを提供する組織や人が増えていますが、ここは認識しておくべきでしょう。
土台となる最低限の知識とスキルはある前提
コーチは、コーチングのトレーニングや経験を積んでいるはずです。
テクニックやスキルは、人ぞれぞれ差もあるかと思いますが、やろうとしていることは同じです。
現実、目標、ギャップを認識し、お互いフラットな関係で寄り添いながら進むことになります。
具体的には、コーチは質問を投げかけながら、本人の思考を促します。
承認し、やる気を引き出しながら、信頼関係を作っていきます。
一方で、上手に相手を促すような質問を投げかけていれば、本人の主体性のもとで目標まで導けるかと言えば疑問です。
例えば、数日前に入社したばかりの新入社員の場合を考えるとわかりやすいと思います。
よほど、能力や意識の高い人でもない限り、入社した段階で、会社内での目標を具体的に定めることは難しいでしょう。
その状態でコーチングをスタートさせても、あまり効果はないと言えます。
考える上での最低限の業務経験、知識がないからです。
それが土台となりますが、業務上の専門スキル・知識についてはコーチングで扱う分野ではありません。
(重要)コーチの考え方の土台を見るべし
✔コーチを見る際、質問力や傾聴スキルが一番大事ではない。
✔信念や考え方の枠組みは大いに提供されるべき。そこにこそ価値がある。
✔コーチの生き方やバックグラウンドから何を指針にコーチングをするのかを確かめる。
専門知識は扱わない一方で、コーチングでも扱うべき土台があります。
それは考え方の土台です。
価値観、信念、善悪などの基準と解釈してもよいでしょう。
考え方の土台を提供・共有することは現実問題として必要です。
考え方には、人それぞれ偏りがあります。
正解を押しつけることはよくありませんが、考え方の枠組みはいくらあっても困るものではありません。
むしろ、豊富に必要なのが現在の世の中です。
気づきを促す、思考を深くするためにも、考え方の枠組みをいかに提供するかというのはコーチの価値の一つです。
冒頭で紹介した、伝説の1兆ドルコーチ、ビル・キャンベルも、土台となる考え方は提供しました。
ビルは、IT企業の有名創業者に対してコーチングをしていましたが、IT知識はまるでなかったようです。
一方で、アメフトコーチ時代に培った、チーム作りの考え方という意味で、誰にも負けない強い信念がありました。
チームを良い状態にもっていけば必ず問題は解決するという考えのもと、チームファーストの姿勢を徹底させました。
ビルは、例外に違わず、相手に質問を投げかけ、耳を傾け、信頼を育むことに時間の多くを費やしました。
それでも、信念の土台は提供していたのです。
チームファーストに関わる取り決めや方針においては、質問だけではなく指示も出しました。
おそらく、ビルの人格、質問力も最高のレベルであったと想像しますが、価値を決定づけたのは、ビルの提供した考え方でしょう。
コーチも人間、受ける人も人間です。
お互い、考え方の枠組みを出し合いながら進めていくのが現実的です。
コーチの背景を知ることは、その意味でも重要です。
専門知識を持っている必要はありません。
少なくとも、質問力などのコーチングスキルだけで、うまくいくということは稀でしょう。
本人にはない考え方の枠組みが、変化や気付きには必要です。
本編はここまでです。
最後に 人生を変えるコーチングご案内
最後に、私の場合ということで、コーチングの価値を示します。
通常、コーチングを進める上では現状認識と問題意識から始まります。
その上で、目標と現状、そのギャップ、そして行動計画を考えます。
しかし、下の図の通り、本来様々な情報に接したときに、まず行われるのは知覚(認識)であり、このフィルターを通した後で分析が行われます。
その認識に影響するのが、信念、正しさ、そして教養という軸です。
つまり、問題を認識するのにも、解釈をするにも、土台となる軸を通して行われることになります。
ここが弱ければ、偏った問題認識からスタートするため、後の意思決定や行動にも悪影響を及ぼします。
例えば、「営業成績が落ちている」と、上司から不機嫌そうに言われたらどうでしょうか。
土台の部分の信念や正しさ、考え方のパターンがなければ、すぐに慌てて、営業成績アップのための方針を作り始めることになるでしょう。
心のなかにある問題意識は、「やばい、怒られる、評価が下がってしまう・・」などでしょう。
営業成績が落ちているという情報からは、考えられることはたくさんあるはずです。
焦って、短絡的に動いてしまえば、場合によっては不正やコンプラ違反をすることにもなりかねません。
情報と接したときの、一番の土台が大切です。
そのため、私が重視するのが、まさに自分の信念、普遍的な正しさという概念、そして教養です。
このあたりの考え方の枠組みは、事あるごとに示しつつ、土台を強化するお手伝いをします。
それでこそ、現状認識、目標設定、行動計画が、徐々にブラッシュアップすることが可能になります。
コーチングを受ける中では、迷うこともあると思います。
そのような時に、自分の信念を認識し、考え方の枠組みを持っておくことで、認識できるパターンが増え、余裕も生まれます。
興味のある方は、体験ができますので、一度お試しください。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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