いい会社とは?規模の大小はもはや重要ではない時代
こんにちは!Jimmyです。
今回は、いい会社とは何か、どんな会社を選ぶべきなのか、
考慮するべきポイントと見分け方を解説します。
特にスタートアップや中小企業などを検討する際には絶対に必要になる考え方です。
大きい会社に入れば、安定していて給料もよく、社会的信頼もあり、概ね安泰の人生が待っているとしたら?
そうであれば、それを魅力に感じる人がいるのも納得できます。
しかし、今日ではそのようなメリットが小さくなっています。
働き方も経済環境も一昔前とは随分変わりました。
大企業に入ることが最良の選択肢であると考える人も以前ほど多くはない印象です。
スタートアップであったり、歴史やニッチな強みのある中小企業であったり、大企業にない魅力を重視する人も増えています。
大企業を退職してスタートアップに参画するような人も少なくありません。
会社を選ぶ基準、すなわち、いい会社の基準が、大企業であることから、他の価値観にシフトしつつある世の中です。
そこで、本当にいい会社を選ぶ際の視点も見直す必要があります。
大きい会社であれば、知名度、規模、給料水準に目が行きがちですが、スタートアップや規模の小さい会社では、もっと重要なことがあるということです。
これから詳しく解説していきます。
何をするかよりも誰とするかを重視する
社会経験のない人に対して、いきなり何をしたいと聞いても、明確な答えはなかなか返ってくるものではありません。
当然ですが、仕事を経験していない段階ではわからないことが多く、あくまで興味レベルの話であることが多いのです。
社会を経験した上での転職であったとしても、業界や組織が違えば、わからない部分も多々あることでしょう。
そのため、これまでの会社を選ぶ基準は、規模、知名度、給料などが注目されていました。
その他にはもちろん、「カッコよさそう」といったイメージもあるでしょう。
自然な流れです。
しかし、これからスタートアップなど規模が小さくてもやりがいのありそうな会社を選ぶにあたっては、
それだけの基準ではよろしくありません。
規模も知名度も給料水準も、1年、3年と経過すれば、ガラッと変わってしまうからです。
「こんなはずじゃなかった・・」と思うことも出てくるかもしれません。
今後は大企業であっても、そのような状況に出くわすことも増えるでしょう。
スタートアップなどの規模の小さい組織で働く場合は、特に誰と働くかによって受ける影響、目指す方向性は大きく変わる可能性が高いと言えます。
必然的に最も重要になってくるのが、経営者、つまり会社のトップの存在です。
いい会社を見極めるために、絶対に必要なこと、それはトップがどういう人なのかを知ることです。
いい会社はトップがいい!経営者を見るときのポイント
経営トップと話す機会が最も大事!
大企業ではまずありませんが、規模が大きくない会社では、新卒・中途問わず、経営トップと面接する機会がある場合が多いと思います。
この機会があることが大変重要です。
実際に会って、トップがどんな人なのかを見ることができます。
結論を簡単に言えば、トップにどれだけ共感できるか、惹かれるものがあるかが最も重要です。
経営トップの人格、考え方は、働く環境と会社の方向性に大変大きな影響を及ぼします。
もっと言ってしまえば、自分自身の成長の度合いも大きく変わる可能性があります。
先ほども述べた通り、会社の状況は大きく変わる可能性がありますが、経営者の人格はそれほど大きく変わることはありません。
ですから、会社を調べている段階ではできる限り、経営者に関する情報を集めておくべきです。
HPに書いてあることだけではなく、最近では様々なところから会社の情報を知ることができます。
SNSなどで情報を発信している経営者の方も少なくありません。
就活、転職者向けの情報サービスもあり、そこから実際の社員の方の口コミも入手することができます。
社員の方と実際に会う機会があれば、まずトップがどんな人なのかを聞いてみるべきです。
それらの情報をもとに、疑問や聞きたいことを考えておき、面接の場でぶつけてみるのです。
面接では緊張してしまって、なかなか聞きたいことなど思い浮かばないという人ほど、事前にしっかり準備しておく必要があります。
経営者を見るときのポイント
経営トップがどんな人なのか、見るべきポイントを以下に示します。
説明会や、面接など会社を選ぶ段階の様々な場面で聞くことができるはずです。
何を目指しているのか?(目標)
経営トップであれば、これを語れない人はいないと思います。
会社の方向性を直接語ってもらうとよくわかります。
場合によってはHPや他の資料にも書いてあることもありますが、トップから直接聞くことに意味があります。
言葉の節々に、その人が本当に望んでいることや情熱がにじみ出るからです。
単に、売上規模を3年で10倍にする、何年に上場するなどといった数値的な目標が一番大事ではありません。
(投資をする立場ではありません)
会社を通じて、社会に対して何をしたいのか聞いてみるとよいでしょう。
多くの場合、会社設立のきっかけや当時の思いなどを交えて話してくれることでしょう。
浸透していない理念を掲げている会社はたくさんありますが、経営者が自分の言葉で話せば、持っている思いはわかるはずです。
どのような組織にしたいのか?(使命感)
目標と同じく、会社で働く人たちに対してどのような考え、スタンスを持っているのかを確かめる必要があります。
大企業では、規則や社風(文化)が、すでに細かく形成されていることが多いかもしれません。
一方、スタートアップや中小企業では、経営トップが社員に対してどのような思いでいるかが大変重要な要素になります。
完璧な制度やルールが形成されていないことも多いため、良くも悪くも、トップの使命感が社員を左右するのです。
従業員に対してどのように語るかは、人によって随分異なります。
「従業員の幸せを考えて、様々な研修制度や休暇制度を設けています」といったように、会社で用意している制度のことを話す人もいるかもしれません。
もしくは、自分の哲学を語り始める人もいるかもしれません。
それは受け取る側の好みもあるため、正解はありませんが、従業員に対するスタンスは、確かめておくべき重要な項目です。
個人の人格としてどうか?(尊敬・共感)
トップの影響が大きい小規模会社では、トップがどのような個人的な人格を持っているのかをしっかり見ておく必要があります。
困難な局面や、判断に迷う局面では、トップの人間性が物を言います。
尊敬できない、共感できないようなトップでは、前向きに働き続けることはできません。
何をやっているか、会社が今どれくらい軌道に乗っているのかを判断することと同様に、トップの人格をよく見るようにするとよいでしょう。
ポイントは、尊敬できるかどうか、困難な局面でついていくことができそうかどうか、ということです。
限られた時間や機会で判断するのは簡単ではありませんが、注意して聞いていると、その人の人格が伝わってくるものです。
周りの評判とのギャップは?
最後に、実際に説明会や面接などで確かめたトップの人となりと、事前に集めた周りの人からの情報とを比べます。
トップが言っていることと評判が真逆の場合は、トップの思いが伝わっていないという場合が多いと思われます。
あまりにギャップが大きい場合は危険です。
トップと従業員がうまく連携できているか、一体となってやっているのかをうかがい知るヒントになります。
何かしらの問題や、不安が見つかることもあるかもしれません。
こんな会社もあるんだ!小さいけど素晴らしい会社は日本中にある
人格や、使命感といった話は抽象的になりやすく、具体的な数字(規模や給料水準、業績など)に比べるとイメージしにくいことも確かです。
そこで、実際にこんな企業もあるという事例を示します。
こんな企業で働いたら幸せだと思いませんか?という企業です。
大企業を見ていればまずお目にかかることはないであろう、小規模だからこそできるトップの思いに満ちた会社です。
先ほど示した見るべきポイントに沿って書いていきます。
従業員は数十人規模の、歴史ある製造会社の例です。
(実際にお話を伺ってきました)
私は12年ほど銀行員として働いていましたが、主に企業の融資をする部門に携わってきました。
多くの素晴らしい会社と出会ってきましたが、そのうちの一社です。
何を目指しているのか?(目標)
地域に愛され、家族が誇れる100年企業への挑戦というのが当社の当面の目標です。
社長の思いには、バトンをつなぐという視点が強くあることに気づきました。
業歴が長い会社です。
先人たちの努力に感謝し、次の世代にいかに良いものを残すか、そのことを常に考えて会社の運営をされています。
目標や理念自体は、特に奇抜なものではありませんが、お話を聞いていると、社長の思いと本気度が際立ち、その真剣さに圧倒されます。
そこには、私利私欲を超えた大きな目的意識を感じました。
HPを見るだけではわからない情報です。
どんな会社にしたいのか?(使命感)
社員に対しての社長の使命感は、並並ならぬ思いであることに驚かされます。
社員の幸福はもとより、一人前の社会人を育てるという責任感と覚悟に溢れておられました。
こちらもHPなどの情報だけでは知り得ません。
「社員の幸せを」を理念やビジョンに書いてある会社は非常に多いですが、幸福感を感じて働いている従業員がいる会社はほとんどありません。
ですからHPに記載されている理念などは、飾りである場合も少なくないというのが私の経験則です。
しかし当社の場合は、理念以上にとてつもない社長の思いがありました。
まず、これまで数十年、新卒を雇ってこなかったということですが、地域社会の要請もあり、満を辞して新卒採用に踏み切ることになったそうです。
その時の思いの強さが印象的でした。
社長の仰っていた趣旨を示します。
新卒の社会人を迎え入れるということは、何も染まっていない、希望に満ちて、情熱を持った人を受け入れるということ。
人の人生を左右するような大変重要なこと。
受け入れるからには、それなりの会社である必要がある。
当社はそんな資格がないと考え、これまで新卒を採用しなかった。
しかし、今回の経緯もあって、採用を決めたからには、若い人を導き、何が何でも責任を持って一人前に育てる。
新社会人のための教育体制を現場のみんなと一から作り、覚悟を持ってのぞみたい。
入社式には親御さんも来ていただいて、責任を持って育てますという宣言を(社長自ら)する予定。
人を育てる、従業員の幸せを実現する、そのためにはどうすればよいのかを、ここまで真剣に考えている会社があることに驚かされました。
個人の人格としてどうか?
ここまで書けば、敢えて書く必要もありませんが、トップが一番大変な思いと強い思いを持って引っ張っている典型的な会社です。
無私無欲、社会貢献、伝統のバトンをつなぐという私利私欲を超えた大義名分への意識が大変強く、人格の高さに圧倒されてしまうような社長でした。
従業員はどうか?
敢えて事業内容や規模などはほとんど書かず、社長の目指す方向性と人格だけに焦点を当てて書きました。
業種としては、失礼ながらどこにでもあるような業種と言ってよいかもしれません。
それでも、大手との取引も実現できており、業績も堅調、何より社員の方のポジティブな姿勢が際立っています。
会社事務所に入ったときの従業員の方々の反応が全てを物語っていました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後に示した事例は、実際に私が何度も通った中で、見てきたこと、社長からお話いただいたことをベースに書いています。
従業員の満足度、モチベーションが上がらないことが問題になっている昨今です。
そんな中、小さな規模でも、特別な技術があるわけでもない会社が、隆々と、そして生き生きとしている事実もあるということがわかると思います。
何をするかよりも誰とするか、
そして、トップの思いと人格が、数値などの指標より何より重要です。
会社を選ぶときの基準は、もちろん給料体系や、事業の将来性も大変重要な要素です。
一方、規模のメリットが少なくなり、変化の激しい、そして不確実性の高い現代においては、そのような条件は1年ですぐに変わってしまう可能性もあります。
本当にいい会社を選ぶのであれば、トップの考え方と人格を見ること、これに尽きます。
今後、大企業だけではなく、ニッチな技術を持った中小企業やスタートアップなどが今よりも注目されるようになることが予想されます。
今回紹介したことは、会社を選ぶ際には、絶対に必要な要素です。
参考になれば幸いです。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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