リーダーシップの教科書ハーバードビジネスレビュー (おすすめ本紹介)

こんにちは!Jimmyです。

今回は、リーダーシップシリーズ、おすすめ書籍の紹介です。

ハーバードビジネスレビューの長い歴史の中で、選りすぐりのリーダーシップ論を学ぶことができます。

「リーダーシップの教科書」概要紹介

著書概要

ハーバード・ビジネス・レビュー 
リーダーシップ論文ベスト10 リーダーシップの教科書ハーバードビジネスレビュー編集部 編

こんな人にオススメ

  • リーダーシップを学びたい人
  • 会社での身の処し方、人間関係に迷っている人
  • 会社の方針に疑問を感じている人
  • 自分の人生を歩くことを真剣に考えている人
  • 世の中を良くしたいと考えている人

 

本書の構成

本書は、ハーバードビジネスレビューにて発表された、リーダーシップ論のうち、選りすぐりの10論文をピックアップしたものです。

 

ハーバードビジネスレビューは、1922年にハーバードビジネススクールの機関誌として創刊されました。

それ以来、世界中のビジネスマン、経営者に読まれてきたリーダーシップ論の中から選び抜かれた論文が本書にまとめられています。

そのため、章ごとに別々の著者による論文という構成になっています。

 

すでにリーダー論の権威として世界に知られている、ジョン・P・コッターや、ピーター・F・ドラッガーをはじめ、

近年のMBAの授業で最も高い評価を得ている「オーセンティックリーダーシップ」の提唱者ビル・ジョージ

世界的な名著である「ビジョナリーカンパニー」の著者であるジム・コリンズの論文まで、本書1冊に入っています。

 

<本書の目次(カッコ内は著者)>

1章  リーダーシップとマネジメントの違い (ジョン・P・コッター)

2章  プロフェッショナル・マネジャーの行動原理 (ピーター・F・ドラッカー)

3章  リーダーシップの新しい使命 (ロナルド・A・ハイフェッツ他)

4章  共感のリーダーシップ (ロバート・ゴーフィー他)

5章  挫折がリーダーシップの糧となる (ウォレン・G・ベニス他)

6章  レベル5 リーダーシップ (ジム・コリンズ)

7章  変革リーダーへの進化 (デイビッド・ルーク他)

8章  自分らしいリーダーシップ (ビル・ジョージ他)

9章  完全なるリーダーはいらない (ピーター・M・センゲ他)

10章     心の知能指数「EQ」のトレーニング法 (ダニエル・ゴールマン)

 

ここだけは押さえておきたいポイント

リーダーシップの教科書

お勧めする理由

  • 世界のリーダー論の権威たちが考えるリーダーシップの要諦が1冊に詰まっている
  • 1つの論文は長くても40ページ程度で読みやすく無駄が無い
  • それぞれの論文に特徴があり、各論文を比較することで偏った見方になることを避けることができる。
  • 自分に合った考え方と成長のための道筋を発見するのに役立つ。
  • 比較的長い間親しまれてきた考え方から最新の考え方まで幅広く採り上げられている。
  • 長期間に及ぶ研究の結果と豊富な事例により裏付けされた論文である。
  • 読むことで、自分自身のモチベーションが上がる

 

成功しているリーダーに共通するスキルも性格もない!

どの論文にもほぼ共通して言えることは、成功しているリーダーの事例を細かく研究されていること、

そして、成功を収めて世の中から評価されているリーダー全てに共通するようなスキルや性格はないということです。

 

成功を収めるためにするべきこと。

通ってきた苦難や経験などから偉大なリーダーになるために必要なこと。

これらについては、何らかの共通項を発見していますが、スキルや強み、性格などは皆バラバラであることがわかります。

つまり、偉大なリーダーとは、限られた人にだけなることが許された特別な資質ではなく、

優れたリーダーシップは誰にでも身につけられる可能性があるということです。

 

リーダーとは、一人で何役もこなせて、卓越した能力を持つスーパーマンのようなイメージを持たれていたのは少し前までの話です。

組織も巨大化、複雑化し、技術や社会のニーズは目まぐるしく変わる今日です。

一人で全てをカバーして的確な意思決定を行うことなど不可能です。

実に様々な種類のリーダーがいて、それぞれのやり方で成功を収めていることがわかります。

 

✔️生まれつきの能力や性格に関係なく、誰でも優れたリーダーになることは可能である。

✔️必要な考え方を心得て、普段の仕事で訓練すれば、一歩ずつ素晴らしいリーダーに近づくことができる。

 

知識やスキルの前に 自己認識が何より大事!

強い意志をもたらす内発的動機には自己認識が不可欠

本書の中の複数の論文に共通して言われていることとして、自己認識の大切さが挙げられます。

自己認識はリーダーの基本であり、これができていないと間違った方向に進んでしまう可能性があると指摘されています。

スキルや行動原則を考える前に、自己認識が十分になされているかが重要なチェックポイントです。

 

自己認識は内的な動機付けに不可欠とされています。

動機付けには外発的な要因と内発的な要因があります。

 

外発的要因とは、報酬や名誉、地位などからくるもので、認められたいという思いや、ステータスを求める気持ちです。

ほとんどの人が特段努力せずとも持っています。

内発的な動機は、すなわち自分自身がこうありたい、社会に対して貢献したい、周囲の人を良くしたいといった、「大義」に基づくものです。

 

この二つのバランスが大切なのですが、外発的動機に比べて、この内発的動機を明確に持っている人は多くありません。

ほとんどの場合、内発的な動機がある人の方が、外発的な動機がある人よりも、困難に立ち向かい解決する力が備わっていると言えます。

内発的な動機は自分自身の真の価値観と一致したものであり、より強い目的意識と満足感をもたらすからです。

 

物欲の虜にならずに済む唯一の道は、自分の満足感や幸福感が何によってもたらされるのかを理解すること。
(第8章 自分らしいリーダーシップより)

 

EQ(心の知能指数)も自己管理も自己認識から

また他の論文では、現在注目されている心の知能指数(EQ)の大切さについて書かれていますが、EQの要素としてまずはじめに挙げられているのが自己認識です。

自己認識ができてこそ、他に必要な要素に注目できると言えます。

すなわち、自己統制、モチベーション管理、共感、ソーシャルスキルです。

 

自己統制、自己管理という意味では、その他の論文でも、リーダーが成功を収めるために重要な要素として挙げられています。

困難な場面で、自分を統制し、良く管理するためには、まずもって自己認識が不可欠なのです。

 

その自己認識を手助けする手段としては、自分史を読み解くこと、自分の行動を支えてきた過去にどのように意味づけするかを考える作業であると言えます。

多くのリーダーは、過去の偶発的とも言える、苦しい体験や、時には生死を彷徨うような体験の中から、内なる本当の自分を発見し、強い信念とリーダーシップに繋げていったことがわかっています。

 

学びの例:リーダーシップとマネジメントの違い

本書は10の論文で構成されていますが、読むきっかけとして一つ、第1章に書かれている、ジョン・P・コッター氏による「リーダーシップとマネジメントの違い」から得られる学びを紹介します。

本章では、題名の通り、リーダーシップとマネジメントの違いについて、わかりやすく明確に説明がなされています。

 

✔️マネジメントは複雑な状況に対処すること。

✔️リーダーシップは変化に対応すること。

 

どちらもやるべきことを決め、課題達成のために人間関係を築き、組織を機能させる必要があるという意味では同じです。

ただし、やり方は違います。

 

マネジメントは計画や予算などを具体的に作り、それに合わせて人材配置し、目的を伝えてモニターするというやり方が採用されます。

目的達成のために統制と問題解決を繰り返します。

秩序と一貫性をもたらすことが大事です。

 

それに対して、リーダーシップは、将来の遠い方向性を決め、ビジョンを描き、変革を起こすための戦略を立案するというやり方をとります。

それを進めていくためには、メンバーの心を一つにする必要があり、動機づけ、すなわち人間の価値観や欲求に訴え、正しい方向に向かわせるというプロセスが求められます。

 

なお、ビジョンや変革といっても、斬新で奇抜なアイデアである必要はありません。

重要なのは独自性ではなく、いかにスムーズにビジョンを浸透させ、地に足のついた戦略に移行できるかです。

 

この方向性が曖昧だと、重要なこと(優先順位)がわからないため、短期計画を立てることさえ苦労します。

すなわち、多くの時間とエネルギーを費やし、いろいろなことを想定し、まるで現実味のないコンテンジェンシープランのようになってしまいます。

 

計画の段階で疲弊し、計画立案プロセスが、政治ゲームに成り下がってしまうと指摘されています。

大きな組織にいる人であれば、同じような光景を見てきた人、体験してきた人も少なくないのではないでしょうか。

 

人をまとめることについて、マネジメントは組織編成によるところが大きいのですが、リーダーシップはそれ以上に、より多くのコミュニケーションが重要になります。

大きな課題は、信用を獲得することであり、実績、人格、評判、言行一致、メッセージ性などが求められます。

 

マネジメントと違い、リーダーシップは、人をワクワクさせなければならないと指摘されています。

変革を起こすということは、感動し、モチベーションを高め、力強く行動してもらえなければなし得ないからです。

ビジョンを達成するにはそれだけ、膨大なエネルギーが必要であるということです。

 

社員を計画に参加させたり、コーチングをしたり、フィードバックを上手に行い、成功を評価し報酬を与えます。

そして社員一人ひとりがリーダーシップを発揮するようにする(リーダーシップの再生産)ことで、ビジョンの達成に近づいていくことができます。

リーダーシップを重んじる企業文化を根付かせることがリーダーシップの究極の使命。

 

これだけ見ても、マネジメントとリーダーシップは明確な違いがあることがわかります。

マネジメントとリーダーシップを混同されて解釈されることが多いのが現状だと思われますが、

それぞれに必要なやり方は全く異なり、それを認識した上で人を育てることが必要であることがわかります。

日本に、世界から賞賛されるようなリーダーが少ないのはここに原因があるかもしれません。

最後に

10のリーダーシップに関する論文はどれも興味深いものであり、考えさせられるものばかりです。

MBAなどでも学ばれているリーダーシップの要諦であり、多くの成功している経営者の研究調査から抽出された要素が詰まっています。

一度読んでみる価値はある本だと思います。

 

書籍はこちら

リーダーシップの教科書

 

リーダーシップや過去のリーダーたちの人生に関する記事も書いています。

興味のある方は以下の記事も参考にしてみてください。

 

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以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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