PDCAサイクルやOODAよりも大切な物事の捉え方

こんにちは!Jimmyです。

今よりもよくなるために、生産性を向上させるために、品質を高めるために、成長のために。

改善を繰り返すことが、企業であっても、個人であっても必要となります。

 

そこで、よく言われる手法がPDCAやOODAです。

PDCAなどは、もっとも広く浸透している手法の一つと言えるでしょう。

有効な手法であることは間違いありません。

 

一方、PDCA、OODAの手法に入る前の重要なプロセスが軽視されているように思います。

それが、物事(情報)の捉え方です。

情報に触れたときに、始めに発生する知覚に近い部分です。

ここで、どう認識するかによって、その後のPlan(計画)やObserve(観察)が変わってきます。

 

今回は、PDCAやOODAのような手法よりも、物事の捉え方が大切であるという趣旨の話になります。

物事の捉え方を育てるために必要なのが、正しさ、信念、教養(リベラル・アーツ)です。

PDCAやOODAという改善方法

PDCAとOODA

業務改善と言えば、PDCAが筆頭でしょう。

主に、生産技術における改善手法として提唱されたPDCAですが、企業の改善プロセス全般において広く浸透しています。

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)

業務の生産性や、あらゆるスキル向上において当てはまります。

細かく説明する必要はないでしょう。

 

一方、近年では、PDCAサイクルの弱点、限界を指摘する声もあるようなので、こちらも紹介しておきます。

指摘されている弱点は、いくつかありますが、代表的なものは以下の通りです。

  • 改善するスピードが遅い
  • 前提条件が変わるほどの大きな変化に対応できない
  • 経験主義的な手法であるため、イノベーションを生みにくい

 

現在のような、変化の激しい正解のわからない時代には、PDCAでは対応できないとする意見が多く出ています。

そこで、代替策のような位置づけで、比較されているのがOODA(ウーダ)という手法です。

PDCAよりは認知されていないかもしれません。

 

Observe(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(決定)、Act(行動)。

ポイントは、一つの計画をじっくり策定しないため、スピード感と柔軟性を持てるということです。

状況を観察しながら、柔軟に方向性を考え決定し、すぐに実行します。

 

シリコンバレーで実践されている考え方ということで、大変注目を集めるようになりました。

変化とスピード感が求められる時代に有効な考え方の一つと言えるでしょう。

ただし、今回の趣旨は、OODAループをお勧めすることではありませんので、説明はこのくらいにしておきます。

 

PDCAかOODAかの比較に違和感

広く浸透し、もはや定番となっているPDCA、そしてシリコンバレーで取り入れられていると話題のOODA。

これらを実行したところで何が変わるのか。

ここが重要です。

自身の業務や仕事に置き換えて考えてみる必要があります。

 

私の場合、会社員時代のことを思い返して考えてみました。

銀行で営業をしていましたので、基本的には、目標や課題は、いかに計数目標を達成するかということになります。

 

PDCAで考えるのであれば、見込み客の現状を分析し、課題を想定し、提案プランを策定することになるでしょう。

おそらく、SWOTや5フォース分析などを取り入れながら進めていくのでしょう。

OODAで考えるのであれば、見込み客との会話や観察の中で気づいたことをもとに、素早く決めて行動してみることになるでしょう。

 

いずれにしても、いかに見込み客から収益を獲得するかという目線は変わりません。

アプローチの方法はどうであれ、圧倒的に私にのしかかっていたのは、

「数字をどうするんですか?」あるいは「どのようにして、上にうまく見せるんですか?」という課題でした。

 

どちらの手法にしても、枠組みとして見れば納得感はある手法かもしれません。

うまく使い分けることで、営業成績に多少は影響があるのかもしれません。

しかし、実際の現場では、PDCAかOODAかなどという比較はあまり意味がないというのが正直な感想です。

もっと大切な情報の受け取り方

PDCAやOODAが意味をなさなくなるケース

実際に、会社員時代に思っていたことは、根本的な考え方を変えなければ、手法などは大して意味がないということです。

組織として、手法を導入させて効果があるのは、一昔前の変化の少ない時代、価値観軸が決まっていた時代においてです。

 

根本的な価値観を疑わなければならない機会が増えました。

低成長で競争が激しい社会では、人のやる気を搾取するような方法や、非倫理的、あるいは違法性のある指示がとんでくることもあります。

つまり、プランの前に、観察の前に、前提を疑うことが重要なのです。

 

そうしないと、簡単に疲弊します。

集団不正に発展することもあるでしょう。

いずれにしても、やりがいには結びつきません。

 

PDCAやOODAの実践事例が紹介されていることがあります。

それを見ると、基本的には業務の決められた価値観から抜け出せない息苦しさを感じます。

 

  • 営業成績が落ちているため、PDCAに従って計数目標をいつまでに、どれだけ、どうやって達成するかというプランを作る。
  • OODAに従って観察するのであれば、過去数ヶ月の営業実績、顧客の環境、問い合わせの内容などから、顧客アプローチを実行する。

 

実際に、このような事例はよく紹介されています。

確かに、手法に則るのであれば、こういうことになるだろうとは思います。

 

事例紹介では、当然のように改善例が示されていますが、現実問題として、そう簡単に改善などはしません。

経済も成長しておらず、市場のパイも増えない中、手法を変えたところで苦しいことに変わりはないのです。

 

結局数字が上がらずに、プレッシャーから法律違反を犯してしまったり、計画や方向が形だけのものになってしまったりします。

自分だけの責任に帰し、「欲しがりません勝つまでは」と言っている人もいます。

もしくは、いかに上手に見せるかという部分に終止し、本質的な問題から外れてしまう人の方が多いかもしれません。

こうなってしまえば、PDCAだろうと、OODAだろうと大した効果はもたらさないでしょう。

 

流されないための正しさ、信念、教養

一方、こうならないために、前提を疑うために、持っておくべき武器があります。

それが、正しさであり信念であり、教養(リベラルアーツ)です。

 

端的に言って、従うべきではない方針、前提から変えていくべき方針も少なくないのです。

営業成績が落ちているから、それを取り戻さなければならない、もっと工夫しなければならないというのは一理あるでしょう。

しかし、どうしても無理くりな方針であれば、反対するか、問題提起を新たにすることも必要です。

 

情報に接したときにどう反応するか、それを一番最初に司るのが、正しさであり信念であり、教養(リベラルアーツ)です。

PDCAサイクル

 

そもそも正しくないと思えば、即座に反対して進ませないこともできます。

難しく、怯むような方針であっても、信念をもとに、前向きに捉えることもできるでしょう。

 

また、教養があることは、物事を多面的に、様々な角度から考察することを可能にします。

認識のパターンを豊富に持っていると言ってよいでしょう。

営業成績という価値だけではない、いくつもの価値判断軸の中から考えることもできるはずです。

そういった、教養の枠組みがある人こそ、発想力がある人と呼ばれることが多いと思われます。

どのように受け取るかというバリュエーションが豊富であるため、発想も豊かになるわけです。

 

成功を収めている人に、リベラル・アーツを学んでいる人が多く注目を集めているのは必然的であると思います。

日本でも、ここ10年ほどで、エグゼクティブ層を中心に、リベラル・アーツの価値が認識されているようです。

 

正しさ、信念、教養、これらが軸となり、考え方の枠組みを形成します。

PDCAサイクルや、OODAループは、これらを通したあとで、はじめて機能する枠組みです。

考え方の枠組みがしっかりしていなければ、改善手法も偏りのあるところでしかできません。

最後に 考え方の枠組みを強化しよう

PDCAサイクルやOODAループなどは、有名な改善手法のうちの一例です。

テクニカルな分析手法や、フレームワークは数多く存在します。

推奨されることもあれば、取り入れてみたいと思うこともあるでしょう。

 

しかし、注意するべきは、それらはあくまで道具、手段でしかないということです。

活きた情報に接したとき、まず反応する部分は、正しさ、信念、教養の軸です。

これを通して、問題認識がなされます。

ここを強化しないと、先程から例に挙げているように、非情に偏った認識しかできなくなります。

 

客観的に見るとわかりやすいのですが、実際にそのような状況に陥っている人は少なくありません。

上司に上手に報告するためのPDCAなど、多くの余計な非効率が発生することになります。

 

だから、今の時代こそ、自分の確固たる正しさの基準、信念、そして幅広い教養を身につけることが大切です。

 

身につけ方については、以下の記事も参考にしてみてください。

 

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以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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