広まる現場主義の大切さ
こんにちは!Jimmyです。
現場主義の大切さは、最近ではよく知られるところとなりました。
現場で起きていることを重視し、そこから改善策や、向上のヒントを探っていく姿勢です。
経営層(リーダー層)にとっても、現場の状況をよく理解することが重要になります。
これからリーダーになる人にとって、現場主義を認識し実行することは、一つの重要な要素となるでしょう。
今回は、これからのリーダー世代が、”本物”の現場主義のリーダーを目指すことをテーマとします。
当たり前のように重要視されてはいるものの、本当は大変難しい現場主義の実践です。
本当の現場主義を実践するためにやるべきこと、難しいポイントなどを解説します。
簡単ではない現場主義
「現場を大事にしましょう、現場の意見を聞きましょう、理解しましょう」。
よく言われることかと思います。
多くのリーダー層が、それは大事であると認識しています。
なお、ここで言うリーダー層とは、現場で指揮を執るリーダーから、経営層まで幅広く含めて考えます。
現場主義を実践して、組織運営を行うのはリーダー層であるからです。
一方、リーダー層にとって、現場主義を実践することは、それほど簡単なことではありません。
大切さを理解することと、実践できていることは、また別の話です。
自分は当たり前にできていると思っていると、なかなか意識できません。
つまり実行できず、不十分なまま気づかないということも起こり得ます。
現場にいるリーダー層であれば、よもや自分が現場主義を実践できていないとは思わないでしょう。
自分が現場にいるわけですから、よく理解していると考えている人が多いはずです。
普段、現場で働いている人(部下)の状況を把握し、コミュニケーションを取っていれば、そう考えるのも当然かもしれません。
しかし、現場に所属していても、現場のことをよくわかっていないリーダーも少なからず存在するものです。
たとえば、現場にいながら、上ばかりを見ていては(気にしていては)、現場と本部セクションとの橋渡しもできません。
実際に、そのようなリーダーを見てきた人も多いのではないでしょうか。
トップダウンで降りてくる指示には忠実に従いますが、下から上がってきた意見については、上には展開しないということもあるでしょう。
自分にとってよくわからない内容であれば、なおさらです。
普段、部下と会話はしていても、意見を上に伝え、問題提起する役割を担っていなければ、現場主義の実践とは言えません。
このようなリーダーであれば、そもそも部下が本音を語ることも少なくなるでしょう。
現場から離れたリーダー層になると、足が現場からさらに遠のきます。
たまに現場に行っても、自分が見たいところだけを見て、言いたいことを言って帰っていく人もいます。
残念ながら、せっかく現場に来ていても、得られる気づきはほとんどないでしょう。
このような事例を踏襲しないということは、まず重要なポイントかと思います。
本当の現場主義とは?
現場主義の実践者
これまで、現場主義の実践は、それほど簡単ではない旨を述べてきました。
では、現場主義を実践している人は何が違うのでしょうか。
ここでは、ある経営者の方の例を挙げます。
その社長は、常々、若い人と話をすることが大事であると仰っていました。
これからの時代の中心に立つ若い人の感性や考え方を知らないと、アイデアなんて湧いてこないのだそうです。
実際、役職にとらわれず、現場の最前線にいる若い人たちと、よく話していました。
当時で御年60歳を超えていたと思いますが、発想も若々しく、ビジネスのアイデアを考えては実行するような起業家精神の持ち主でした。
そして、聞いた意見を、すぐに取り入れ、試してみるのです。
さらに、若い人たちを励まし、権限も与えて、新しいことを任せるということも積極的に行っておられました。
現場の若手からすれば、モチベーションが上がることは間違いないでしょう。
私は、当時若手銀行員として、社長とお会いしていましたが、社外の人間である私の意見も取り入れられたことがあります。
重要だと感じる財務指標についてお話していたところ、
「これはいいことを聞いた、ありがとう、君は財務のプロだね!」と仰っていただけました。
驚いたのは、その数日後でした。
その会社の方から聞いてわかったのですが、経営会議で、社長がその指標について話し、重要視するよう方針を述べられたということでした。
このように、聞いただけで終わりにせず、即実行に移し試してみるという動きこそ、現場主義の要諦が詰まっているように感じました。
目指すべき姿
まとめると、本物の現場主義とは以下のようになります。
- 現場の人の話をよくきくこと
- 実際に意見を採用して試してみること
- 実現のために動いてあげること
- 有用性を認めて励まし、権限を付与して任せること
こういうことをしてはじめて現場主義なのだ、現場を大事にすることなのだと、そう思わされた体験でした。
私自身、その社長から認められると嬉しくなり、土日の時間を費やして、色々と当社のために考えては提案をしに伺ったことを思い出します。
当然私だけでなく、多くの若い人が、社長から勇気づけられ、任され、さらに発奮するという好循環の中で、仕事をしていたように記憶しています。
社長のもとには、会社内外問わず、多くの若い人が集まり、活気に満ちていたことは必然と言えるでしょう。
最後に
経済成長もほとんどなくなり、給料の上昇もなかなか見込めない時代です。
そんな中で、現場にいる人たちがモチベーションを高めて、前向きに仕事に向き合うことは簡単ではありません。
一方で、本物の現場主義を徹底することで、人のやる気や行動力、発想力を刺激することもできるはずです。
経営トップでなければできない決定もあることは確かですが、それでも行動指針としてヒントになることは大いにあります。
今一度、自らが実践すべき現場主義について、見直してみてはいかがでしょうか。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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