なぜ相撲部屋の親方と力士の関係が危機的状況なのか

相撲部屋の親方と力士の関係に疑問

こんにちは!Jimmyです。

近年、大相撲を見ていると、相撲部屋の問題がピックアップされることがあります。

 

師匠の暴力などは今の時代論外だとして、そのほかにも、指導力不足、求心力不足であると思ってしまうような事例も多く見聞します。

 

物心ついた時から疑問に思っていたのですが、大相撲の部屋の親方は、現役時代の地位や成績と、あまり関係しているように思えません。

なんでこの人が部屋を持っているのだろう、もっと実績のある強かった人が親方にならなくてよいのかと、純粋に疑問に思っていたのです。

 

当然、関取にもなれなかった力士が親方になることはありませんが、

それにしても、現役時代、それほど活躍していない(失礼ながら相対的に見れば。)力士が部屋の親方に就いているということが昔から不思議でした。

 

プロ野球の監督、コーチになるような人は現役時代少なくとも実績もあり、名の知れた選手でしたし、特に監督であれば名選手でなければとても務まりません。

プロ野球は、一軍、二軍、場合によっては三軍、そして独立リーグもあります。

 

一軍で実績と名を上げた一部の人のみが、コーチとして招集され、その中でも選りすぐりの人が監督となります。

原辰徳監督(巨人)、アレックス・ラミレス監督(DeNA)、矢野燿大監督(阪神)、工藤公康監督(ソフトバンク)など、現役時代の実績も貢献度も大変大きな人たちです。

 

しかし、大相撲の現在の親方衆を見ていると、元前頭何枚目といった親方も多くいます。

それほど力士としては印象にない人も親方として部屋を持っています。

 

ちなみに相撲では、横綱から序の口まであり、給料が支払われるのは十両以上になります。

十両以上は関取と呼ばれ、一人前の力士という見方ができますが、その中でも名実ともに知られているのは決して多くはありません。

 

元小結、関脇といっても、在位が数場所程度であれば、ほとんどの人の記憶には残らないでしょう。

「あれ、この人三役経験あったのか」と思うこともしばしばです。

 

引退後に相撲協会の役職を駆け上がっていくためには、政治力も必要だということはよく聞きます。

名横綱であった千代の富士や貴乃花は、相撲協会では他の親方衆とうまくいっていたとは言えません。

日本に帰化して親方になった外国出身力士も、実力や実績は申し分ないのですが、政治的には難しい立場です。

 

現状の体制下では、親方として十分な求心力がない人もいるのではないかと思っています。

 

所属していた部屋や一門の関係性があることもわかります。

優れた選手が優れた指導者になるわけではないことも理解していますが、

それでもやはり、ある程度の実績がないと、師匠としての求心力や指導力に影響してくることは否めません。

 

今の時代を考えると、伝統的な考え方や、組織論だけでは運営が難しくなっていると思わざるを得ません。

力士時代、弱かった印象のある親方の言うことを素直に聞き入れられるでしょうか。

 

昔と違い、今では昔の取り組みの動画や、評判などは簡単に手に入ります。

少なくとも部屋を持つ親方は、相応に実績と知名度、評価のある人を厳選するべきではないかと最近になっても強く思います。

以下に、最近の親方と弟子である力士の微妙な関係を表している事例を考えます。

相撲部屋 親方

貴乃花部屋の廃業と千賀ノ浦部屋への移籍問題

記憶にも新しい、貴乃花親方の廃業。

暴力断絶を訴える貴乃花親方の弟子が暴力騒ぎを起こしたことをきっかけに、貴乃花親方と協会側との確執がより一層顕著になり、最終的に貴乃花は相撲協会から去ることになりました。

 

貴乃花部屋には、当時大関候補(現大関)の貴景勝をはじめ、ようやく強い関取が育ってきたところだったのですが、貴乃花部屋消滅のため、力士たちは、千賀ノ浦部屋へと移ることになりました。

(力士はいずれかの部屋に所属することがルールとなっています。)

 

しかし、旧貴乃花部屋の力士と千賀ノ浦部屋の力士との関係の悪さは早々に指摘されることとなりました。

 

旧貴乃花部屋の力士たちが移籍する前は、千賀ノ浦部屋の関取は1名のみ。

移籍後は、3名の関取が加わり、千賀ノ浦部屋の下位力士たちを付き人に従えます。

旧陣営からすれば面白くないでしょう。

 

さらに、最近では、旧貴乃花部屋の力士がまた暴力事件を起こすという始末。

おまけに、筆頭力士である貴景勝は、怪我を押しての本場所出場を巡って、千賀ノ浦親方と意見が長時間折り合わず、最近では稽古場でもろくに師匠と目も合わせないということです。

師匠が弟子をコントロールできでいない状況は明らかです。

 

貴乃花部屋廃業により、千賀ノ浦部屋への移籍が決まった時、私が真っ先に思ったのは、

「親方は隆三杉(千賀ノ浦親方の力士時代の四股名)で大丈夫なのか」という素朴な疑問でした。

 

現役時代の親方は隆三杉という四股名で、私もよく見ていましたが、当時活躍していた名力士たちと比べると印象は非常に薄く、強い力士というイメージは全くありません。

(当時の横綱、大関陣はもちろんのこと、貴闘力、琴錦、安芸乃島、寺尾、水戸泉といった三役常連力士、人気力士が健在、さらに貴乃花、曙、武蔵丸はじめ将来の横綱が若手として上がってきた時期だったので余計に印象が無いのかもしれませんが。)

 

三賞は一度獲得したことがあるようですが、最高位の小結も在位は2場所のみ。

暴力事件を起こした貴ノ岩の断髪式を許すといった配慮や、そもそも貴乃花部屋の力士を受け入れるという事実を見ても、人間的には優れた人なのかもしれません。

 

しかし、どうしても、「強くない力士だった」という印象は、貴乃花部屋の力士も持っているはずです。

元々、平成の大横綱が師匠だったのですから、部屋が変わった時、落差は余計に大きいのです。

千賀ノ浦親方には申し訳ないですが、少し荷が重いと思わざるをえませんでした。

元逆鉾の井筒親方の死去と横綱鶴竜の移籍

人気力士であった元逆鉾の井筒親方の死去により、井筒部屋の力士である横綱鶴竜は部屋を移籍する必要に迫られました。

モンゴル出身の力士の中ではひときわ物腰が柔らかく、落ち着いた印象のある鶴竜ですが、横綱は横綱です。

 

横綱を一から育てあげた井筒親方に代わって鶴竜を指導するのは簡単なことではありません。

 

後から書きますが、白鵬のように師匠がコントロールできない状態になりかねません。

私が考えるに、逆鉾の実弟でこちらも人気力士だった元関脇寺尾が運営する錣山部屋(しころやまべや)への移籍が一番良さそうに思えるのですが、錣山部屋は一門が違うため実現は望めそうもありません。

(千賀ノ浦部屋は時津風一門、錣山部屋は二所ノ関一門)

 

同じ時津風一門の部屋を見ても、力士時代に名実兼ね備えているのは元大関霧島の陸奥親方くらいでしょうか。

指導者としての評判はあまり承知していませんが、横綱を指導する親方には、やはり実績のある人が望ましいのではないでしょうか。

(追伸:理由はこれとは違うかもしれませんが、鶴竜の所属先は結果的に陸奥部屋に決まりました。)

横綱白鵬と宮城野親方

白鵬については別の記事でも何度か書いていますが、実績は申し分ない大横綱です。

しかし、一方で横綱としての品格の欠如を指摘されている通り、土俵の内外で問題視されるに至っています。

 

モンゴル出身力士が、日本の伝統的な、しかも相撲という特殊な世界での行動特性を会得するのは並大抵のことではありません。

子供のとき、日本語もわからないまま来日して、相撲部屋での生活が始まります。

 

まさに親方を「親」として、習い、学び、成長していかなければなりません。

こう考えると、親方が担う指導者としての役割は大変大きいことがわかります。

 

問題視される白鵬の言動の責任は、大部分は部屋の親方にあるのではないかと思います。

しかし、宮城野親方は元前頭13枚目の竹葉山。

 

以前から親方が白鵬をコントロールできていないと言われています。

人格や指導者としての運営能力はわかりません。

しかし、前頭13枚目の実績ではやはり難しいと言わざるをえません。

 

親方の言うことを白鵬がまともに聞いているとは思えないのです。

 

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今の時代、親方は寡黙で厳しいだけではダメな時代だと思います。

また、小手先だけの理論や指導方法だけでも難しいでしょう。

 

優しく甘やかせ過ぎても、もちろんいい結果はついてこないでしょう。

 

力士からしてみれば、生活していくための手段は一昔前に比べ格段に増えています。

他の職業と比べることができます。

情報もどんどん入ってきます。

視野も広く持つことができます。

 

Youtubeなどで検索すれば、親方の昔の相撲をコメント付きで見ることもできるでしょう。

この道しかないという危機感、故郷の家族に仕送りしたいという使命感は今の力士には多くありません。(外国人力士は除きます。)

 

辛抱我慢で、少しおかしいと思えることも正論も、清濁併せ吞んで、ひたすら努力するというのは環境的にも難しいのが現状です。

 

一般社会(企業)でも同じような現象が起きていると言えます。

昔のように、誰もが明日のより良い生活を信じて、理不尽なことも、能力のない上司にも概ね従い、機能した時代のやり方はもはや通用しなくなりつつあります。

低成長の時代で懐事情としても余裕がなく、人の働き方に関する考え方も多様化しているからです。

 

マネジメントする側の資質がより一層重要になってきていると感じます。

昔と今の人を比べて善悪、優劣を決めるつもりはありません。

事実として、そのような時代になっていることに注目するべきです。

 

よく弟子を教育し、立派な力士、更に強い力士を育てようとすれば、親方は人望や指導方法もさることながら、力士時代の実績も兼ね備えていることが従来に増して必要ではないかと思います。

 

確かに、現在50近くある部屋の全てを名実兼ね備えた親方で満たすことは現実的に難しいと思います。

しかし、工夫できる余地はあると思います。

 

一門制度があるのであれば、部屋の親方とは別に、一門親方のような職位を設けて、一門全体の(特に上位力士)指導に当たるという方法もあるのではないでしょうか。

 

貴乃花一門が廃止されて以来、一門は5つのみです。

それぞれに、部屋の垣根を越えた大親方を置いてみてはどうかと思うつい最近です。

 

相撲協会の序列はとりあえず全く考慮せず、勝手に想像をして楽しんでいます。

 

この中に貴乃花(廃業)、千代の富士(逝去)がいないことが残念でなりませんが、強力な布陣になるのではないかと思います。

 

<一門大親方構想>

出羽海一門武蔵川親方(元横綱武蔵丸)
伊勢ヶ濱一門伊勢ヶ濱親方(元横綱旭富士)
二所ノ関一門荒磯親方(元横綱稀勢の里)を大抜擢
高砂一門八角親方(元横綱北勝海)
時津風一門浅香山親方(元大関魁皇)を伊勢ヶ濱部屋一門から強引に移籍・・・

 

以上、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

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