こんにちは!Jimmyです。
ダイバーシティ推進が叫ばれて久しい現在ですが、どこか他人事になっていないでしょうか。
会社などの組織で推進していくものというイメージが強いと思いますが、個人の意識改革も大変重要になります。
と言うのも、ダイバーシティが推進されれば不公平感が必ず増すからです。
つまり、個人個人が前向きに、気持ちよく働くためには、従来の考え方を大きく変えていく必要があるということです。
実際には、ダイバーシティの推進には時間がかかります。
しかし、画一性から多様性への時代の流れは確実に存在しています。
今のうちに、多様な考え方を受け入れて働くとはどういうことかを理解し、必要な意識改革について主体的に取り組むことをおすすめします。
ダイバーシティ推進がもたらすメリット(簡単に)
多くの組織において、ダイバーシティを推進しようとする動きがあります。
散々言われていることではありますが、簡単に、ダイバーシティ推進のメリットを示します。
多様性は質の高いアイデアを生む
国籍、人種、性別、年齢、経歴など様々な背景を持った人がいるほど、意思疎通や議論は大変にはなります。
しかし、やりにくさとは正反対に、議論の質、成果の質は、多様性がある集団の方が高くなるという研究や実験が数多く示されています。
実際に、欧米の最先端企業での事例も聞かれるところです。
発想力、創造性が必要とされる現在の世の中ですから、多くの企業にとって無視できない結果です。
さらなる成長やイノベーションの源泉とするべく、ダイバーシティ推進が重視されています。
優秀な人を逃さない
ライフスタイルも多様性が増しています。
働き方も人によってそれぞれ、人生のあり方も人それぞれ、ということで、企業が働き方にも多様性を認めることで、
従来の画一的な勤務制度では働けない人が、活躍できる機会も創出される可能性があります。
勤務時間や、勤務地の問題で、働く意思と高い能力があるのに、なかなか実現できなかった人もいるはずです。
そういった人を逃さないためにも、ダイバーシティが推進されています。
社会的評価が上がる
広範囲にわたって、多様性を認める動きが社会の主流になりつつあります。
本質的ではありませんが、そういった流れから、ダイバーシティ推進をアピールすることで、社会的評価が高まるといった効果もあるでしょう。
そういう事情もあり、とにかく取り組む姿勢を見せているという企業もあるように思います。
知っておくべきダイバーシティの決定的なデメリット
世界的な流れで、ダイバーシティ推進が叫ばれて久しいのですが、一方でデメリットも存在します。
認識しておくべき決定的なデメリットを以下に示します。
不公平感は確実にアップ!
ダイバーシティを推進すればするほど、避けられないのが、不公平感、不平等感の高まりです。
画一性の時代でも、完璧な公平感はあり得ませんが、一応は同じ物差しで計ること、評価することができました。
しかし、多様な人、多様な働き方を認めるほど、どこを見てどのように評価するのか、物差しも増えることになります。
同じ物差しでも「測定の仕方がおかしい、納得できない」と思う人がいるのですから、物差しが違えば、ほとんどカオス状態です。
チームへの貢献度評価や実績評価をめぐって、不公平感が消えることはないでしょう。
ある人は定規を持ってきて、「俺は30センチの成果だぞ!」と主張。
別の人は、「大したことないわね、私は200mlよ!」と言う。
またある人は、「オラは牛三頭分だがや!」。
極端なたとえ話ですが、同じプロジェクトにおいて、経歴も期待されている資質も全く異なる人がいれば起こり得る話です。
確実に、「あいつは楽している、自分は正当に評価されていない」と思ってしまう要素が多くなります。
評価だけに気を取られている社員は、モチベーションを大きく挫かれ、不満を募らせることになるでしょう。
不穏な空気が高まれば、協力関係が維持できず、効率性、生産性にも影響しかねません。
逆回転し始めたら収拾がつかない恐れも
多くの実験で示されている通り、多様性のある集団では、議論の質や成果は高まります。
ある実験では、事件の推理をグループで行わせたところ、多様性のあるグループのほうが正答率が顕著に高かったという結果もあるようです。
事件の推理ゲームであれば、全員が当たり前に、いかに事件の真相を暴くかに集中して尽力するわけです。
一方、現実の集団では、様々な利害関係で分断されることも考えられるでしょう。
企業という話ではありませんが、コロナ問題をめぐっては、多様性の逆回転の怖さを感じずにはいられません。
アメリカは多様性の代表のような国です。
多様性を活かした企業組織が世界をリードする場面はおなじみになりました。
しかし、コロナ問題では、国民が様々な立場で意見が衝突し、混乱が混乱を呼び、分断を招き、覇権国とは思えない光景が繰り広げられたりしています。
画一的で、創造性のない横並び文化を揶揄される日本、あるいは国家が有無を言わさぬ決定権を持つ中国などでは、比較的制御(自粛要請・移動規制など)が機能し、国民の行動も調和している事実と比較すると、違いは明らかです。
ちなみに、日本の政府が優れた指導力を発揮したと評価している人は、内外ともにほとんどいないのはご存知の通りです。
多様性が逆回転したときの怖さが際立つのではないでしょうか。
揺るがない強いビジョンの重要性
コロナ問題のような事例は、社会問題であり災害でもあり、国の問題でもあるため、複雑で方向性がバラバラになるのは致し方ないのかもしれません。
極端な例と言えるのですが、それでも、企業組織であっても同じようなリスクはあります。
多様性を持った人たちが、共通の方向性を見失えば、一気に逆回転を始めて、制御できなくなるというリスクを無視するわけにはいきません。
リーダーの仕事はビジョンを示すこと
リーダーの仕事は、組織が向かうべき方向性、つまり大きなビジョンを示して、人々を導くことです。
これも散々言われていることです。
ただ、ダイバーシティが推進されるほど、その意義が増します。
いかに、組織として見るべき方向性、目指すべきゴール、それをやり遂げる意義を共通のものとして示すことができるか。
簡単ではありませんが、これが、順回転を支える命綱になるでしょう。
つまり、ダイバーシティを推進するなら、今まで以上にビジョンが担う重要性が大きくなるということです。
ビジョンは自分個人でも持つべき
ただ、個人個人で考えれば、先ほども述べた通り、ダイバーシティは不公平感を増大させます。
それぞれの立場で考えれば、「自分のほうが貢献した、評価されるべき、あいつはずるい」という感覚も出てくるでしょう。
残念ながら、比べる物差しが違えば、完璧な解決はできません。
つまり、多様性のある組織で働いていれば、いつも大きな不公平、不平等がつきまとうことになります。
その中で、毎日何かしらの不公平に不満や怒りを持ちながら働くことを想像してください。
相当に疲れるはずです。
多くの人にとって、勤める組織からどう評価されるか、昇給昇格や給料、ボーナス水準は重要です。
他者とも比べることでしょう。
そこで正当に評価されていないと感じれば、やる気も急降下するはずです。
評価、役職、報酬基準で考えていれば、不満は増える可能性が高いでしょう。
もちろん、これらは人の満足度を左右する不可欠な要素なのですが、
当面の生活のために働かなければならないから、といった理由以外に自分なりの大義名分とストーリーを持っておくべきです。
当然、活躍する場所は一箇所とは限りません、変化していくこともあるでしょう。
評価が思っていたよりも低ければ、当然心持ちはよくありません。
しかし、大きな大義名分があれば、前向きな気持や進むべき方向性はぶれることはないでしょう。
たとえ、自分よりも貢献していないのに高い評価を得ていると不満に思う同僚がいたとしてもです。
強い目的を考えれば、ふてくされて自分の殻に閉じこもることなく、引き続き共同戦線にてのぞむことができるでしょう。
端的に言って、ダイバーシティが推進され、多様な働き方、活躍の仕方が増えれば、そのようなことが増えるはずです。
公平性の観点で考えれば、おかしいと思うこと、引っかかることは山ほど出てくるでしょう。
それを受け入れ、乗り越え、大きなビジョンに向かって進んでいくには、どうしても個人レベルの大義名分が不可欠です。
多様性を受け入れ、チームを効果的に引っ張っていける人に自然とステップアップしていることに気づくことでしょう。
まとめ
日本でも、ダイバーシティの波は確実に広がっています。
効率性や発想力といった観点のみならず、社会全体としてマイノリティーへの差別や偏見をなくそうという動きが活発になっています。
そういったことからも、今後はますます重要なキーワードになっていくことでしょう。
様々なメリットも強調される中、企業でダイバーシティを推進することのデメリットも存在します。
それは、不公平感、不平等感はどうしても高くなるということ、そして方向性を統一させるのが難しいということです。
主体的に違いを受け入れ、不公平感を乗り越え、ダイバーシティのメリットを享受するためには、従来にも増して、個人レベルでのビジョンを明確にする必要があります。
目先の評価や報酬だけではない、長期的な視点と、その仕事に携わる大義名分。
このことを意識して、次の時代に向かっていくことが、幸福感のある人生を送る上で役に立つのではないでしょうか。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました!
時代が変わっていく中で、いかに自分らしく活躍していくか、関連する以下の記事も参考にしてみてください。
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