主体性だけは意識しよう!やらされる仕事では絶対本気になれない理由

こんにちは!Jimmyです。

小さい頃、親から「部屋を片付けなさい」、「宿題しなさい」と言われて、

今からやろうと思っていたのに、と思った経験はありませんか?

 

そのように言われると、途端にやる気をなくすものです。

誰から教えられたわけでもなく、子供でもこのような反応をします。

人間に備わっている心理的反応です。

大人になったらなくなるといった、分別によるものではありません。

 

言われてやる仕事は、これからの時代に必要な、創造力や発想力にとっても大きなマイナスです。

社会で活躍する上で、主体性を持つことが一層重要になります。

主体性を発揮できる職場でなければ、そこにいる意義自体を考え直したほうがよいかもしれません。

主体性について、重要性をこれから解説します。

やる気をなくす正体

指示されて動く、命令されて動く。

そのような時は、ため息でもつきたくなるような気持ちで腰を上げることもあるでしょう。

それでは、発想も創造力も湧いてくるはずがありません。

まずは、人間にある心理的な反応を認識することから始めます。

 

心理的リアクタンス

1960年に心理学者のジャック・ブレームによって提唱された理論です。

 

人が持つ選択する自由が脅かされると、それに対して抵抗するようになるという心理的反応のことを言います。

 

何かをやるように促されたり、抑制されたりすると、選択の自由を取り戻すために、それとは逆の行動を取りたくなります。

 

わざわざ理論にされなくても、経験上多くの人が認識していることではあります。

ただ、研究され、実証的に示されたことで、人が持つ当たり前の反応として確信を持てるのではないかと思います。

 

少なくとも、分別がないとか、性格が未熟だからといった理屈で片付ける話ではないことがわかります。

 

大人でも一緒

冒頭、部屋の片付けを促されて、「今からやろうと思っていたのにやる気がなくなった」という反応の例を示しました。

こういった反応は、子供だけに起こるものではなく、人間に備わっている反応です。

職場であれば、強制的に仕事を押しつけられたとしたら、選択する自由が奪われたのと同じことになります。

結果、反対の行動をしてみたくなる、端的に言って、それをやる気にはなれないということが起こり得るのです。

 

正当性と合法性

抵抗を感じる場合、その抵抗にも強度があるようです。

強い抵抗意識、弱い抵抗意識ということです。

ブレームによると、基本的には、正当性と合法性によってリアクタンス、つまり抵抗の強度が変わってくるということです。

正当性や合法性があれば心理的な抵抗は小さくなります。

 

正当性による抵抗強度

近所のおじさんから、「夜遅くに出歩いていないで家に帰れ!」

と言われれば、言われる筋合いもないため、聞く気にならないと思います。

しかし、「この近所で凶悪なひったくりが連続している」と言われれば、素直に帰る気になるでしょう。

 

合法性による抵抗強度

合法性についても同様で、抵抗が少なくなります

例えば、何かいいことがあったのか、フラフラ自転車をこいでいたところ、

近所のおじさんから、「危ない、フラフラするな!」と言われたら、抵抗感を覚えるかもしれません。

一方、お巡りさんから同じように言われたら、従う人が多いと思います。

お巡りさんにどういう権限があるのか詳しくは知りませんが、市民の安全を守る仕事と言えるため、合法性があるのです。

 

相手によって抵抗は変わるということ

ここからは、勝手に解釈しますが、

正当性と合法性によって抵抗の強度が変わるということは、言われる相手によって抵抗感が変わるということです。

 

確かに、職場の上司であれば、ある程度正当性は認めざるを得ません。

それでも、尊敬・信頼できない上司、言行一致が伴わない上司であれば、正当性も感じなくなります。

「名ばかり上司に言われたくないよ!」と思うわけです。

嫌な上司に言われると一層やる気をなくすというのも理にかなった反応であると言えるでしょう。

 

正当性のなさをカバーするために、多くの組織では、細かい役職による上下関係と、恐怖政治を多用しているという側面もみてとることができます。

 

創造性の発揮は別として、とにかく動かすことはできるからです。

 

どれだけ正当、合法でも抵抗は生じる

さらに興味深いのは、正当性や合法性があっても、リアクタンスは発生するとブレームは断言していることです。

正当性も合法性も、あくまでリアクタンスの強度の要因であって、選択の自由を奪われる抵抗感は発生するということです。

 

そうであれば、創造性や発想力を発揮するためには、主体的に考えて、言われる前に行動することが一番の策であることがわかります。

経験しよう!主体性を持つと本気になれる

主体性

リアクタンスという人間に備わった心理的抵抗について説明しました。

要は、程度の差こそあれ、人から言われてやることに抵抗感を感じる、反対のことをしたくなるということを、学術的に説得力をもって示してくれたのがブレームということです。

それを理解すれば、主体性を持つことの重要性に対する認識も深まるはずです。

さらに、主体性を持たなければ本気になれないということを以下に示します。

 

主体性はリミッターを設けない

心理的なリアクタンスが生じながら、仕方なく言われてやる仕事は、やっつけ作業になりがちです。

ミスをしないこと、最低限の労力で終わらせることを考えるようになるでしょう。

あまり成果が出なくても、指示に従っただけだからと思うこともできます。

「ここまでやればいいんでしょ!」という気持ちでやるということです。

リミットを設けて、他人の評価基準に従って動いていることになります。

 

一方、主体性をもって、自分で考え決定したことを実行すると、思考パターンが全く異なります。

よりよい方法はないか、効果を最大限にするためにはどうしたらよいかを考えるでしょう。

発想や費やそうと思える労力に、自分で制限をかけなくなります。

夢中になる、最近よく言われる言葉を使えば「フロー状態」になれるのは主体性が発揮された時でしょう。

主体性をもって取り組んだ場合、達成した時の喜びも格別です。

 

主体的になることの効果:探し物

わかりやすい例で言えば、探し物です。

家でゴロゴロしていたところ、親もしくは奥さん旦那さんから、

「買っておいた雑誌(安価なもの)がないから探してくれ」と頼まれたとします。

せっかくゴロゴロしていたのに面倒ですが、文句を言われるのも嫌なので協力します。

 

その時に、何を考えながら、どうやって探すか、どれくらい真剣にやるか、想像してください。

 

他のことを考えながら、目についたところを無作為に探して、

1分程度で「ないよ」と言わないでしょうか。

もしくは、しっかり探すふりをしながら、別のことを考えていたりということはないでしょうか。

 

一方、自分や家族が大切にしているもの(ジッポのライターやお気に入りのピアス、結婚指輪など)が見つからずに探す場合はどうでしょうか。

 

記憶を辿ったり、あらゆる可能性を考え尽くすのではないでしょうか。

埃まみれの家具と家具の間を探したり、それこそ這いつくばって探すことでしょう。

 

主体的になるということは、可能性や範囲、労力にリミッターをかけず、目的達成思考で突き進むことを可能にする。

自分で決めて動く!主体性を持つ工夫

主体性

組織で動く以上は、嫌な上司からの命令や方針に従わなければならない時もあります。

だからこそ、意識的に主体性を持つ工夫をする必要があります。

 

分類、先回り、目的意識

分類

意識しないで、忙しく日々過ごしていれば、あらかじめ課されたことをやって終わってしまうケースも少なくありません。

指示に従う仕事と、主体的に決められる仕事をしっかり分類して取り組むことで濃淡も生まれます。

以前、勤めていた会社で、営業トップの先輩社員はこのように仰っていました。

「自分の目的意識において必要だと決めた仕事は、どんなに忙しくても必ず時間を作ってやるようにしている」

内容を聞いてみると、会社の利益にはあまり貢献しなさそうなことでした。

平たく言えば、人助けみたいなものだったのですが、そこに何らかの大義名分を見出していたのだと今振り返ると思います。

激務をこなされていましたが、気力が充実して見えたのが印象的でした。

 

先回り・計画

言われる前に自分で決めることが大事です。

動き方、作業等の方針は、場当たり的ではなく、前もって決めておく必要があります。

スケジュールもその日に決めていては対応できないでしょう。

先回りしようとすると、必然的に考える時間も増えます。

仕事のことを考える時間は増えますが、主体的になるにはどうしても必要な時間です。

 

個人としての目的意識

個人としての目的意識を持つことも欠かせません。

それに従って主体性を発揮していく必要があります。

単に組織から課された数値目標や、組織での昇進目標、評価目標とは別に、自分個人の大義名分を持つことです。

自分がその仕事をする意義をいちいち考えるのは面倒かもしれませんが、それこそが主体性を持続させるポイントではないかと思います。

会社の目標は言えても、個人としてどうなりたいのか、個人としての意義は何なのか、それを答えられる人は多くない印象です。

先ほどの探し物の例のように、自分の大切なものを見据えて必死に獲得する動きこそが必要です。

 

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気力を失う前に動くも吉

自分の思いだけではどうにもならないこともあります。

組織などはその典型でしょう。

どれだけ工夫しようとしても、自分を奮い立たせるような大義名分を見つけられない場合は、勇気を持って職場を変えるという選択をすることも必要になります。

言われることにただ従って動いている時間が長くなると、そのうちそれを受け入れ、無気力になる危険性があります。

思考停止になってしまえば動けません。

主体性の落とし穴・注意点

先ほど主体性をもって取り組んで達成した時の喜びは格別だと述べました。

自分で考え、動いて、うまくいった時は特別に嬉しいものです。

 

そこには一つ落とし穴があります。

とにかく上司の顔色を伺って先回りする、予測することに終始することです。

 

上司の価値観にべったりくっついているのは、主体性とは違います。

 

先回りで上司の行動を予測して、先んじて対応して、それがぴったりはまれば、確かに嬉しいでしょう。

上司が欲しがりそうな資料をあらかじめ作っておいた、上司が行きたそうな会社に、言われる前にアポをいれておいた。

そして、その要求が実際に来た時に、涼しい顔をして「もうやってあります」と言えるわけです。

 

そんな時は、ちょっとした快感を味わうものです。

そういう人は私もサラリーマン時代に何人も見てきましたが、非常に満足そうでした。

「これこそがデキるサラリーマンだ」とそのドヤ顔に書いてあるのです。

 

上司のしてほしそうなことを先回りするのは自主性とは呼んでも、主体性とは呼べません。

 

自分の目的意識を持ってこその主体性です。

それなりの満足感はあるかもしれませんが、ここは注意が必要です。

 

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まとめ

すでに、あちこちで、創造性や発想力、自分の人生を描く力などが叫ばれて久しい昨今です。

主体性を持って仕事に取り組むことがますます重要になっています。

やらされる仕事、指示に従うだけの仕事では、どうしても真のやる気を発揮することはできません。

全力で取り組むことができないということです。

その仕組みを、心理的リアクタンスという理論で説明しました。

そうであれば、言われて動くのではなく、主体的に自分で考えて決定して動くことが欠かせません。

やる気も、かけられる労力も、達成感もまるで違ってきます。

自分個人としての仕事をする意義、目的意識に照らし合わせて、主体性を発揮する習慣を身につけることが、これからの時代は絶対に必要です。

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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