こんにちは!Jimmyです。
大企業を辞めて初めて気づいたこと、改めて認識させられたことを書いていきます。
実際に、離れてみないとわからないこともあるものです。
一体それは、プラスのことなのか、マイナスのことなのか?
これは完全に人それぞれ、捉え方次第です。
ですから、今回は、知っておくとよいと思われる4つのことを順不同に記載します。
私の場合、銀行員として12年ほど勤めたあと、金融業界とは全く違う畑で起業して生きていく道を選びました。
極端だからこそ、気づくことも多かったと思います。
参考になれば幸いです。
何もできない自分がいた
端的に言って、何もできない自分に気づきます。
なんとなく認識していたものの、改めて気づかされることです。
自分自身、よく考えずに組織に属していたことが原因ですが、同じような状態にある人もいるのではないかと思います。
会社の看板があってこそ実現するアポイント、面談。
会社に蓄積された知見と資源、商品があってこそ堂々とできる提案、交渉。
会社に与えられた役職と権限があってこその部下。
会社という枠組みの中で、複雑なシステムと大勢の人がいてこそ成り立つサービス。
大企業ほど、この看板の威力が強力です。
そのシステム(歯車)の一部となることで、会社も、そして自分も機能させていたという構図です。
しかも、その歯車はよくできており、一部の歯車が機能していなくても、全体としては影響なく機能するようになっています。
苦しい思いをしながら経験を積み、業務をこなし、自分に残るものは何でしょうか。
利益は当然、会社に蓄積されていきます。
学んだノウハウや、貴重な取引先の情報なども、会社に帰属するものであり個人のものではありません。
銀行であれば、業務の中の非常に狭い特殊なプロセスを除いて考えれば、
渉外担当をしてきた者に残るものは、一般的な財務、金融に関する広く浅い知識・知見くらいでしょう。
他に強いて言うなら、現場で培われる根性や度胸、交渉力などは、無駄になることはないものと思われます。
なお、上に忖度する力や、こびへつらう力はそれぞれの解釈にお任せします。
私の場合、営業経験が長かったのですが、金融工学を駆使して商品開発をしたわけでも、規制対策などに参画したわけでもありません。
実際に、一人で自分のスキルを活かして何かを起ち上げようと考えてみると、強みとなる際立ったスキルがないことに気づきます。
誇らしげに、社内であげた成果について「何千万、何億のディールをやったのだ」という人は少なくありませんが、いかにエゴでしかなかったかがわかります。
これが現実です。
早くから将来を見据え、計画的に会社の中で得るべき知識、携わる専門的な業務を考えている人でもない限りは、私と同じような状態になるのではないかと思います。
どの業界でも同じであると思いますが、今の時代、組織における役割は細分化されています。
意識的に取り組むべき道筋を考えていないと、自分一人になった時に、何もできないというケースは多くなるでしょう。
身につける専門スキルに注力するもよし、見切りをつけて他の業界に行くもよし。
組織の言われるがままに、与えられた環境で、無思考のまま何十年も働いていたらどうなるでしょうか。
個人的な見解ですが、残るものは、膨れ上がった自尊心だけなのではないかと想像します。
「キレる老人はこういうところから増えるわけだ、、」と妙に納得した記憶があります。
思ったよりも会社任せで生きてきた
(おぼろげながら)起業、独立することを目標に人生を考えていたわりには、多くのことを会社任せにしてきたことに気づきました。
これまでの日本の会社は、従業員の人生を丸抱えで面倒を見ていたのだと痛感します。
(これからは、随分変わると思いますが)
一端の社会人として、自立した生活を送っているものだと思っていましたが、あらゆる社会的な知識が不十分であることに気づいたのでした。
今考えれば、会社員時代は、業務さえしていればよいという環境が整備されていました。
周辺の諸手続きや業務外のことはすべて会社が案内し、やってくれたのです。
税金も、社会保険も自分では計算、支払いをしません。
会社が給与天引きという形で、あらかじめ計算し、払ってくれます。
確定拠出年金などの制度が整備されたら、勉強会のようなものを開き、手続きの案内をしてくれます。
財形などの貯蓄、従業員への貸し出し制度も整っている会社もあるでしょう。
海外勤務となれば、ビザの申請から引っ越し手配、現地での手続きまで、ほとんどを案内してくれます。
集団の中にいるという安心感も働くのでしょう。
大企業の中にいれば、大きな心配はしなくても、困らないくらいの社会保障は確保されるだろうという意識も勝手に醸成されている可能性があります。
もし、個人として生きていこうと考える場合や、起業・独立しようと計画している場合、海外での生活を考えている場合はもちろん、
会社が丸抱えで面倒を見る時代の終焉に備えて、ある程度は、個人としても関心を示し、理解したほうがよいでしょう。
銀行員をしていたため、ある程度は税務のこともわかるだろうと考えていましたが、確定申告や決算報告の仕組みは、一から覚えることになりました。
(いきなり会計士や税理士に依頼できる状態であれば、そんな苦労は必要ありませんが)
視野が狭かった
気をつけていても、同じ環境にいれば視野も考え方も偏ります。
同じ組織の人はもちろん、普段から接する外部の人も、多くは同じような環境にいる人たちでしょう。
なかなか、違う景色は見られないものです。
自分に近い環境が社会の中心となって、それがマジョリティの集団であろうという感覚になります。
知識としては、そうではないとわかっていても、無意識的にそう考えてしまうのでしょう。
何か事業のアイデアを考えるにしても、気づかないうちに、その偏った構成員の社会、常識で考えている自分がいました。
大きな世の中には、多種多様な人がいて、生き方も考え方も様々。
だからこそ、可能性もあらゆるところに広がっている。
頭ではわかっていても、実感しにくい感覚ではあります。
極端な話ですが、会社に入って以来、「世の中のため」という言葉を斜めから見ていた自分がいました。
どの組織でも当たり前に掲げる、「世のため人のため、お客様第一、社会全体のため」というキーワード。
組織内はもちろん、周りを見ても、そのようにしか使われていなかったからです。
主張や、立場を正当化するための道具のようなイメージです。
本来、お飾りなどではなく、大切な考え方です。
しかし、どこか非現実的で、とんでもなく崇高なもののように感じていたのです。
「自分もそうなれるよう目指さなくてはならない!」
稲盛和夫さんの本を読み、高い人格の修養に向けて、気持ちを新たにしつつも、
本当に実践できる人は、ごく一部に限られるという認識は変わりませんでした。
(だからこそ、その思いを貫き京セラ創業やJALの再建を成し遂げた稲盛さんが神がかって見えたのですが)
しかし、その考えは意外なところから崩れていきました。
会社員時代とは違うタイプの集まりに参加することも増えていったのですが、そこには当たり前にありました。
初対面かつ利害関係もない私に対して、堂々と発言する人が何人もいました。
その姿を見て、少し面食らったのが正直な感想ですが、
大きなことでも、小さなことでも、自分の使命を持ち、世の中のためにと本気で考えて発言している人は、実は特別ではなかったのです。
世の中には、本当に様々な人がいることを再認識する機会となりました。
会ったことがないだけで、想像を絶するような、感動するような、ほれぼれするような人は存在します。
自分の人生が始まった
仕事とは関係ない時間に、どこで何をするにしても、〇〇会社の自分という意識付けはついてまわります。
「当社の社員であれば当然こうあるべきだ!」
というような発言も何度となく聞いてきました。
仕事とは全く関係のない集まりなのに、名刺交換をはじめる人もいるほど、「所属する組織+名前」という枠組みで考えることが一般的になっています。
時にはそれが、権威や何かしらの優位性を示すのにも役立つとも考えられます。
しかし、私としては、いつ何時でも「銀行員である自分」という枠組みでいることには違和感を覚えました。
会社の利益や機密情報は持ち出せませんが、会社の名前(ブランド)を守るという責任だけは、四六時中ついてまわります。
よほどの愛着でもなければ、うっとうしいだけです。
会社を辞めれば、会社名を名乗る必要はなくなります。
自分を名乗って、前面に出していくしかありません。
会社の名前を気にしなければならないという消極的な理由ではなく、自分自身を堂々と築いて、勝負していくという積極的な意味での自己責任感が芽生えます。
目の前に限りなく広がる世界を、素晴らしいものと見るか、恐怖でしかないと考えるかは、人それぞれです。
守られているけれどOne of themで終わるのか、唯一無二の存在として輝こうとするのか。
「人生を強烈に輝かせることができる位置にいる自分にワクワクを禁じえない。」
大企業を辞めて、ふと我に返ったときにあったのは、とてつもなく大きな希望の感情でした。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大企業を辞めてわかったこと、気づいたことを紹介しました。
大企業にいることで、守られていたこと、恵まれていたことも多くあったのが事実です。
その一方、視野が広がって、大きな可能性を感じることができたというのも正直な感想です。
もちろん、感じ方は人それぞれではあると思います。
ただ、自分の人生を会社任せにせず、一個人としてどう生きるかを考えることは、今の時代だからこそ必要になってくることはないでしょうか。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました!
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