こんにちは!Jimmyです。
広く使われていることわざで、「貧すれば鈍する」、同じような意味で「衣食足りて礼節を知る」というものがあります。
貧困状態にあれば、どんなに賢い人でも、余裕を失い判断力も鈍り愚かになっていく。
衣食が満たされてこそ、礼儀、節度のある行動ができるということです。
確かに重要な意味を持つことわざです。
一人ひとりが幸福感のある人生を送るためには、貧困というものの撲滅が望まれることは言うまでもありません。
一方、現代社会では、こればかりではないと思えるようなことも多くあります。
つまり、貧していないのに鈍する人、衣食足りているのに礼節がない人も少なくないということです。
鈍することのないように、しっかり自分の人生を生きるために、今必要な視点を振り返る機会になればと思います。
「貧すれば鈍する」「衣食足りて礼節を知る」は本当か?
古くからあることわざですが、私自身それに近い経験をし、そのとおりだと実感します。
人間とは弱い生き物だと言われますが、金銭的な余裕があってこそ、冷静かつ配慮のある判断、思考、行動ができるということです。
実際に収入ゼロを経験してわかったこと
完全に衣食が足りなくなったわけではありませんが、
実際に、金銭的に充実した状態から、起業のため収入ゼロを体験した身としては、その違いは認めざるを得ません。
収入がなくなれば、貯蓄を切り崩し、節約もする必要が生まれます。
自分では、収入がなくなっても、信念を貫く覚悟でいます。
収入があったときは、買うもの、食べるもの、移動手段を選ぶ際は、ある程度の範囲なら、合理性や満足感を優先していました。
ところが収入がなくなれば、同じようには選択、行動することはできません。
金銭面に余裕があったときは、知人・友人のお祝い事や、イベントなどがあれば、迷わず、そして喜んで対応できるものですが、金銭的な余裕がないと、まずそのあたりのやりくりを考えてしまうものです。
人付き合いにも表れます。
正直に言って、懐事情と優先順位を考える必要があり、即答できないこともあります。
必要な投資に対する決断も鈍りがちになるため、自分の目標や信念を常に見据えて奮い立たせる必要があります。
目指すべき方向性を認識していないと、すぐに不安に流されて何もできなくなるでしょう。
多くの経営者が口をそろえること
また、経営においては、多くの経験者が実際に経験され、忠告されているとおりですが、
資金の余裕があるうちに、調達の手当をしておくべき、資金に余裕があってこそ、冷静に判断できると言われます。
利益がないときは特に、手元の資金がなくなっていく状態にあるため、どうしても不安になりがちです。
資金繰りがギリギリの状態では、良い判断ができないどころか、足元を見られ、不利な条件で契約をするようなことにもなりかねません。
残高がどんどん減っていくという状況は、体験してみると予想以上にプレッシャーに感じるものです。
貧せずして鈍する、衣食足りても礼節を知らず?
上で示したとおり、金銭的な余裕がなければ、正しい、冷静な、配慮のある判断ができないということは、多くの人に当てはまることだと思われます。
一方で、現代社会を見る限り、金銭的に困っていなくても、正しい判断軸が全く機能していない、
衣食が充実しているのに、礼節を知らない人も少なくないのが現状です。
つまり、貧困さえなければ、冷静で正しい判断ができるわけではないことにも注意が必要であるということです。
収入はあっても思考停止
貧すれば鈍するのも確かですが、貧せずして鈍する人がいるのも事実です。
鈍するのが怖くて、大きな挑戦に踏み出せない人、自分のやりたいことや希望に対して誠実でない人が多いように思います。
安定した収入があっても、やりがいのない仕事を思考停止状態でやっているというケースもよく見られます。
そんな状態で仕事をしていれば、正しい判断ができるとは思えません。
流されるだけの人生になりかねません。
金銭的に貧しているわけではありませんが、精神的には貧しい状態そのものになり、結局判断軸もなくなっているのです。
心が貧して鈍している人は、意外と少なくないものです。
私自身、収入が安定していたサラリーマン時代のほうが、精神的には貧しかったと振り返って思います。
そのときの判断基準は、今考えても恥ずかしい限りです。
正しい判断軸などありませんでした。
単に収入が安定していることが最重要と考えるのは危険です。
表面的で薄っぺらい礼節
同じく、衣食足りているのに礼節を知らないというケースもよくあります。
これは、いつの時代も、若年層が標的にされることが多いと思います。
もちろん若年層でもそのような人はいますが、問題は表面的には礼節があるように見える壮年層のほうでしょう。
表面的な薄っぺらい礼節を持っている人が非常に多い印象です。
お作法だけをわきまえているという言い方をしたほうがよいかもしれません。
もしくは、組織の規則に縛られてやっているだけということもあります。
必然的に、作業的であり、形式的であり、その人の本質ではないように映ることがよくあるのです。
企業と取引相手とのやりとりなどは、まさに表面的なものが非常に多いと言えます。
お互いに、形式的に対応しているお礼状のやりとり、接待などを礼節のくくりにいれてよいものか、非常に疑問です。
本来、礼節の根本は、相手を慮ることです。
しかし、そこに意識が行かず、一つの作業、取引として実施している例が目立ちます。
上司が発信するお礼のメールや礼状、スピーチの原案なども、部下が書いているということもあるでしょう。
形式を満たせばそれでも事足りるのでしょうが、やはり、自身の言葉で心を込めて書いた礼状は全く印象が違います。
誰が見ても、不思議とわかります。
そこに人格の差がはっきりと出るものです。
私自身、サラリーマン時代、礼節とされる類のものを、真心込めてというよりは、ほぼすべて形式的な作業として考えてやっていました。
もしくは、見返りを考えての戦略的一手として考えていました。(そのように教えられました)
お金を持っていれば正しい人間になれるわけではない
これまで述べてきたように、金銭的に余裕があれば、正しい冷静な判断ができるわけでも、礼節をわきまえた人間になれるわけでもありません。
ですから、金銭的に満たされていれば、まっとうな社会人なのだと自負することは時期尚早と言えます。
金銭的な充実がブラインドとなって、正しい判断や、本当の人格が見えなくなってしまうかもしれません。
ここで言いたいことは、
動きたいのに動けない人が多いのはここに原因の一端があるように感じます。
挑戦するべきチャンスは、もっと多くあるかもしれません。
立ち止まって鈍するよりは、進んで鈍する方を選ぶもよし!
成功者の多くは、貧すれば鈍するということをよく理解していて、忠告してくれることも多いと思います。
一方で、成功者が皆、最初からそのようなリスクをすべて排除できていたかというと、そんなことはありません。
それほど順調に進むものばかりではないはずです。
肝を冷やしながらも、結果的に、なんとか資金を回すことができたと振り返っている人も少なくありません。
貧すれば鈍する、それを理解し完璧に回避するよりは、実際にはギリギリの線で乗り越えている人が多い印象です。
挑戦をする際に、うまくいかずに、自分が崩壊してしまうのではないかという恐怖を抱く人が多くいます。
私自身もそのように感じていました。
しかし、そのまま挑戦せずにいることで、自分が安泰かというと全くそんなことはありません。
動かなければ、大きな後悔と喪失感が待っていたのではないかと想像します。
貧せずして鈍する典型的な人になっていたと思います。
足るを知る感覚を持つ
「貧すれば」と言われて、どの程度が貧する状態なのかは人によります。
そんなときに、足るを知るという感覚を持っていると、大抵のことでは動じることなく、落ち着いて対処できるようになります。
(会社の資金繰りなどには当てはまらないケースですので、ここではあくまで個人の生活として考えています)
自分の求めるものの本質を知ること、
すなわち、ほとんどの人にとって、最終的に必要なのは幸福感であって、金銭や地位名声そのものではないこと。
その上で、今の自分の状態でも、幸福感を感じることが可能であることを知ること。
そして、今の状態に感謝の気持ちを持つことができれば、少しのことでは動じない自分を持つことができるはずです。
そういう意味で、足るを知る人は、実は最強のメンタルの持ち主であると言えるでしょう。
詳しい考え方はこちらの記事に書いています。参考にしてみてください。
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まとめ
貧すれば鈍するというのは本当です。
ただし、金銭的に余裕があることだけを考えていればよいかというと、そういうわけでもありません。
貧せずして鈍する人、衣食足りているのに礼節を知らない人も少なくありません。
貧することを極端に恐れているだけでは、正しい判断軸を持った自分を確立することはできないでしょう。
挑戦して失敗することで、貧することがあるかもしれません。
そこですべてを失い、自分が崩壊してしまうのではないかという恐怖が強すぎる人が少なくないように思います。
行動しないことで鈍するというリスクも考えるべきです。
また、足るを知る感覚を持つことで、気持ちを少し楽に構えることができるでしょう。
自分の人生を生きるために、挑戦する人が増えることを願っています。
以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
人生に関する持つべき考え方について、こちらの記事も是非参考にしてみてください。
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