かっこいい生き方と豊かな生き方、政商の人生から考える現代人の人生観

こんにちは!Jimmyです。

今回は、「かっこいい生き方」と「豊かな生き方」を考えます

かっこいい人生を送りたいと思っている人は是非、本記事を読んでみてください。

 

どのような人生を送るべきか、人生に何を求めるのか?

様々な価値観の中で、明確に定まっていない人も少なくないと思います。

自分の目指すべき人生像を考える上で、過去の人たちの生き方からヒントを得ることができます。

 

現代人の人生観として、何が重視されているのか?

明治維新前後に莫大な富を築いた「政商」の生き方と、人を惹きつけるかっこいい生き方をした人物とを比較しながら考えます。

先般、政商という存在を考えながら、このようなツイートをしました。

 

なお、便宜的に「かっこいい生き方」という言葉でまとめていますが、尊敬される生き方、賞賛される生き方など、時代を超えて人々を惹きつける生き方を示すということでご理解いただければと思います。

人が求めるのはかっこいい生き方か豊かな生き方か

現代人の価値観は、資本主義社会において、特に経済的な豊かさを追い求めてきた傾向が顕著です。

しかし、その生き方は、私たちが本当に求める生き方でしょうか。

 

その証拠に、今でも人を惹きつけ賞賛される、過去に「かっこいい生き方」をした人は、経済的な豊かさだけを追い求めた人ではありません。

 

結果的に経済的な豊かさを実現した人もいますが、いずれの人物も、信念の強さや、世の中への貢献、生き様という理由で今でも注目されているのです。

つまり、かっこいい生き方をしている人こそ、多くの人に賞賛される存在となっています。

 

以下、株式会社メディアエクシードがまとめた、『尊敬する偉人ランキング』より引用します。

多くの人にとって、好きな歴史上の人物が入っているのではないでしょうか。

1位   坂本龍馬
2位   織田信長
3位   マザー・テレサ
4位   杉原千畝
5位   徳川家康
6位   聖徳太子
7位   エジソン
8位   伊能忠敬
9位   豊臣秀吉
10位   ヘレンケラー
11位   土方歳三
12位   マリー・アントワネット
13位   諸葛亮孔明
14位   上杉謙信
15位   野口英世

引用元:株式会社メディアエクシードのアンケート結果より

 

人間には、承認欲求があると言われています。

他人から承認されることで欲求が満たされ、それが喜びとなり、幸福感につながります。

 

そうであれば、まずは人から賞賛されるようなかっこいいと言われるような生き方ができれば、人生としては満足できるものになるのではないでしょうか。

 

問題は、現代の世の中で世間に認知される形で賞賛を浴びるような人は、経済的な成功を収めた人が多いということです。

経済的な豊かさと、かっこいい生き方を、ほぼ同義に捉えている人も少なくありません。

 

時代を超えて賞賛される生き方、かっこいい生き方をしてきた人を考えれば、

果たして経済的豊かさを求めることで本当に良い人生が送れるのか。

少し考えてみる必要がありそうです。

人を惹きつけるかっこいい生き方

本ブログでは、リーダーシリーズのカテゴリーを設けて扱っています。

歴史上の人物から学ぶ真のリーダー像として、様々な偉人の生き方や信念から得られる学びを解説しています。

先日、土方歳三(上記ランキングでも11位にランクイン)について記事を書いているときに、ふと思いました。

 

この時代(明治維新前後)には、今でも人を惹きつけるようなかっこいい生き方をした人が多いということです。

土方歳三然り、坂本龍馬も上記ランキングでは1位になっています。

ランキングには入っていませんが、福沢諭吉もこの時代の人です。

 

多くの人がこれらの偉人をあげる理由に注目しました。

すると、「生き様がかっこいい」ということがまずあるのです。

坂本龍馬、土方歳三にしても、その典型ではないでしょうか。

もう少し踏み込んで考えると、激動の時代に信念を持ってブレない生き方を貫いたところに共感、憧れを持っているわけです。

 

そこには、経済的に成り上がろうという意志や、自分が出世したい、得をしたいという個人的な希望を超えた大義名分があることがわかります。

 

ここでは詳しく書きませんが、土方歳三が人を惹きつける理由は、幕末の激動期にあり、武士としての生き方を貫こうとした生き様、名誉や損得になびかず、自分の信念に従って行動したことにあります。

そのような信念に裏付けされた人格、個性の部分も人を惹きつけている要素でしょう。

これこそ、まさに多くの人が共感し、心を動かされるかっこいい生き方なのだと思います。

 

先般の土方歳三の記事も、その点について主に解説していますので興味のある方はご覧になってください。

あわせて読みたい

土方歳三から考える真のリーダー像、新選組をまとめた男とは?

政商という経済的に豊かな生き方

かっこいい生き方

明治維新を担った政商の存在

明治維新前後の時代に生きた偉人で、特に尊敬される人の例を見てきました。

一方で、激動の時代であったこの時期、殖産興業、富国強兵を推進するのに欠かせない役割をした人たちの存在を思い出します。

 

まさに、時代に必要とされ、日本の近代化を支えたという側面があることは疑いようもない人たち、

すなわち「政商」と呼ばれる人たちです。

 

政商とは何か、大辞林より引用します。

実際には、政商という言葉に明確な定義があるわけではないので、あくまで参考ということになります。

政府や政治家と結びつき、特権的な利益を得ている商人。

 

平たく言ってしまえば、政治家との癒着によってぼろ儲けしていたという側面があるということです。

有名な政商は、三井、岩崎、住友、安田、藤田、大倉などです。

 

確かに、欧米列強という脅威が差し迫った状況下、迅速に近代化を指揮して、殖産興業を行う必要がありました。

そのため、国家としても政商との結びつきが不可欠であったと言えるでしょう。

 

一方、これらの人たちは、先ほどのような尊敬される人ランキングの中にランキングされることはほぼないでしょう。

時代に必要とされ、さらに経済的には大成功を収めながらも、時代を超えて賞賛される存在にはなっていないところに注目します。

これらの人たちの生き様とはどのようなものであったのでしょうか。

 

政商と呼ばれた人たち

以下に代表的な政商を紹介します。()内は明治期の発展を支えた中心人物です。

その他にも、明治の混乱期、戦争などの需要をとらえて財産を築いた、大倉喜八郎、藤田伝三郎なども有名な政商です。

 

三井(三野村利左衛門)

三井家は幕政時代の御用商人として、呉服、両替分野で大きく成長しました。

特に金融面では、明治期の政府を支える存在として重要な役割を果たします。

その中心となったのが、激動の時代に三井家を救った人物として「三井家の大番頭」と呼ばれる三野村利左衛門です。

注目すべきは、旧幕府から明治新政府への鞍替えの早さです。

効率的に必要な情報を集め、先見性のあったことで知られています。

鳥羽伏見の戦いを機に、戦局が新政府側に有利と見るや、すぐに当時薩摩陣営であった大久保利通に軍資金を届け、取り入られます。

幕府の御用商人からの迅速な転換です。

その後も機を逸することなく、新政府との関係を深め、利権を獲得。

井上馨や山縣有朋の庇護のもと、銀行業に進出し、日本で初の民間銀行を設立させます。

三池炭鉱の払い下げも受け、事業を拡大、財閥に成長していきます。

 

住友(広瀬宰平)

住友は、銅の精錬で事業を開始。

別子銅山などでの鉱山業で業容を大きくし銅山御用達となった経緯です。

こちらも明治維新の頃、新政府から別子銅山を差し押さえられるという最大のピンチがありました。

その時に活躍したのが、当時の別子銅山支配人の広瀬宰平でした。

当時差し押さえを実施した、土佐藩の川田小一郎に対して接待攻勢をかけ味方につけ、キーマンであった岩倉具視に裏で交渉を続けた結果、銅山の運営継続が認められます。

ピンチを乗り切った後は、銅山の関連事業を中心に事業を拡大、倉庫・金融業、商社なども設立し財閥へと成長していきます。

この件に限らず、多くの政商は豊富な資金を利用して接待を繰り返しました。

政府の重役が妾を住まわせるような邸宅を、政商から寄進するということも行われていたわけです。

 

三菱(岩崎弥太郎)

岩崎弥太郎は、明治期に急成長した政商です。

土佐藩生まれということで、若くから、長崎での貿易業に携わる機会を得て、そこで外国の進んだ商売を学び、後の明治政府の重役と知り合いになります。

明治政府が藩の事業を禁止する動きを察知し、藩の事業と切り離した私的な会社として九十九商会(海運会社)を設立したのが三菱の走りです。

その後、西南戦争で政府側の軍事輸送を引き受けたことで莫大な利益を上げ、事業は急拡大。

大久保利通、大隈重信の庇護を受け、外国汽船会社との競争に勝利し、東洋の海を三菱の独擅場としました。

その後、前出の政商同様に、事業を拡大し、財閥を形成していきます。

 

政商に対する福沢の言葉

政商の苦労を、福沢諭吉は次のように語っています。

非常に印象的なので紹介します。

酔っても飲み、夜遅く帰ってもまた朝には出かけ、面白くもないのに笑い、楽しくないのに歌い、健康も害して、家族が病気も顧みず憐れむべき存在である。

(引用元:日本政商史 坂本藤良著)

 

現代人の生き方と理想と現実

かっこいい生き方

現在の大企業も政商の流れを組む企業が多い

先ほど紹介した政商の代表例については、出来事、特徴の一部しか記載していないため、情報に偏りがあることも事実です。

政府との癒着以前に、努力や商才も当然にあったことでしょう。

行動力や、統率力も無視してはいけない部分です。

 

一方、政府からの癒着なくして、ここまでの急激な発展と財閥形成はあり得ないというのも事実です。

 

福沢諭吉が政商に関して述べた言葉が、政商としての苦労を物語っています。

 

そして、それは現代の企業にも少なからず受け継がれているように思います。

今ではさすがに無いのかもしれませんが、大蔵省接待汚職事件(通称ノーパンしゃぶしゃぶ事件)などは記憶に新しいのではないでしょうか。

 

財閥の冠がついていない企業でも、政商からの流れを組む企業は知られていないだけで、少なくないのです。

 

お金に集まり、賞賛を送る現代の流れをどう見るか?

あからさまな政府の保護や特権というものは、今の時代では無くなっていると考えられますが、

お金に集まり、お金を持っている人に群がり、賞賛を送るという価値観と行動原則が強くなっているのが現代人ではないかと思います。

 

価値基準がお金になっているのは資本主義の宿命なのかもしれません。

一方で、冒頭のアンケート結果を見てもわかる通り、現代の日本人でも、尊敬する人の人物像はかっこいい生き方をした人たちなのです。

 

根本的に、かっこいい人生を送った人への尊敬や憧れは失われていません。

しかし現実は、お金を求めてさまよい、多少ずるいことをしてでも、お金儲けのことを必死で考える人が多いわけです。

目指しているのはむしろ、政商のような生き方なのではないかと感じます。

 

理想と現実の間には大きな壁があるようです。

人間は、自分ではとても真似できない物事に対して憧れ、尊敬を抱くというのが性なのかもしれません。

かっこいい生き方に憧れつつも、現実では経済的な豊かさを最優先にして考え、いつの間にかそれが唯一の基準になってしまうのかもしれません。

 

現在は拝金主義や合理主義が加熱しており、貧富の格差も拡大を続けています。

幸福感を感じることができない人が増えています。

今の世の中を覆っている、お金に賞賛を送る価値観に限界が近づいているように思います。

最後に かっこいい生き方を目指す人が増えたなら

先日、土方歳三の記事を書きながら考えていました。

私が初めて「燃えよ剣」を読んで、一瞬で土方歳三のファンになってから20年、当時よりも新選組や土方歳三に対する知名度も人気も確実に上がっています。

 

多くの人がその生き方にかっこよさを感じ、ロマンを感じるからでしょう。

このような時代だからこそ、という時代背景も幾分かは影響しているように思います。

かっこいい生き方を賞賛する心は、今の日本人も失っていません。

 

もちろん今の時代、武士のように生きるということは時代錯誤になってしまいます。

しかし、忘れてはいけない大切なこと、自分の信念を持って生きることを意識する人が増えれば、かっこいい生き方も増えていくでしょう。

そうなれば、今の世の中を覆っている息苦しさや閉塞感は少しは晴れるのではないでしょうか。

 

政商は、日本の近代化、欧米列強からの脅威に対抗するために、国家として必要とした存在でした。

今はそのような時代にはありません。

堂々と信念を掲げ、かっこいい生き方を目指してみるのも悪くない時期ではないかと考えます。

 

人間に承認欲求というものがあり、それを満たすことで満足感、幸福感をもたらすとしても、

それを達成するには、かっこいい生き方を貫くことが一番ではないでしょうか。

明治の激動期だけではなく、現代という時代の過渡期にも、目の覚めるようなかっこいい生き方をしている人がどんどん世の中の注目を集めることを願っています。

 

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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