体育会系は就職に有利?なぜ大企業は体育会系人材を選ぶのか

こんにちは!Jimmyです。

体育会系の部活に所属している人は就職に有利なのか?

就活の際に、一度は考えたことがあるかもしれません。

 

特に大企業では、一定数は必ず「バリバリの体育会系」が存在し、組織の中で活躍しています。

ここでいう体育会系とは、体育会系の部活に所属していた人はもちろん、体育会系の考え方を持っている人も含みます。

 

もちろん、体育会系に所属していた人でも、違う考え方を持っている人もいるとは思います。

私見ということで偏りもある可能性はありますが、私の経験から感じたことを素直に書いていきます。

 

結論を言えば、体育会系は就職に有利に働くことが多いと思います。

業界に対する知識は高くない、志望動機も平凡、それでも採用されるということはよくあります。

それはなぜなのか、理由を解説します。

能力の高すぎる人間は要らない

大企業の新卒採用に多い状況です。

会社の成長のためには、能力の高い人をたくさん採用すべき、というのが通常の考え方です。

しかし、新卒採用時では、能力は一番重視される項目ではありません。

 

ある程度、組織の方針に馴染めるかどうかの方が、重視されることが多いと思われます。

これには、大企業ならではの組織の特徴が関係しています。

大企業の縦長組織は、本当に長く様々な役職者が連なります。

 

実際に私が大企業に所属していたときは、一つの決裁を取るのに何人に回覧するのかと嘆きたくなることがよくありました。

 

一つ実例を示しましょう。

1、アシスタント
2、担当者クラス
3、係長クラス
4、副課長クラス 
5、課長 
6、部長 
7、副社長 
8、社長
9以降、本社役員(常務、専務など)

これは、一つのラインにおける職位を順に示しただけで、ラインが複数関われば、さらに登場人物が増えます。

辟易するほど登場人物が多いのです。

 

関わる人が多くなれば、それだけ統制が難しくなります

企画一つとっても、賛成の人と反対の人、賛成の中でも、細かい意見は様々でしょう。

 

ある社員が立案した企画を10人の上司、役職者が決裁するとしたら、意見をまとめるのは大変難しいことは想像に難くありません。

それを可能にするのは、役職による明確な上下関係、忖度という行動指針があってこそです。

上席者の要求や意向を汲み取り、下に指示を出せることが統制のポイントです。

 

時には、上席者の考え方の大局を捉えて、即座に指示を変更する、黒いものでも白ということを厭わない人もいます。

冷静に、客観的に会社を見て、上司が何と言おうと、自分の考えを展開する人は敬遠されがちです。

そのような人が多くいたら、統制が難しくなるからです。

仕事に必要な体力、愚直な実行力

体力と勢いがあり、言われたことを愚直に実行できる人間、そんな戦士が求められるケースは、今でも多いと言えます。

そして忠誠心、

どんな環境にも自身を適応させていくことで、上司の満足と評価を獲得する行動特性。

 

それらを、図らずとも、学生時代から体現できているのが体育会系なのです。

 

全員(もしくはほとんどが)が、一つの価値観に基づいて行動するため、非常に統制が機能しやすく、トップダウンでことを進めるのに最適な体系と言えます。

日本の伝統的な大企業は特に、トップダウンで、一糸乱れぬ統制された組織というのが特徴です。

事実、それを強みとして高度経済成長期を支え、グローバル競争に勝ってきました。

年功序列

日本の大企業の多くは、いまだに年功序列の体制が色濃く残っています

体育会系の人は、学生時代、同じ理屈で過ごしているため、会社に入っても馴染みやすく、管理もしやすいと言えます。

 

能力によらない絶対軸、それが「年次」です。

信じられないかもしれませんが、非常に多くの人が、年次を大変気にします。

社内会議の前には、初対面の場合、相手の年次を必ず確認します。

 

もし自分が上だったら、それだけで一歩目はリードしたかのように思うのです。

話し方や態度も大きく変わります。

1日でも先輩(年配)なら、そこに上下関係が成立するようです。(実際に、そう言っている人がいました)

そのような考えに抗うような言動は、軋轢を生み、組織の中でやりにくさを感じることになるかもしれません。

1つの同じベクトルを持つ

そういうわけで、体育会系社員が多ければ当然にして、採用する側も体育会系になります。

体育会系は、集団を作り、大きな一つのベクトルに他人を取り込みます。

その勢いが強みでもあるのです。

 

そうなると、自然と、選ばれる人も似たような人が多くなります。

体育会系の特徴は、同じ一つのベクトルを目指すことです。

例外はあるにせよ、多様性とは反対方向を向きやすいのです。

 

部活でいうと、強いチームは皆同じ目標に向かって、苦楽をともにするわけです。

そうでないと、全国優勝するような偉業は達成できないとされているからです。

 

しかし、会社は部活ではありません。

様々な背景を持った人が同じ職場で働くため、当然考え方が違います。

 

仕事は生活費を稼ぐための手段に過ぎないと思う人もいるでしょうし、仕事こそ生きがいだと思う人もいるでしょう。

家族との時間を一番に考える人もいれば、職場での飲みニケーションが大好きな人もいるでしょう。

会社の戦略についても、様々な意見があるはずです。

 

ましてやグローバル化が進んだ時代、関わる人の、国籍や宗教、信条は違って当然です。

 

しかし、体育会系の考え方は多様性の対極にあるため、多様性を受け入れられない人が驚くほど多く存在します。

同じ考え方を持っているのが当然で、そうあるべきだと考えている人が多いのが実態です。

 

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最後に残るのは多数派集団

体育会系の人は、同じような考え方の人を集めて集団を作るのが得意です。

より多くの人を集めて多数派にしてしまうのです。

よく言えば結束力のある組織を作るとも言えるのですが、馴染めない人は異質とみなされます。

そういうマイノリティにとって、体育会系組織は非常に居心地が悪いものです。

 

結果、マイノリティは自然と淘汰されていくか、自主的に辞めるため、残るのは同じような考えを持った人間になります。

こうして、価値観が画一化された組織が出来上がっているのが現状です。

 

実際、多くの日本企業は、中途採用よりも、新卒入社組が多く、同じ企業文化で長年働いてきた人たちの、不文律のような常識があることが多いと言えます。

新卒の人員比率が90%を超えている企業も珍しくありません。

最後に 

体育会系の需要は、今でも強いと言えます。

就職活動の際は、部活での協調性や努力を、アピールポイントとして述べた人も多いかと思います。

体育会系の考え方が好きだという人は、このような大企業でもうまくやっていけることが多いでしょう。

 

そうでない人は、少し考えるべきかもしれません。

私は、体育会系の考え方はあまり好きではないため、大企業組織にいて違和感を覚えることは少なくありませんでした。

居心地が悪いと感じていたというのが正直な感想です。

自分を偽りながら、嘘の協調性を演出して、場の空気になじもうとしたことも多々ありました。

 

大企業の全てが体育会系の組織であると断定するつもりはありません。

しかし、同じ価値観に基づいた、同じような人が集まっているという傾向は多くの組織に共通して言えることです。

 

当然、それはそれで、いいこともあります。

うまくはまりさえすれば、団結は容易にでき、チームとしてのモチベーションが上がることもあります。

 

大企業であれば、世の中にインパクトを与える大きなことに関わる可能性もあります。

ただし「関わる」のであって一人でやることはありません。

日本的なチームワークを求められる職場でどう生きるかが重要です。

気をつけなければならないポイントは、自分がマイノリティーな考え方に属していた場合、やりづらさや違和感を感じる機会も多いということです。

 

こちらの記事も参考にしてみてください。

時代遅れの体育会系会社の実態と見分け方

以上、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

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