面接の定番、尊敬する人は誰?
こんにちは!Jimmyです。
就職活動や転職活動の面接の際、尊敬する人は誰かを聞かれることは少なくありません。
面接では定番の質問で、準備している人も多いのではないでしょうか。
私は、就活をしていた学生時代、この質問には困りました。
特段尊敬する人が思い浮かばなかったからです。
当時も就活のハウツー本を片手に対策を練っていましたが、やはり「誰もいません」とは答えないほうがよいでしょう。
尊敬する人がいない相当の理由があるのであれば、それを正直に説明すれば問題ないはずですが、ほとんどの場合、「あまり考えてこなかった」ことを露呈するだけになります。
私もこれに該当する学生でした。
そんなことは特に考えずに生きてきたため、いきなり聞かれても困るのです。
尊敬する人が誰かを答えることは、自分の生き方、考え方、価値観を答えていることと同じです。
人生経験の浅い人が、周りの経験豊かな人や過去の偉人から学び、考えることはごく自然なことであり、大変重要なことです。
しかし、それをしてこなかったため、慌てて人生を振り返りはじめたのでした。
結局、深く考えることに時間を割きたくなかった私は、適当に企業の求める人材像に合いそうな人を選んで答えていました。
今では誰の名前を出したのかも全く記憶にありませんが、面接官の反応はいまいちだったのは覚えています。
「過去の辛い経験と、それをどうやって乗り越えましたか?」に次ぐ苦手な質問でした。
内定をいただいた会社は、この質問はされませんでしたので、当時はほっとしていましたが、今考えると、自分の生き方や、なりたい人物像などを真剣に考えてこなかったことで、その後大いに人生に迷うことになったのです。
就活や面接だけのためではなく、長い人生のために、深く考えてみることが必要だと感じます。
就活前の学生であっても、社会人であっても、人生を考える上で、尊敬する人物、人生の師を持つことは大いに意味があります。
タイムアップはありません。
就活前の人も、社会人の人も、尊敬する人物、人生の師について考えてみてはいかがでしょうか。
面接官は何を知りたい?回答のポイント
尊敬する人物がいることは、学生時代のみならず、人生全般において意味のあることですが、今回は、面接の場合に限定して考えます。
面接官は、短い時間で何を知ろうとしているのでしょうか。
まずは、面接官の質問の狙いを考えることからはじめます。
先ほども述べたように、尊敬する人物について話すことは、自分の生き方や価値観、ひいては信念を話すことと同じです。
また、なぜそのような価値観を持ったのかを知りたいと思うでしょう。
そして何より、どれだけ真剣に自分の人生を考えてきたかを知ろうとします。
これが薄っぺらい人は、何を言っても説得力がありません。
私もよく、面接の練習をしていただいた先輩から、「全然ピンとこない」と言われましたが、価値観の軸がしっかりしていない人は、どんな質問を答えるにしても苦労するのです。
「尊敬する人物は?」という質問は、もっとも単刀直入に、価値観を聞ける質問でもあるのです。
よって、答えるべきポイントは以下のようになります。
- 尊敬する人物は誰か
- なぜその人を尊敬するのか
- その人物から受けた影響、エピソード
- これから自分が目指すべき人間像
尊敬する人物は誰かを答えたあとは、当然、なぜその人物を尊敬するのかを述べる必要があります。
その人物の何に共感するのかの理由を述べます。
ここで、自分がこういう人物でありたいという思いを織り交ぜてもよいでしょう。
ここまでは、ある程度ごまかしのきく部分ではあるのですが、信憑性、どれだけ真剣に人生を考えてきたかを見分けられるのが、③のその人物から受けた影響、エピソードになります。
付け焼き刃で考えると、浅いエピソードになり、面接官にもすぐに伝わります。
面接官は万能ではありませんが、面接官ではない人が聞いても、説得力に欠けるエピソードはすぐにわかるものです。
例えば、今私が瞬時に考えたエピソードを書きます。
私の尊敬する人物はエジソンです。
なぜなら、エジソンは誰よりも前向きな姿勢を持っていた人物だからです。
エジソンは、輝かしい成功の裏に、誰よりもたくさんの失敗を経験しました。何万回も失敗を繰り返せば普通の人なら、挫折してしまうところを、エジソンはそれを失敗と考えずに、「何万通りの上手くいかない方法を発見した」と捉えて、常に前向きでした。
私も、これに感銘を受け、学生時代の部活動は常に「前向き」を意識しました。
最初は地区予選1回戦で敗退していた弱小チームでしたが、何度失敗しても挫折することなく、最終的に県で3位の成績を収めることができました。
「人生前向き」は今でも座右の銘となり、私の行動指針となっています。
親、恩師、著名人、歴史上の人物、何が正解?
深く考えるといっても、人生まだ20年くらいで、それほど多くの人にも出会っていない、尊敬する人や影響を受けたエピソードなど皆無だと思う人もいるでしょう。
実際、私も学生時代はそのように考え、真面目に取り組むことはありませんでした。
しかし、その後社会人になってから何年もかけて、人生や仕事について考えているうちに、幼少期の経験が私の価値観に影響を及ぼしていることがわかったのです。
私も学生の頃は、そんな運命的な出会いが、これからの人生であれば嬉しいなと思っていました。
しかし、実際には、人生のお手本になるような素晴らしい考え方を持った人と、すでに出会っているのです。
著名人や歴史上の人物であれば、面接官とも共有しやすいのですが、よほど深く考えていないと、エピソードとしては浅いものになりがちです。
先ほど示したような陳腐なエピソードはすぐに思い浮かびますが、説得力を持つことは少ないでしょう。
本当に感銘を受けて、そこから学び実践していることがあれば、著名人、歴史上の人物を挙げる方が良いのですが、そうでない場合は、実際に交流のある周りの人や両親でも良いかと思います。
なぜなら、実際に交流のある周りの人からは、必ず何かしらの影響を受けているからです。
それを時間をかけて考えて、自分の人生の決断や行動にどう表れたかを突き止めた方が矛盾は生じなくなります。
逆に言えば、尊敬する人から受けた影響や考え方を真摯に考え、そこから、将来目標とする姿や、志望動機などに結びつけるというやり方のほうが無理がありません。
避けて通らず、じっくり取り組むことをおすすめします。
誰もが出会っている人生の師
私の場合は、30歳を過ぎてから、ふと、今まで会ってきた人の中で1番の人格者は誰だろうか?なぜそう思ったのかを何日も考えることがありました。
学生時代と違い、多くの企業経営者や、海外の人、優秀な人とも出会ってきたのですが、私が出した結論は、小学生の時に6年間通った、少林寺拳法の先生でした。
今思えば、遊び盛りの小学生数十人を相手に、一人で指導を切り盛りされていました。
時には子供同士で喧嘩になったり、怪我をする子がいたり、ご自身の仕事もあったりと、どうしても目の届かないところも出てきて、対応も大変だったと思いますが、
6年間一度も先生の不機嫌な顔や、感情に振り回される場面を見たことがないのです。
子供は、そのあたりの大人の機嫌や感情を敏感に察知します。
学校の先生、親が不機嫌な時は一瞬で気づくものです。
その少林寺拳法の先生は、実に淡々としていて、おおらかな先生でした。
ちなみに背格好も普通のおじさんです。
特に話が上手いというわけでもありません。
それでいて、やんちゃ盛りの子供が言うことを聞くのです。
武道の達人であることは皆知っていましたから、変なことをすれば怖いという思いはあったのかもしれませんが、それにしても見事なさばきっぷりでした。
6年間通して、いつも変わることなく温和な人格者であったと今になって凄さを実感します。
そして少林寺拳法で教わったことは、小学生には少し難しいこともありましたが、以降も頭の中に残っており、私の価値観を形成していたことに気づきました。
今では二十数年ぶりに少林寺拳法に復帰して、心身を鍛え直すようになりました。
面接以上に重要な意味
繰り返しますが、尊敬する人物を挙げるということは、自分の価値観や人生の指針を話すのと同じであり、面接対策だけではなく、人生を通して考えていくことでもあります。
その時々で、周りの優れた人や、成功者、歴史上の偉人から学び、自分の価値観を形成していく作業に終わりはありません。
今、尊敬する人が答えられない、存在しないとすれば、時間をかけてでも、自分の人生を振り返り、価値観と今後どう生きていきたいのかについて、じっくり考える必要があります。
判断に迷ったとき、人生の岐路に立つような場面では、誰もが迷います。
そんなときに、判断基準や行動指針が信念のレベルで醸成されていない場合は、誰かの意見に振り回されたり、人のせいにしたり、行動する決断すら下せなかったりと不本意な結果に終わる可能性が高いでしょう。
誰もが羨むような成功者や、歴史上の偉人の多くは、運命的な人生の師との出会いに関するエピソードを持っています。
自叙伝や伝記を読んでいれば、そのような場面に頻繁に出くわします。
日頃から自分の人生に責任を持ち、真剣に向き合っていれば、過去の大切な出会い、教えに気づき、今後そのような機会を逃すことなく自分のものにできるのではないでしょうか。
面接対策だけの「尊敬する人」に止まらず、自分の人生を豊かにするための「人生の師」を見つけていくことが肝要です。
就活、自分の価値観に関する記事を書いていますので、以下も参考にしてみてください。
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以上、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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