こんにちは!Jimmyです。
情報を効率よく取得したり、見極めたりすることがますます重要な世の中になっています。
そんな中で、危険と言われるようになったのが、情報弱者、「情弱」と言われる人たちです。
このような人たちは、お金の面でも損をする、そして周りにも迷惑をかけると言われています。
確かに損をすることは多いのかもしれませんが、危険度で言えば、実は情報弱者よりも避けるべき状態があります。
それは、「人格弱者」です。
今回は、情報弱者になることよりも、人格弱者にならないことを強く意識するべき理由を解説します。
情報弱者、情弱ではダメだと言われる理由
情報弱者という言葉。
情報にアクセスできない人という意味合いが強い言葉だと思いますが、
これから転じて「情弱」というネットスラングが生まれたようです。
情報をうまく選別し、活用する能力がない人という意味合いになっています。
インフラは整っていて、アクセスするもしないも自由なはずなのに、
個人の能力の問題として、活用できていない、判断できないというニュアンスが強くなります。
時に、人を揶揄する言葉として使われているようです。
情報がないことで、損をすることは日常茶飯事であることは確かでしょう。
自らアンテナを張っておくことは大切です。
また、自分で考えない、判断できない人であれば、情報に踊らされる、間違った情報を信じてしまう可能性も高くなります。
本人だけではなく、間違った情報に操られて他者に被害をもたらすことにもなりかねません。
その観点から、情報に対してアンテナを張ること、自分で考える習慣をつけようという「脱情弱」メッセージは非常に重要です。
情報強者と自負する人の多くに欠けていること
一方、情報を上手に扱うことのできる人は、何と呼べばよいのでしょうか。
情報弱者の反対ですから、情報強者と、ひとまず呼ぶこととします。
自身を情報強者と自負している人の中には、「情弱」である人を見下し、バカにするようなコメントも目立ちます。
まるで、人間としての優劣を決めているかのような発言に聞こえる時もあります。
個人ビジネスにおける情報の扱い方などを指南する人もいるようです。
つまり、「情弱では稼げませんよ、ビジネスの世界で生き残れませんよ」ということになるのでしょう。
しかし、そういう人こそ、考えるべきことは、「その軸だけで情報を判断していてよいのか?」ということです。
情報を大量に浴び、効率よく生きているような人もいますが、見ていて、「しんどいだろうな」と思うケースも多いのです。
もちろん、本人の勝手ではないか! と言われればそれまでなのですが、
損をしない、お金を稼ぐ、優れたビジネスパーソンになりたいという動機を背景とした情報強者は、結局は、従来資本主義路線をそのまま走ることと同じです。
個人としての内面的な動機づけ、生き方に基づいた判断軸があまり見られないケースが多いように思います。
最も避けるべき人格弱者という位置付け
情報弱者を揶揄する自称情報強者。
このような人の多くは、単にお金を稼ぐ、損をしない目的においてのみ情報をとって判断しているにすぎないのではないか、ということをここまで述べてきました。
そして、重要なのは、人格弱者は情報弱者にも増して危険な存在ということです。
現に、拝金主義のために引き起こされる犯罪や不寛容社会が存在しているわけです。
法律の穴をすり抜けるような不正や詐欺事例、
そこまでには至らないにしても、他者に無関心で、うまくやったもの勝ちという価値観、自己責任論を押し付け合うような事例、
そして、あちこちで起きている分断。
これらは、情報強者の価値観に多く重なるところかと思います。
その害の大きさを考えれば、情報弱者が他者にかける迷惑など、あったとしてもたかが知れていると言えます。
もちろん、そうすることで、社会のためにもなりますが、自分自身の精神の安定や幸福感にも繋がるからこそ価値があります。
自分の考え、判断軸を持つことを重要視する情報強者の理論と同様、
人格者としての判断軸を持つには、フローとしての情報ではなく、どっしりと動かない概念や思想、哲学の類が必要です。
それが全ての土台となります。
情報は土台の上に置くべきであり、それでこそ正しい判断ができます。
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人格弱者は結局何も判断ができない
情報弱者は、スマホからしか情報を取らない、本を読まない、自分で深く思考しない、自らの考えを構築しない、
だから情報の真偽も判断できないし、情報に踊らされる。
このようなことを言われますが、一方で人格弱者は、損得という判断軸以外に、頼れる判断軸がありません。
そのため、損得、利己心、地位、名声などに傾き、不寛容社会の構成員となり、幸福感をいつまで経っても感じることのできない人になってしまうでしょう。
実際、今の社会には、そのような人が多いように思います。
成功しても不安がなくならない。
資産や地位を築いても、失う怖さを感じる。
海外への資産隠しに奔走する。
欲望がとめどもなく湧いてくる。
日本だけでなく、各国の権力者、成功者、政治家も王様も、このような思いに駆られていることはよく知られています。
様々な秘密文書(パナマ文書やフィンセン文書)の漏洩などからも明らかになっている通りです。
情報戦を勝ち抜き、他者(もしくは他社)を蹴落とし、成功を収め、節税をして、富を手にした後で、なぜか、精神調整剤のように寄付や慈善活動をして世間に周知する。
このように、何かチグハグな行動と結果となっていることも、しっかりとした人格者としての判断軸がない証拠でしょう。
過去の歴史を見れば、そういった事例に、すぐに出会えます。
日本で、情報合戦を勝ち抜き、一代で富を築いた昔の成功者の事例も見つかることでしょう。
ほとんどの人は、いずれ引退をしますが、引退した後まで、情報を至上の価値においていたら疲れそうです。
変わらない、どっしりとした自分の哲学を持っていたいものです。
長く一流と称される成功者は、ほぼ例外なく情報を上手に取り、処理している(情報強者)と思いますが、
同じく例外なく、情報に左右されない土台も持っているように思います。
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情報強者を自負する人のほとんどは情報弱者
情報を取るのは大事ですが、その前に、しっかりとした自分の正しさを身につけることを意識する必要があります。
それがなければ、情報を得たところで、損得判断だけしかできません。
結局、そのような判断軸でも、一部の人は、奇抜な発想や独創性を武器に、富を手に入れ大いに注目されています。
しかし、「情弱」を抜け出し、情報強者になったと思っている人の多くは、コモディティ化された情報の波に飲まれて、コモディティ化された行動に行き着きます。
右往左往し、お金を求めて彷徨い、結局どこにもたどりつかないという悲しい結末が待っています。
それなら、はじめから情報弱者であった方が幸せかもしれません。
「だから情弱はさー」と言っている人を見てどう思いますか?
というのが一番わかりやすいかもしれません。
そう言っている人が、実は1番の情弱であるという見方もできます。
確かに色々な情報にアクセスしているように見えますが、実際には損得情報に踊らされていて、自分の判断軸も持っていないケースが多いのではないでしょうか。
情報が多いだけあって、誘惑も多い、誤情報も多い世の中です。
正しい情報元から効率よく情報を得て、判断していくことは重要です。
ただ、情報は、わかりやすい単純なものばかりではありません。
複雑に絡み合う情報が、隠れた意図を持って送られてくるケースもあります。
そんな時に必要なのは、自分なりの価値観に基づく判断であり、信念に基づく行動です。
自分の人生の目的、生きる意味、自分の役割などに照らし合わせて判断をしていく場面もあることでしょう。
最初こそ間違えることがあっても、繰り返すうちに、取るべき情報も洗練されていくでしょう。
これがないと、儲け話に踊らされて、価値のない情報ばかりを集めて、やがて自分から発信するようになってしまうのではないでしょうか。
まとめ
情報弱者が情弱と言われ、バカにされている世の中ですが、
情報弱者になるよりも、もっと注意するべきことが、人格弱者にならないということです。
人格弱者とは、利己主義、拝金主義といった価値観以外に、自分の内面からくる明確な判断軸を持たない人のことです。
自分の人生における幸福感という意味でも、
社会への影響という意味でも、
人格弱者であることによる弊害は大きいと言えます。
情報はフローです。
変わるもの、動くもの、流れるものです。
生き方、あるべき姿、哲学という動かぬ土台が必要であり、その上ではじめて、正しい判断ができるようになります。
情報を効率的に取ることは有効です。
最新の機器を揃えて、有識者の声に耳を傾けることも効果的でしょう。
しかし、その前に、1人の個人として持つべき土台となる判断軸をしっかり持っておくべきということです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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